PARCIC

洪水被災者支援

スリランカ東部・中央部で洪水被害が拡大

2010年の年末から1月中旬にかけての洪水被災者がようやく避難所から家に戻り、生活の再建を進めていた中、再び激しい雨がスリランカ東部、中央部を直撃しました。2月1日から5日にかけて、トリンコマリ県などの18県で激しい雨が降り、スリランカ全土で100万人以上の人が洪水の被害を受けました。

パルシックが支援を進めているトリンコマリ県では、32万人以上の人が今回の大雨、洪水の被害を受け、7万人以上が家を離れ学校などの一時避難所に避難しています(*1)。一部の地域では洪水で道路に水があふれ、ボートなどを使わなければ通行できず、学校や職場にも行けない状況となっています。

パルシック・スタッフが住宅支援の準備にトリンコマリ県を訪れた際に今回の大雨に遭遇し、途中の道路が洪水で遮断され、支援対象地にも立ち入れない状況となりました。天候次第で今後さらに被害が拡大することも懸念されます。


水があふれたウェルガル郡の道

床上浸水するトリンコマリ県の住宅

パルシックの支援対象地のトリンコマリ県南部には、2006年からの内戦で被災し内戦後に帰還した人々が暮らしており、洪水被害以前から、トタンやココナツの葉、泥で作った簡素な仮設住宅で生活していました。

今回の支援では、主に、洪水で住宅が全壊、半壊した世帯を対象に、仮設住宅(*2)の供与を通じて、大雨の後に被災者の方々が家に戻り、落ち着いて生活を再開できるよう支援します。

(パルシック 西森光子)

(*1)2011年2月7日付Daily news紙:https://www.dailynews.lk/2011/02/07/news01.asp
(*2)提供する住宅は、基礎部をコンクリートで固めることで、今後の洪水、台風等の被害にも耐えられ、恒久住宅建設に際しても利用できるようにします。