9月頭に漁協メンバー4名、スリランカ養殖開発局職員1名、パルシックの現地スタッフ1名と共に、合計7名で1週間ほど養殖事例を視察するためインドネシアへ行ってきました。
日本への研修も考えたのですが、スリランカに似た環境で養殖が盛んなインドネシアへ連れて行ったほうが必ず参考になるだろう、と思い選んだところ、結果的に正解でした。
インドネシア・ジャワ島のスカブミにある養殖開発センターに勤務するシニアボランティアご協力の下、担当者を紹介していただき、今回の視察研修が実現しました。
興味深かった点は、スリランカは規制の観点から養殖開発局が設立された経緯があり、インドネシアでは養殖普及を目的に養殖総局が発足されており、見学地を通して両国による養殖への根本的な考えの違いを実感したことです。
この違いから、インドネシアは養殖に興味のある者には積極的に推進する姿勢があり、施設とも呼べないような自宅裏で容易にふ化施設を作っていたりと、立派な施設でなければふ化が出来ないと思っていたスリランカの漁民にとっては衝撃的だったようです。
また、田んぼを利用して養殖するなど環境を配慮した方法も見学し、とても参考になったようです。
何をするにも行政の許可が必要なスリランカでは、試しに始めてみること自体難しそうにも思いますが「スリランカに戻ったら、今日見たことを試してみたい」と言っていた漁民の声を無駄にしないように、パルシックとして出来る限りのサポートをしていきたいと思います。
(ムライティブ事務所 飯田彰)
(この事業は、日本NGO連携無償資金協力の助成を受けて実施しています。)