パルシックはスリランカ南部デニヤヤでの小規模農家の生計向上支援を実施しており、収穫した茶葉を加工して、アールグレイ紅茶・ルフナ紅茶のフェアトレード商品として日本で販売しています。
今日はパルシック東京事務所に、外部から紅茶の先生をお招きし、スタッフ全員参加で勉強会を開催しました。
東京事務所スタッフは産地のことは良く分かっているものの、世界の紅茶や他の産地のセイロンティーと比較する機会があまりありません。そんな中で今回は、茶樹の品種や特長、テイスティングによる味の違い、テイスティングの評価の仕方などを広く学びました。
デニヤヤのあるルフナ地方はスリランカの7代産地の1つに数えられ、標高500mほどの低地(Low Grown)です。ルフナ地方の茶樹は、高温多湿の土地に良く育成するアッサム種が多いとのことで、ルフナ紅茶の特長とされる味の力強さは、アッサム種の特長でもあるそうです。また、高地と比較すると低地のルフナ地方は、気温が高くて発酵が進みやすいために力強い味になりがちで、その力強さはアッサム種の紅茶に適しているのだそうです。発酵することでしか得られない “紅茶本来の香り”=“甘い香り” がしっかりしているのもルフナ茶の特長です。
さらに驚いたのは、世界有名産地の茶葉に含まれる香り成分の割合についてです。講師の方の独自の調査なので、詳細なグラフはお見せできませんが、なんとスリランカの紅茶には未だ解明されていない香り成分がたくさんあり、中でもルフナ紅茶はその割合が多いことが分かりました。これは土壌の豊かさに起因するのだそうです。この話を聞きながら、スリランカの大自然の風景が目に浮かんでくるようでした!
生産地と茶葉等級(グレード)の異なる6種類の紅茶をテイスティングさせていただきました。興味深かったのは、コーヒーのテイスティング(カッピング)における評価方法は減点式ですが、紅茶は加点式なのだそう。たとえば、コーヒーならテイスティングでマイナスポイントを見つけたら評価点を減点していくところを、紅茶は茶葉の見た目や味わいに良いポイントがあれば評価点をプラスしていきます。これまでコーヒーのカッピングのほうが身近だったスタッフは、ついつい減点式で味わってしまうのでした。。
スプーンのすすり方や喉の奥での香り方など難しいテイスティングですが、茶樹の異なる中国種とアッサム種とでは、比較的、違いが分かりやすかったです。
この勉強会を通じて、知れば知るほど奥が深いお茶(紅茶)の世界にさらなる関心を持つ良いきっかけとなりました。東京のスタッフも今後より知識を深めて、デニヤヤの生産者たちとともに、みなさまへ美味しい紅茶をお届けしていきたいと思います。
パルシックの紅茶は、直営オンラインショップ ParMarche でお買い求めいただけます。ぜひ一度お試しください。
(東京事務所 中村由紀)