2020年の3月末から、新型コロナウィルスの感染拡大のためコーヒー生産地であるマウベシに行くことができず、日本や首都ディリから遠隔での業務を行っていました。しかし、ここ最近東ティモールの感染状況がかなり落ち着いたことからようやく、2021年12月13日からの1週間、出張として1年8か月ぶりにマウベシを訪問することができました。
今回は2020年のオンラインコーヒーツアーでもお馴染みのErdautuba(エルダウトゥバ)とRita(リタ)という比較的マウベシの中心地から近いグループを訪問しました。中心地から近いとは言っても畑によっては相変わらずビーチサンダルに短パンで歩くには若干怖いような道なき道を通って向かいます。
コーヒーチームのスタッフとは彼らが首都に来られるときに会えていたのですが、コカマウ(コーヒー生産者協同組合)の農家さんたちとは久しぶりの再会です。以前は実質3か月しか一緒に活動していなかったので忘れられていないか心配でしたが、事業開始時から関わってきた農家さんたちはちゃんと覚えてくれていて、温かく受け入れてくれました。
今回の訪問で新しく作った苗床で育った苗を、初めて直接見ることができました。畝に並んでいるツヤツヤとした葉っぱを実際に見て、これが植え替えられて数年かけて畑が新しくなっていくのだと思うと何とも言えない高揚感がありました。
畑や他の集落の様子なども、また今後少しずつ紹介していきたいと思います。
活動以外の部分でも嬉しかったことがありました。毎日のように通っていた事務所近くの商店に行くと、私がいつもコーラとキャッサバチップスの袋菓子を買っていたことを店主が覚えていてくれて、「今日はあのキャッサバチップスがないのよー」と自分のおやつに揚げたというクルプック(揚げえびせん)をたくさんサービスでくれました。
マウベシに行ったら今後も絶対通い続けます。
たった5日の滞在でしたが久しぶりのマウベシで早くもたくさんの人の優しさに触れることができました。
まだ少しの間は首都を拠点にしての出張という形になりますが、今後はマウベシのパルシックスタッフ、コカマウの農家さんたち、そして地域の人たちと共に活動していけることがとても楽しみです。
(東ティモール マウベシ事務所 工藤竜彦)