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[開催報告]インドネシア・スラウェシ島 ~屋台から見えてくる震災後の女性たちの暮らし~

こんにちは。
東京事務所インターンの久保です。

今回は2020年11月26日(木)に行われましたオンラインイベント『インドネシア・スラウェシ島 ~屋台から見えてくる震災後の女性たちの暮らし』についてご報告させていただきます。

2018年9月28日、インドネシアのスラウェシ島でM7.5の地震とそれに伴う津波が発生し、死亡者4140人、重傷者4400人、行方不明者705人にのぼる被害をうみました。農業用の灌漑施設も被害を受け、農業も大打撃を受けました。パルシックは、女性たちが少しでも収入を得られるように、生計支援事業を行っています。事業に参加している女性たちは、軽食や菓子を作って販売しています。

今回、私からは、女性たちの生活やインドネシアの食を中心に報告させていただきます。

イベントでは三つの村が紹介されました。ナモ村、ソウロウェ村、カラワナ村です。
ナモ村では、地震後の女性たちやその家族の暮らしがドキュメント動画でリアルに伝えられました。そこでは、村の女性やその子どもたちが焼き魚を売ったりパンケーキを売ったりしていました。この村から別の郡までバイクで売りに出かけるのですが、なんと片道で1時間半もかかるそうです。雨の日や天候が悪い日にはそれ以上にかかることもあります。作った焼き魚やパンケーキはお金やお米に換算されます。また、子どもたちも一緒にバイクに同乗し、販売を手伝っていました。

ソウロウェ村は、もともと稲作が盛んな村でありました。
村のヌルリアティさんは家の前でナシクニン(ターメリックライス)を販売しています。
「ナシ」は「ご飯」を意味し、「クニン」は「黄色・うこん」などという意味があります。

カラワナ村では落花生を使った加工食品を販売しています。アルダさんはバジェカチャンというピーナッツを使ったお菓子を作っています。サボテンのような形をした揚げ菓子(Kue Kaktus、「Kaktus」はサボテンの意味)を販売する人もいます。

インドネシアにはとても豊かな食文化があります。ちなみに、スマトラ島ではスパイスを使った味付けが多かったり、インドネシアの東側に行くほどシンプルな味付けを好んだり、村や地域によって様々な食が存在します。

ここで、イベントであげられた料理をいくつかご紹介したいと思います。

まとめ

復興のための生計支援を通して、女性たちが家族の生計を支えるようになり、彼女たちには少しずつ前向きな変化がありました。まず一番は、こころの変化です。被災後において、やはり生きるために不可欠な経済的な不安はとても大きいです。わずかでも収入があればこころの負担を軽くすることにつながります。自分たちが作ったものを販売し、収入を得ることで前向きな気持ちがもどってきたと言います。 スラウェシ島では震災の被害によって、農業などが再開できずにいるなかで、女性たちの存在はとても大きな力となっています。

(東京事務所インターン 久保裕花)