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[開催報告]<~知る・繋がる~ミャンマー連続講座> 第5回 ミャンマーの市井の暮らし~CDMを率いる公務員を事例に~

パルシック事務所インターンです。2022年3月4日に開催された「~知る・繋がる~ミャンマー連続講座」の第5回目は島岡みぐささんをお迎えして『ミャンマーの市井の暮らし~CDMを率いる公務員を事例に~』と題し、ミャンマーの市井の暮らしについての理解を深める会となりました。今回は島岡さんのお話しについて報告させていただきます。

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公務員とは?
ミャンマー語でウォンダン(職員)と言います。厳密にいえば軍人、警察も含まれるそうです。公務員と聞くと生活に余裕があるイメージがあると思いますが、庶民的だといいます。ミャンマー人の公務員は「ステータスがある、安定している、尊敬の対象」であり、子どもたちがなりたい職業上位に入るような良いイメージがある一方で、「傲慢、権力に従順、汚職」といった悪いイメージもあります。

公務員は制度が決まるのが遅く、法律は2013年に軍人政権から民生になった際に制定されました。

公務員の種類
公務員の種類は主に4つあります。また、身分は全12階層あり、写真にある①の官報掲載職員は幹部候補生で、競争10倍ともなるのを勝ち取るために、時間をかけて準備をするそうです。

公務員試験は幹部候補生のみ連邦公務員が実施するそうです。

給与形態
公務員という言葉を想像すると、豊かな生活をしているだろうと想像する方が多いと思います。ですが、実際は一般企業と比較すると低く、公務員の仕事のみでは厳しいのが現状です。給与は年々増加していますが、引き上げと共に、物価も上昇しているため、改善していないのが現状です。そのため、住まいも都市部ではないそうです。
ですが、なぜ給与が少ないにも関わらず、公務員を志望する方が減少しません。何故でしょうか?
理由としては、諸手当が一般企業よりも優遇されること、公務員の仕事にやりがいを感じている方が多いことなどが挙げられるそうです。

上の表は公務員の構成を示しています。⑥以上の人は全体で一割しかいないそうです。

公務員の主な出来事
社会主義時代は現在よりも公務員が優遇されており、誇りを持っていたそうです。2005年にはヤンゴンからピンマナ県に首都が移転しました。2011年には「清廉な政府」によって生活が苦しくなります。汚職防止と手続きなどが行われている中でも、公務員が減ることはなかったそうです。

女性の活躍
ミャンマー公務員は女性の割合が高く、活発に活動していることが特徴だそうです。ただ地位が高いとは一概には言えません。

男性の方が収入が高いことの方が多く、女性は家族を扶養するためではなく、ステータスのために仕事をしていることが多いそうです。また、女性の衣装は男性と比べて指定が厳しく、明文化されていないルールがあるそうです。例えば、アクセサリーは金や宝石が伝統的であるため、プラスチック素材のアクセサリーは注意を受けるなどです。また、女性が家事・育児を行っており、ワークシェアリングが上手く行われていないことも問題としてあるそうです。

クーデター後の公務員に勤めている女性は、就職活動活動中の方が多い一方で、40代の方は厳しい傾向にあります。どの職に就いても仕事についての勉強を必ずしています。クーデター前と比較し、振り返ってみると、目標があり、恵まれていたと答えていたといいます。

公務員を目指したきっかけ
公務員を目指したきかっけは様々ですが、今回のことで驚いているのは、CDMで国家公務員が脚光を浴びていることだそうです。この出来事を通じて必ずしも清廉潔白ではないかもしれないですが、改めて公務員の在り方を考え、意識が変わったという方が増えたそうです。

お話しを聞いてみて
国を支える国家公務員のお話を聞くと、その国の特徴や考え方が見えてくることが分かりました。特に、日本と比較することにより、日本の公務員の在り方についても考えるきかっけとなると思います。また、国家公務員のモチベーションの高さは国を良くしていきたいという方が多いことにも繋がっているのではないかと考え、他国と比較することの大切さに改めて気づくことができました。

(東京事務所 インターン)