PARCIC

海外ルーツの市民との共生

日本に暮らす海外ルーツの人も安心して暮らせる社会を

日本で暮らす外国籍や海外にルーツを持つ人は年々増えていますが、地域の人との繋がりが希薄な日本の生活で困難を抱える人が多くいます。東京都では人口の6%以上が海外にルーツを持つ人となっており、日常的に隣人として出会っています。一方で、スリランカ人のウイシュマさんの死は2021年の忘れてはならない出来事です。言語や文化、ビザの問題、その他さまざまな課題を抱える海外ルーツの住民も安心して暮らせる社会、それは多様な食や文化でより豊かになる社会と考えています。共に支え合える社会を目指して、2022年から在留外国人の支援をスタートしました。

相談カフェの開催、「お困りごと」を伺い地域で共に支え合う社会を目指します

コンビニで、介護施設で、病院、レストランで、さまざまな国からやってきた人びとが働いていることはすでに私たちの日常となっています。昭和の時代には65万人から98万人とほぼ100万人未満であった「在留外国人」は平成になってから急激に増えました。1990年(平成二年)に100万人を超え、2005年には200万人を超し、2019年には293万人と20年弱の間に3倍になっています。他方で日本の人口は2014年の12月をピークに減少に転じているので、在留外国人の数は2019年には人口の2.3%に達しています。

東京都だけみると、やはり1989年前後から増え始め、2021年1月1日現在で全人口の7.63%になっています。グラフ2は東京都が2012年までは外国人登録に基づいて、2013年からは外国人登録法がなくなったので住民基本台帳に則って公表している数字なので住民登録のできていない「外国人」を含めるとその数はもっと多いと思われます。

ベトナム、インド、ネパールなどの海外にルーツをもって日本で働き、暮らしている人びとにもコロナ禍は多くの影響をもたらしています。緊急事態宣言が発せられて、レストランの営業時間短縮を余儀なくされたり、あるいはオフィス街で営業していたので来客が急に減ったレストランは多くありますが、協力金や働いている人を休ませざるを得なくなった時に支給される雇用調整助成金など、日本人でも申請手続きが難しかったり、必要書類が不備で受給できなかったことは報道されていますが、日本語の読み書きのできない方にとっては至難です。その結果、インドカレー屋さんで働くために調理師の資格で入国していたけれど働き口のなくなったネパール人が農家で農業の仕事に就いたところ、在留資格を失ったというケースもあると聞きました。

そこでパルシックは日本社会が様々なルーツを持つ人びととともに豊かな文化をはぐくみ成熟した社会になることを目指して海外にルーツをもつ人びとの「お困りごと」を解決するために取り組んでいく事業を開始しました。

事業パンフレットはこちら

ボランティアスタッフ20名くらいに参加していただき、一緒に学びながら進めます。東京都葛飾区にあるコミュニティカフェ「みんかふぇ」を拠点に月に2回、相談カフェをひらきます。ちなみに葛飾区は日本の在留外国人総数上位100自治体の11位にあげられています。

並行して、東京都内にある各国の料理店を訪問して、経営者や働いている人、その周りに集っている方からお話を伺います。そしてお困りごとの内容に応じて、必要な行政機関につないだり、ご一緒し、書類を書くことをお手伝いしたりします。


出典:出入国在留管理庁


出典:東京都

パンフレットダウンロード(PDF)

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