2018年に実施してきた子どもたちへの教育支援により、新学年がスタートした時点で入学手続きが完了していなかった子どもたちも、少しづつ学校への入学登録が完了し、通学し始めることが出来るようになってきました。
活動地域のシャンルウルファでは、夏の暑い日差しは既になくなり、12月に入ってから気温は急に下がり、雨の日が多くなってきました。このところ、子どもたちの親から「暮らしているシェルターやテントで雨が降るたびに雨漏りして、子どもが夜もちゃんと眠れません。せっかく学校へ通えても、寝不足で集中して授業が受けられず困っています」という声をよく聞きます。そして実際に部屋を見せてもらうと、天井には雨漏り用のバケツがぶら下がっていて、床にも洗面器が置かれ、生活環境の悪さが目につきました。
2015年よりシャンルウルファで活動をしているため、郊外の村で暮らすシリア人世帯の約70~80%はシェルターもしくはテントで生活をしているのは把握しています。これまで毎年、冬には越冬支援を実施して、雨漏り対策としてブルーシートの配布を行ってきました。どの世帯へもブルーシートは行き届いていましたが、1年間ずっと使用し続けていたので、そろそろ傷んできたり穴が開いてきてしまったりしていることが分かりました。
これからどんどん冬の厳しさが増していきます。この状況を踏まえて、パルシックは今年もブルーシートを配布しました。子ども以上に両親がブルーシートの配布を喜んでくれ「これでようやく落ち着いて寝ることができる」と多くの世帯から喜びの声をもらいました。現時点で、まだブルーシートが必要な世帯が残っているため、引き続き、渡し漏れのないよう配布を続けていきます。
(シャンルウルファ事務所 大野木)
※この事業はジャパン・プラットフォームの支援によって行っています。