4月8日(木)に、東ティモール政府は首都ディリにおいて30日間の災害事態宣言を発令し、国際機関への支援を要請しました。
発災直後から国連やNGO、市民による支援が開始されていたため、大きな変化はありませんが、民間防衛庁(Civil Protection)が、村単位、被災世帯ごとに被害状況とニーズ調査を開始し、その結果をもって被災者支援計画を立てていくことが決まりました。
被災した県:12県
ディリの一時的避難者:13,554 人(2,315世帯)
避難所の数:40か所
犠牲者:42人(行方不明者14人含む)
出典:Timor-Leste: Floods UN Resident Coordinator’s Office (RCO) Flash Update No. 3 (As of 9 April 2021)
発災から一週間が経ちますが、東ティモールが経験したことのない規模の洪水被害が起こり、現場はかなり混乱しています。炊き出しを目当てに避難所に人が集まり、家屋全壊あるいは家屋は残ったけれども家財道具がすべて流されたというような本当に困っている被災者が食事を受け取れないというケースが発生していると聞きました。また、支援物資の調達は出来ているけれど、分配の調整に時間がかかり、速やかに被災者に物資を届けることが出来ないというような事態も発生しています。
パルシックは、金曜日に支援活動を開始し、週末は約250世帯に食糧や日用品、衛生用品などを配布しました。また、JICA国産米事業が調達した米と豆を併せて配布しました。
今回の災害は、ディリ県の被害が非常に大きく、政府はディリに限定した国際支援を要請しています。しかしながら、ディリ以外の県でも被害が大きいにもかかわらず、支援がまったく入っていない地域もあると聞いています。そういった情報も収集しながら出来る限りの支援を続けていきます。
(東ティモール事務所)
*この事業は、ジャパン・プラットフォームの助成と皆さまのご寄付、JICA国産米事業の協力で実施しています。