津波の被害を受けた石巻市北上町十三浜の新古里(にっこり)農園で野菜作りをはじめて3年目。
「食べればおいしいのに売るには形がねぇ・・・」
「ちょこっと虫がかじったばっかりにB級品」
と、そのままでは売れない野菜をお弁当や惣菜にして販売する取り組みを始めました。
県外からのボランティアに特に人気なのが、宮城名物牛タンのメンチカツ(被災後に隣の河北町で営業再開したお肉屋さんから取り寄せ)と農園産の野菜が10種類以上入ったお弁当、お米も北上の農家産のササニシキを使います。また、にっこりサンパーク仮設団地で野菜とともに週1回、採れすぎたジャガイモを使い、仮設のお年寄りには“ちょっとハイカラ” なニョッキを作ったり、油や砂糖を極力抑えて食べやすい硬さにした大学イモを作ったりしては販売しています。野菜や地元で獲れるハゼの天ぷらはいつもすぐに売り切れますが、キノコの炊き込みご飯は「もうご飯をしかけてしまった」「キノコは苦手」という人もいて、たくさん売れ残ってしまいました。
まだまだ試行錯誤ですが、農園の軽トラックを見かけると駆け寄ってきてくださる仮設団地の皆さんの期待に応えられるよう頑張ります。
(北上事務所 西村 陽子)
※この事業は、ジャパンプラットフォームの助成を受けて実施しています。