PARCIC

コーヒー生産者支援

コカマウに大事件!?


「コカマウは組合ではない」発言に
おののくコカマウ代表者たち

2010年1月、マウベシコーヒー生産者組合(コカマウ)の代表者たちは、東ティモール政府協同組合局による組合基礎トレーニングを受けました。おカミがわざわざコカマウのためにマウベシにやってくる!とあって、参加者は緊張と誇らしげな面持ち。

ところがトレーニングがはじまると、組合局職員から真っ先に聞かされた言葉は「コカマウはまだ組合ではない」――代表者たちの表情は一気に固まりました。この数年間、組合づくりをしてきたはずなのに!「コカマウ」という名称にもすっかり馴染んで正式に法人登録しようとすらしている矢先なのに!コカマウは組合ではない?!

この出だしですっかり度肝を抜かれてしまったコカマウ代表者たち。組合局が提示する協同組合の条件に真剣に耳を傾けます。要は出資金以外に預金など、組合員による貢献がなければいけないということ、役員はきちんと余剰金がでる経営をして組合員の貢献に毎年応えること、それらをまだ満たしていないコカマウは本当の組合とは呼べない、ということでした。


さっそく預金を開始

月々2ドルずつの預金をその場で決め、翌週から十数名が預金を開始。ひと月後には37名にまで預金者が増えました。これまで、生活費の中からひと月1ドルでも預金をすることは、ぎりぎりの生活をする東ティモールの農家にとって大きな負担となるのではないか、と考えていたわたしたちも、目からうろこが落ちました。全員ではないにしても、預けられるところがあれば預けたい、と思っていたのですね。歩いて3時間はかかる遠方からもわざわざ預金のためにやってくる組合員を見ていて、コカマウが果たせる(果たすべき)役割はまだまだたくさんあるのだな、と思い知らされました。

協同組合局のみなさん、コカマウに新しい風を吹き込んでくれてありがとう!という気持ちです。