PARCIC

シリア/レバノン/トルコ

2011年にシリア内戦が始まって以来、シリアでは1400万人以上の人が故郷を離れることを余儀なくされました。今でも多くの人が故郷に戻れず、シリア国内で、あるいは近隣諸国に逃れて避難生活を送っています。帰還できたとしても、復興が進まない中で困窮した生活を送っている人も大勢います。またシリア難民を多く受け入れているトルコやレバノンも経済危機や自然災害により、多くの人が困難な状況に置かれています。

シリアと国境を接するトルコには360万人以上のシリア人が、レバノンには150万人のシリア人が暮らしています。内戦が始まってすでに10年以上が過ぎ、国外で難民として暮らさざるを得ない人びとの暮らしは年々苦しさを増すばかりです。学校に行けない子どもも多くいます。パルシックは2015年から2019年までトルコで、2016年からレバノンで食糧配布、越冬支援、子どもの教育などのシリア難民支援を続けています。2019年からはシリア国内でも食糧配布や食糧生産支援を開始しました。また、2020年レバノンで発生した大規模爆発、2022年2月に発生したトルコ・シリア地震では緊急支援を実施しています。

スタッフレポート

2023年11月10日 [開催報告]トルコ・シリア地震活動報告会

10月27日(金)に、『トルコ・シリア地震活動報告会』を開催しました。 報告会では、発災直後に現地へ…
シリア:皆さまのご寄付で給水施設の補修とオリーブ農家の支援を行いました

2023年11月10日 シリア:皆さまのご寄付で給水施設の補修とオリーブ農家の支援を行いました

2023年2月6日のトルコ・シリア地震から8カ月ほど経ちましたが、シリア北部では震災前から続く紛争に…

2023年10月16日 トルコ カフラマンマラシュ県の農村地帯での被災者緊急支援

カフラマンマラシュ県北西部ギョクスン郡の東部の農村地帯で食料および衛生用品の配付を行うことで、被災世…
震災から半年 被災地の日常と課題 トルコより

2023年08月15日 震災から半年 被災地の日常と課題 トルコより

*このレポートは7月中旬の被災地の様子です。状況は変化しておりますので、また随時ご報告させていただき…

プロジェクトを知る

トルコ・シリア地震被災者支援(2023年2月~)

2023年2月6日、トルコ南東部でマグニチュード7.8の地震が発生し、トルコおよびシリアで甚大な被害が出ています。パルシックは、ガジアンテップにスタッフを派遣し、トルコ南部およびシリア北部において、緊急支援を開始しました。

ベイルート大規模爆発被災者支援(2020年8月~2022年3月)

ベイルート大規模爆発により被災した人たちの生活再建のために、食糧や衛生用品の配布、壊れた家屋の修繕を行います。

シリア北東部の新規国内避難民への緊急食糧支援(2019年12月~2020年3月)

2019年10月、トルコがシリア北部のクルド人支配地域への侵攻を開始し、約20万人が戦闘を逃れるため国内避難民となりました。1,700世帯への食糧バスケットの緊急配布を実施しました。

シリア国内の生活支援事業(2019年4月~)

2011年から続いてきたシリア内戦。物資不足や物価高騰、高い失業率、破壊されたまま再建されないインフラなど、人びとの苦しい生活が続いています。シリアの人びとが少しでも前向きに生活できるように、パルシックは2019年から本格的にシリア国内での活動を開始しました。

レバノンでのシリア難民への教育支援事業(2017年4月~)

レバノンに住むシリア難民の子どもたちが、将来「失われた世代」となることのないように、教育の機会を提供しています。

レバノンでのシリア難民への食糧・越冬支援(2016年12月~)

パルシックは、2016年12月からレバノンに避難しているシリア難民に食糧・越冬支援を続けてきました。

トルコにおけるシリア難民支援事業(2015年10月~2019年4月)

2015年10月からトルコ南部のシリアとの国境地帯にあるシャンルウルファ県でシリア難民支援を開始し、食糧配布、越冬支援、子どもの保護事業を2019年4月まで行いました。

シリア/レバノン/トルコを知る

シリア難民の子どもたちは、どこにいてもシリアの歌をうたい、故郷の絵を描きます。難民として生きながらも固有の文化やアイデンティティーを大切にしながら、受け入れ国のことも学ばなければならない。トルコやレバノンで暮らすシリア難民たちの思いや生活の一端をご紹介します。

食べる

パルシックのトルコにおける事業地、シャンルウルファ県には、シリア人経営のレストランやちょっとしたカフェ、商店があります。そこで買えるのは世界的に有名な香りのよいシリア産のオリーブオイルやシリアコーヒー。食を通じて、シリアという国とシリア難民の暮らしをお伝えします。

学ぶ

世界でも最悪といわれるシリアにおける戦争の経緯や、それが一般の市民や子どもたちにもたらしている影響を学びます。

観る

リア内戦の激戦地となったアレッポをはじめとし、シリア各地には世界遺産や有名な歴史的建造物が多く存在します。戦争でその多くが破壊されましたが、今は難民となっている方々と共にいつか訪ねたいという思いを込め、長い歴史と多彩な文化を誇るシリアを紹介します。

概況

2015年秋、シリアの難民の一部がトルコから船や汽車でヨーロッパに向かい、その数は10月の時点で68万人を超えた。小さなボートでトルコとギリシャの間の海峡を渡ろうとしてボートが転覆し、幼い子どもの命が失われる事態が続いた。

2011年に80万人が国外避難民となったことから始まり、2015年10月現在、総数は429万人と、シリアの全人口およそ2,200万人の4分の1に達している。シリア国内でも760万人が難民となっており、全人口の半数は家を追われて戦火から逃れて難民となっている。

国外避難民のうち、38.3%は11歳未満の子どもたちで、家族ぐるみで難民となった人びとが多いが、両親が戦死して子どもたちだけで逃れてきたケースも多い。もっとも難民数の多いトルコでは40万人を超す学齢期の子どもが学校にいけないことが問題となっている。

周辺国の難民の数