ふりかけ・栄養事業では栄養日記(前回記事参照)を実施している学年の児童を対象に栄養ワークショップを実施しています。このワークショップは、子どもたちが食べ物の栄養素の働きについて学び、バランスよく食べることについて考えることを目的としています。
ワークショップは2日間。1日目は食べ物の写真を使って栄養素ごとに3つのグループに分けるゲームを行います。このワークショップで使用した教材は、東ティモールで保健医療の活動をされている、シェア=国際保健協力市民の会で作成したものを使わせていただきました。
2日目は1日目の復習をし、3つのグループから食材を組み合わせて、朝・昼・夕のメニューを考えてもらいます。メニューは班ごとに代表者が前で発表するのですが、発表の際に間違えてしまった時には、同じ班から「それはHaburas(注1)のグループだよ!」と声掛けがあることも。みんなで助け合いながら学びを深めています。
(注1 Haburas:身体をつくるもとになる、タンパク質が多い食品グループ)
栄養事業のスタッフは学校で授業をするのは全員が初めての経験です。途中で質問を入れて、子どもたちが理解できているのか確認しながら授業を進めています。
「学校で教える経験がないので、最初は子どもたちを授業に集中させるのが難しかったですが、回を重ねるごとに慣れてきました。最初は何も知らなかった子どもたちが栄養について分かってくれるのがうれしいです。(栄養事業スタッフのマリア)」
“お腹が空いているからただ食べる”だけでなく、自分が何を食べるのか、どのように食べたらより身体にいいのか、食事の時に少しでも意識することで、彼らの将来にわたる健康や豊かな食生活につながるのではないかと考えます。また、家庭で栄養や食事について話す機会が増えたらうれしく思います。
(東ティモール事務所 桑原真菜実)
*この事業は外務省NGO連携無償資金の助成と皆さまからのご寄付により実施しています。