パルシックの支援で建設中だったカルナドゥカーニ村のせり場が完成し、先日開場式が行われました。
せり場建設の支援を実施している背景を説明しますと、現状、多くの漁協の運営は、組合員から回収する少額の会費に頼っているために資金が足りず、組織としての体力が十分ではありません。そこで、漁協自ら運営するせり場を建設し、それを通じて得た収益の一部を組合員が漁協に貯蓄する仕組みを取り入れることによって、漁協運営資金の持続的確保・運用を可能にするとともに、組織の強化、そして漁民の生活向上を目指しています。
いよいよ開場式当日。パルシックのスタッフ一同でカルナドゥカーニ村へ向かってみると・・・
なんと、若者のブラスバンドが準備しているではないですか!
スリランカの田舎町で、このような式にブラスバンドを取り入るのは非常に稀なことです。村人たちが自らせり場を盛り上げようとしている意気込みが感じられました。
そして、完成したせり場で初めてのせりを行います。
その後、同時に建設した漁協の休憩所へ移動し、組合長の挨拶が始まりました。
組合長のジョセフさんは「獲れたものを1ヶ所に集約して売る機会を得られて、嬉しく思います。このせり場を漁協のみんなで盛り上げて、売り上げを増やしていきたいです。そして、今後支援に頼らない自立した組織づくりを目指していきます。また、今まで雨が降ると中止になって定例会議も、天候に影響を受けず今後していけることは何より喜ばしいことです。私たちに支援してくれたパルシック、そして日本のみなさんに感謝します。」と話してくださいました。
各来賓からの挨拶が続き、漁協の秘書からの謝辞をもって開場式が終わりました。
その後、漁協で用意してくださった食事をいただきました。カルナドゥカーニで獲れたエビやカニのカレーです。新鮮で肉厚なエビ、本当においしかったです!
カルナドゥカーニ村の漁協は、組合長がとても熱心で人望も厚く、団結力のある組織です。これから、せり場を活用して、漁協の体制強化、そして、漁民の生活向上へつながっていくことを願い、パルシックは引き続きせり場の運営管理などモニタリングしていきます。
(ムライティブ事務所 飯田彰)
(この事業は、日本NGO連携無償資金協力の助成を受けて実施しています。)