アーユーボワン(こんにちは)。
今年度はデニヤヤでは、参加メンバーの技術・知識をより深くすることに重点を置き、多くの研修を企画、実施してきました。前回の茶摘み研修に続き、南部マータラ県のルフナ大学で受けた研修についてご報告します。この研修は10月に実施したもので、ずいぶんと報告の時期を逸してしまっていますが、ご容赦ください。。。
今回の研修は、ルフナ大学農学部のスバシンハ学部長およびクマラシンハ教授の協力を得て実施できました。いつもの村での研修とは異なり、大学の講堂で5時間ほど(もちろんお茶休憩をはさみますが)の座りっぱなしの講義です。内容も、プラクティカルな農業技術というよりも、より茶栽培に必要な科学的な基礎を習得することを目的に構成されました。本当は、参加農家のおじちゃん、おばちゃん全員にこの講義に参加してもらいたい、と思いつつも、内容および遠距離での研修というのを鑑みて、参加を強く希望する農家、および比較的新しい知識を吸収しやすいであろう若手農家を中心に精鋭約10名で挑みました。折を見て、今回は参加しなかった農家にも類似の研修を設けられたらと思っているところではあります。
さて、精鋭の農家のおじちゃんたち(今回はおばちゃんの参加はありませんでしたが、いつもの研修では、たいてい農家のおばちゃんも参加します)ですが、まずは有機農業一般についての講義。朝早くに村を出発し、若干眠い目をこすりながらも、プロジェクターを使った講義に耳を傾けます。世界での有機農業の傾向についての話になると、いよいよ少し、注意力が散漫になる農家も、、、、そこで、大学のカフェテリアでお茶とエラワル・ロティ(中に野菜カレーが入ったオヤキみたいなもの)で一息入れてリフレッシュ。後半は、いよいよ紅茶栽培に関する理論編。たとえば、何のため、どのくらい、どのような成分の肥料が必要なのか、また普段自分達が使っている以外でも土壌の窒素含有量を増やすために有効な成分、実際にどのようなものを使うとその成分を効果的に活用できるかなどなど。
個人的に面白かったのは、大学のカフェテリアの壁に書かれていた偉人たちの肖像画でした。マルクスとエンゲルス、ルーサーキング、ガンディに並んで、ボブ・マーリーが描かれていて、少し驚きました。確かに、スリランカの人々はボブ・マーリー大好きだなあと思った次第です。
(スリランカ デニヤヤ事務所 高橋知里)