PARCIC

シリア国内避難民・帰還民の生活支援事業

皆さまのご寄付で種・肥料を届けました!~シリア ホムス農業復興寄付キャンペーンご報告~

2021年は新型コロナウィルスが世界中の人に影響を及ぼしました。長期紛争によりシリア国内全土でインフラが破壊されたシリア市民にとって、国内に入ってくるはずだった輸入食品が新型コロナウィルスの影響で減少し (移動制限や輸出国での制限など)、さらにシリアの特に東部での降雨量の減少による水不足の問題により、東部での小麦の生産が前年度の50%以下という気候変動の問題も重なり、大変な年でした。

パルシックの支援事業では、2020年の冬に植えた小麦は、幸いなことに活動地域が湖の近くであったため水不足の影響は受けず、撒いた種は予定通りの収穫ができました。支援した農家の方たちは、収穫した小麦を販売し、翌年分の生産に必要な収入を得ることができ、今後はパルシックの支援なく自立して農業を継続することができるようになりました。

種植え前の農地

皆さまからのご寄付では、物価上昇で野菜の種や肥料を購入するのが難しくなり、農業活動継続が難しくなっている、新たな農家30世帯に対して、農業継続に必要な野菜の種と肥料を購入し、配布いたしました。

配布する種は農家の希望を聞き、23世帯に80キログラム分の小麦の種、6世帯に80キログラム分の豆の種、1世帯に2袋分のレタスの種を、そして各世帯に肥料を配布しました。

種を受け取る農家さん

どの農家も、農業活動を止めてしまうと収入が無くなってしまうので、安い種や肥料などを購入して継続しようとしていましたが、その分収穫の時に野菜の質が落ちるため、収入に影響が出て生活状況が厳しくなっていました。

配付された小麦の種

今回の配布では、農業省推薦の種と肥料を購入、配布できたため、多くの農家の方たちから、6~7月の収穫が楽しみだという声をいただきました。

温かなご支援をありがとうございました!

配付報告

<ご寄付総額>509,737円

<配付内訳> 農家30世帯に配付
種:2,400kg 
肥料:750kg 
除草剤:30kg

(レバノン事務所 大野木)

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