パルシック事務所インターンです。2022年3月4日に開催された「~知る・繋がる~ミャンマー連続講座」の第2回目はナンミャケーカインさんをお迎えして『一コマ漫画/イラストでわかるクーデター後のミャンマー』と題し、ミャンマーのクーデター後について理解を深める会となりました。今回はカイン先生のお話しについて報告させていただきます。
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1948年にイギリスから独立した後、現在までにクーデターが3回起きています。
市民の暮らしや状況を一般社会に伝えるために一コマ漫画が多く描かれています。 今回はそのイラストを引用しながらクーデター後のミャンマーの状況について紹介していきます。
2021年2月にクーデターによる初の犠牲者が出ました。下のイラストはデモに参加していたチェー・シンさん(エンゼルさん)がクーデター軍に撃たれ亡くなった後、国際社会は何もしなかったことを表しています。
現在の若者は当たり前のようにパソコンに触れる機会があるため、若者はこの技術を使ってアプリを作ったり、グループチャットを使用したりしてデモ活動を呼びかけているそうです。このような若者は「キーボード・ファイター」と呼ばれています。
都市部でも一歩路地に入ると夜間には国軍が発砲したり、罵ったりしたそうです。
抗議デモに立ち上がっている若者自身に攻撃することができないような場合は、本人の母親や妹など身内を逮捕し、人質をとるようなことをします。
クーデター後は軍によって学校が強制再開しましたが、教員は5割以上、生徒は8割がボイコットを行っており、学校に行かないことが暗黙の了解となっているそうです。
ミャンマーの授業内容は、復唱することが中心となっているそうですが、クーデター後は親からの話などによって復唱する言葉をアレンジし、子どもたちからも民主主義を求める声が挙がっているといいます。
さらに、子どもたちはクーデターによって将来のことを考えることができる状況ではないため、この状況をよくするために働きかけなければいけないと考えているそうです。
このような状況下の中、国際社会はミャンマーの状況について押し付け合っているとこのイラストは表しています。
現在の街中は、電気が供給されずに夜は真っ暗であったり、数えきれないほどの軍による放火があるそうです。
上記画像に示している通り、ミャンマー国内/国外では多くの方が避難を強いられており、靴を履くこともできないまま非難をしたり、お年寄りを助けることができず、置いていかざるを得ない状況もあるそうです。また、隣国のタイに避難することができず、ミャンマー側の国境近くには多くのテントが建てられていたり、そもそもテントすら建てることができない人もいます。
軍側は軍に有利な2008年の憲法を根拠に、これはクーデターではないと主張していますが、国際社会はクーデターであると認定する活動を行ってほしいといいます。 クーデター後は経済も悪化し、今回のクーデターに関しては過去最悪の経済状況となっています。
今回引用させていただいた以外にも多くの一コマ漫画があるため、興味のある方はぜひ「2021WART.org」と検索してみてください。
日本でもクーデターが起こった直後は多くのメディアで取り上げていたことから目にする機会が多くありましたが、現在は目にすることも少なくなり、どのような状況になっているのかを知る機会がありませんでした。また、国際社会全体としても知られていないことが多いのではないかとも思いました。今回の一コマの漫画からも多くの情報を知ることができ、こういった活動を知ることも状況をよくすることに繋がるのではないかと考える機会になりました。
(東京事務所 インターン)