PARCIC

食べる

ラマダンの雰囲気

イスラムの聖なる月、ラマダンの始まりです!ラマダンはイスラム暦の特別な月で、日の出から日没まで、ムスリムは毎日断食します。もちろん、1ヶ月間飲まず食わずの生活は不可能なので、夜明け前にはその日1日を乗り切るために「スフール」と呼ばれる食事を食べ、長い断食の1日が終わると「イフタール」と呼ばれる日没後の食事をみなで分け合います。

断食中いちばん苦しい時間はイフタール直前、夕飯までの最後の辛抱の時間だと子どもたちは口をそろえます。断食をしていない人たちが目の前で食べているのを見るのもまたしんどい。ラマダンの間、ムスリムはお祈りや、コーランの読み方、困っている人びとの助けといった行いに集中するよう奨励されています。ラマダンは食べ物や水の価値を再認識する期間でもあります。断食している間、ムスリムは他人に対する寛容の気持ちを抱き、社会の恵まれない人びとを助けます。また家族やコミュニティの集まりを通して絆を深め、食べるものも飲むものも何もない時に、貧しい家族がどのように感じるのかを身をもって体験します。そして、1か月のラマダン月が終わると「イード」という大きなお祝いがやってくるのです。

断食後に出される代表的なメイン料理は、さまざまな風味とトッピングで味付けされます。その1つがカターイェフ(’カターイフ’のパレスチナ方言)。中東版のパンケーキ、カターイェフは、中身を詰め込み仕込んだあと、必要になるまで冷凍保存することができます。詰め物はチーズやナッツ、クリームなどを混ぜ合わせた物。完成後、シンプルな甘いシロップをふんだんにかけます。みんな大好きカターイェフ、ラマダン中にこれを食べない選択肢はないほど。ラマッラーのパン屋は1日に何千枚もの生地を大量に作ります。すでにカターイェフを愛してやまない方、もしくはお家の台所でカターイェフを作ってみたいという方は、写真で作り方をチェックしてみてください。

(ラマッラー事務所 ヤラ)

これがカターイェフの生地。ナブルス、ジャマイン村の露店でカターイェフの生地を焼くおじさん。

これがカターイェフの生地。ナブルス、ジャマイン村の露店でカターイェフの生地を焼くおじさん。

生地を手作りしたい方、材料と作り方は以下の通りです:

<生地材料>
・中力粉 2.5カップ
・水 2.5〜3カップ
・セモリナ粉 1/2カップ
・砂糖 1/4カップ
・ベーキングパウダー 小さじ1.5杯
・塩ひとつまみ
・カターイェフの中身
 ナッツ:ナッツに砂糖とシナモンを混ぜておく。
 チーズ:冷水にホワイトチーズを入れ塩分を取り除いておく。

カターイェフの生地を焼き、スプーン1杯(お好みで十分量)の中身を生地の上に乗せ、半月形を作るように半分に折り畳んで口を閉じます。

カターイェフは、揚げるか焼くかして、最後にシロップに浸してからピスタチオやココナッツフレークなどお好みのフレーバーをかけていただきます。

カターイェフは、揚げるか焼くかして、最後にシロップに浸してからピスタチオやココナッツフレークなどお好みのフレーバーをかけていただきます。

バターをぬってカターイェフの両面を15分間またはほんのり茶色になるまで焼く。 焼くと油控えめでヘルシーにいただけます。

カターイェフの完成!どうぞ召し上がれ。