PARCIC

女性グループPIFWANITAによる食品加工事業(2014年4月~)

2014年から、マレー人の沿岸漁民組織PIFWAを陰で支える女性たち(PIFWANITA)による食品加工事業を開始しました。マングローブの実から加工食品を作り、販売して収入を得られるようになることを目指します。

2009年以来、パルシックはマレーシアのペナン半島で、マレー人の沿岸漁民組織PIFWA(ペナン沿岸漁民福利協会:Penang Inshore Fishermen Welfare Association)によるマングローブ林の植林を支援してきました。この間、PIFWAの男性たちを陰で支える女性たちの存在が気になっていました。そんな折、PIFWAのメンバーの妻たちが中心となって、女性グループPIFWANITA(PIFWAの女たち)が結成されました。2014年4月からこの女性たちによる食品加工事業を開始し、新事業ではPIFWANITAが加工食品を作り、販売して収入を得られるようになることを目指します。

PIFWANITAメンバーの女性たち

2014年5月にメンバーの女性28人の家を訪問して、インタビューを行いました。メンバーは20代から60代までの女性たちで、活動への参加を通じて「料理を習いたい」、「商品を売って収入を得たい」、「他のメンバーと集まれる機会がほしい」など、自分たちの事業が始まることへの期待をもってグループに参加しています。現在、女性たちが計画している加工食品はマングローブの実を使ったお菓子です。マングローブの実からジャムを作り、そのジャムを使ったクッキーやタルトなどの試作品を作り始めています。

PIFWANITAのリーダーでグループを主導しているのは、シティさんという29歳の女性で、3人の子どもたちと夫の5人で、小さな家で暮らしています。夫は漁具を持たない漁業労働者で、漁獲量の減少による収入の不安定化と減少に苦しんでいます。収入が足りず、シティさんは毎日学校の給食づくりをして家計を支えています。彼女は、何としてもこの事業で人々から買ってもらえるような商品を作って、収入を得たいと強く願っています。

マングローブの実のジャムを使ったタルト

マングローブの実のジャムを使ったクッキー

PIFWANITAリーダーのシティさんと、娘さん