パルシックでは、2022年10月から2023年2月にかけて、レバノン北部アルサール市の子どもたちが通う学校に灯油を配布するための越冬支援キャンペーンを実施しました。
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「極寒の地で勉強に励むシリア難民とレバノン人の子どもたちに、暖房用灯油を届けたい!」
こちらのキャンペーンにご協力いただきました皆さま、誠にありがとうございました。1,836,000円のご寄付が集まり、レバノン人とシリア難民の子どもたちが学ぶ全29教室に、無事に3か月分相当の灯油を届けることが出来ました。
レバノンは例年に比べると比較的暖冬ではあったものの、標高約1,500メートルの山間部に位置するアルサール市では、2月には最低気温がマイナス4度にまで下がりました。また、積雪のため道路が塞がれ、10日間も休校となるなど、学校にとって厳しい状況が続いていました。
灯油が配付される前は、教室のあまりの寒さに耐えきれず席を立ってしまう子もいるなど、授業の継続が困難だったと語る先生もいます。しかし、暖房用ストーブが稼働すると、子どもたちは暖かい教室にほっとした様子で、集中して授業を受けることが出来たようです。
また、大変ありがたいことに、目標金額を超えるご寄付を皆さまよりいただくことができたため、同市にある他の5つの学校にも、寒さの厳しい時期に約2週間分の灯油を購入することが叶いました。
アルヌール学校以外の学校も、同様に暖房対策を必要としていました。しかし、経済危機下の物価の高騰により、灯油の購入が容易ではない状況に頭を悩ませていたのです。 パルシックは現地の提携団体と話し合い、これらの学校にも支援を実施することを決めました。 合計6,500リットルの灯油は各学校の規模に合わせて配付され、生徒たちは寒さを凌ぐことが出来ました。
5校の1つであるアルマラズ学校の校長は、「私たちの学校にも越冬支援を実施していただき、本当にありがとうございます。皆さまの助けにより、安心して教育を提供し続けることができました。生徒たちも、暖かい教室に喜んで集まってきました」と感謝の言葉を伝えてくれました。
現在は人びとを悩ませていた雪もすっかり解け、桜に似たアーモンドの花が咲き、街には暖かな春が訪れています。こうして厳しい冬を乗り越え、子どもたちが今この瞬間も学業に励むことが出来るのは、皆さまのお力添えがあってこそ叶うものです。 パルシックは、引き続き教育事業を通して子どもたちを見守り、そして皆さまにもその様子をお伝えしていきます。今後とも引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
(レバノン事務所 佐藤)