真剣な表情でボトルに詰める
女性たちが作ったハチミツの商品です
そして最後の第3回は“ハチミツ加工”活動です。
昨年からハトゥカデと言うマウベシから車で一時間半の集落で、特産のハチミツに火入れ後、ボトルに詰めて首都ディリで販売する、と言う活動を行っています。私が実際にこの活動を目にするのは初めて。昨年私が赴任した際は既にハチミツの時期は終わっており、今年もようやく6月中旬から活動を始めることが出来ました。驚いたのは女性たちの手際の良さ。皆寡黙に真剣な眼差しで集中してハチミツをボトルに詰めます。今年は活動を始めるにあたり、今一度、マニュアルを使って衛生管理の徹底を説明しました。それもあってか作業開始前には石鹸・ブラシで手をゴシゴシ。ちょっと痛いんじゃないの?と言うくらいの力の入れようでした。
しかし!ここでも問題発生。今年は昨年の長雨や気候変動が影響してか肝心のハチミツが全く入手出来ないのです。昨年は400ボトル以上を生産・販売した女性達でしたが、今年はもしかするとその1/3もいかないのでは、と心配しています。グループ全員でトリスカイと言う市場へ毎週日曜日にハチミツを手に入れるために出向いていますが、ここ2週間は空振り。このままでは、活動も今月いっぱいもつかどうかと懸念しています。たとえ売られていたとしても昨年の5倍!皆意欲に燃えているのに、活動が出来ないなんて本当に歯がゆい。このハチミツは首都ディリでも大好評なのです。とても上品な甘さで、私の友人はロールケーキを作る際、生地にこのハチミツを混ぜています。それがと〜っても美味しい!あるスーパーではお客さんとして私が買い物していた際でも『ハチミツまだなの?』と声掛けられる始末。ファンがたいへん多いのです。
コーヒーも今年は不作。現金収入が期待できないとなると、女性活動への意欲や期待が高くなっているのは当然。私自身、切に感じています。
一時は何もかも行き詰まり、どうしたものかと頭を悩ませた日々でしたが、その甲斐あってか新しい展開に繋がっていく。女性たちの生き生きした笑顔を見ると、あぁ、やっていて良かったな、東ティモール最高!と心の中で叫ぶ私なのでした。今後も壁にブチあたると思いますが、どうか皆さん私たちを見守ってくださいね。皆様に活動をお伝えするため、随時ご報告いたします。乞うご期待!
(パルシック 大坂智美)