3月13日(金)午後4時半ごろに首都ディリ全域で降り出した大雨と、ディリ南部の山間部で発生した局地的な大雨によって、市内を流れる3つの川が氾濫し、住宅地を中心とした広範囲が浸水しました。
3月16日0時現在、政府による被害対策は未だ着手されておらず、被害戸数などの全容も公表されていませんが、水が引いた翌日から、国防軍や消防、内務省が土砂や泥の掻き出し作業を、公共事業省水衛生局が給水車を出して被災住民への給水支援を行なっています。並行してUNICEFが被害状況の把握のために聞き取りを進め、現地NGOが中心となって災害予防NGOネットワークが組織されました。
3月15日(日)、パルシックの現地駐在員が市内を巡回調査しました。氾濫したBemori川からは周囲の住宅地や市場、Mercado Becora tuanが浸水していました。特にMercado Becora tuanは独立直後に設置された市場で、その跡地に多くの住民が住み着いており、全域が浸水しました。また濁流に5名が流され2名は救助されましたが、1名が死亡、2名が行方不明。なおパルシックスタッフの1人もこの地域に住んでおり、衣類も何もかも泥水につかり今は親戚の家に避難しています。
災害発生直後の3月15日から被災状況の確認を開始し、特に被害の大きかったべコラ村、ビダウ・サンタナ村を中心に支援活動をおこないました。新型コロナウィルス感染対策のため配布実施時に着用が義務付けられた個人感染防護具の提供、非食糧物資(650世帯分)および子ども用の衣類・学用品を配布し、2020年5月4日をもって終了いたしました。
みなさまからのご寄付による支援を感謝いたします。