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大雨による洪水被災者支援

東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月24日(火)

東ティモール初の新型コロナウィルス感染症陽性者が21日(土)に確認されたことを受けて、ディリではどこのお店も、食品や日用品などの買い込みに走る人びとでレジが長蛇の列、翌日曜日からは市内を出歩く人がほとんどいなくなり、公立私立の全学校の1週間の休校が発表されました。

スーパーのレジにできた長蛇の列

スーパーのレジにできた長蛇の列

ディリからインドネシア(デンパサール、クパン)、シンガポール、オーストラリア(ダーウィン)に向かう空の便も軒並み減便や欠航の判断を下し、東ティモールに滞在している外国人も出国するか留まるかの判断を迫られるようになりました。23日(月)には、ル・オロ大統領に非常事態宣言の発出を求める書簡の内容が閣議決定され、今日24日に非常事態宣言を発出するか否かの判断がされています。

こうした中、洪水被害はすっかり影を潜め、救援活動に必要なマスクや消毒液といった衛生用品は店頭から一旦姿を消してしまいました。救援活動用にまとめ買いでもしようものなら、買い占めだと一般客から抗議されそうな空気が漂っています。20日(金)に洪水被災者支援事務局に届けた非食品物資の配布についても連絡がなく、コロナ感染対策で事務局の運営に影響が出ているのではないかと心配になり、本日訪ねました。

災害リスクマネージメント局の局長以下、みなさん揃っておいでで、今日付けでアップデートされた被災者情報を共有してくれました。被災者数はこの数日で4,792世帯、31,207人にまで増えていました。データ収集を続ける傍ら、わたしたちが届けた非食品物資を配布しようにも物資の数が被災者数に対して圧倒的に足りず、身動きが取れない様子でした。

破損した家屋は190戸というデータが数日前に出ていたのですが、今日の時点では1,000戸以上となっていました。非食品物資に加えて家屋修復資材のニーズも高まっています。そんな折に新型コロナウィルスの感染者が確認され、事務局のスタッフが身に着けるべき個人用保護具も不足し始めています。社会的距離を保って感染を防ぐためには事務局のオペレーションそのものを見直さなければならない、と頭を抱えていました。災害リスクマネージメント局の属する Secretary State of Civil Protection は消防署を抱えているため、非常事態宣言が発出されたとしても警察や保健省と同様、活動を休止することはないそうです。

非常事態宣言が発出されてお店が閉まってしまわないうちにと、被災した Bidau Massau 小学校の生徒たちに配布する学用品、生徒たちの家庭に配布する衣類を調達しています。学用品は鞄、靴、ノート、筆記具などで、新品のカラフルな鞄に学用品を詰める作業はなんだか楽しく、子どもたちが喜んでくれる前にこちらが嬉しくなります。来週月曜日に Bidau Massau 小学校で生徒たちに手渡す予定です。

鞄に文房具を一つずつ入れて手渡す準備

鞄に文房具を1つずつ入れて手渡す準備

定規、鉛筆削り、消しゴムとどれもカラフル

定規、鉛筆削り、消しゴムとどれもカラフル

靴はクラスごとに3サイズをそろえました

靴はクラスごとに3サイズをそろえました

(東ティモール事務所 伊藤淳子)

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