パルシック事務所インターンです。2022年2月4日に開催された「~知る・繋がる~ミャンマー連続講座」の第4回目は京都大学の川本佳苗先生をお迎えして『ミャンマー仏教の魅力 戒律と瞑想の世界』と題し、ミャンマー仏教への理解を深める会となりました。今回は川本先生のお話しについて報告させていただきます。
Parcic YouTubeチャンネルでアーカイブも公開しています!ぜひ、ご覧ください。
まずミャンマーの仏像をご存知でしょうか。日本の仏像とは大きく異なります。
ブッタは人名ではなく、日本語で目覚めた人、悟りを得た人と訳されます。今回はブッタという名前はゴータマ・ブッタを示します。
カースト制度を否定した考え方は画期的でした。
仏教の基本思想は四聖諦(ししょうたい)という考え方で、主に四つからなります。
この四つの考え方はすべて繋がっており、『苦諦』は世の中はすべて苦であるという考え方で生きている中で思い通りにいかないもどかしさを示し、『集諦』はその苦しみには原因があり、主な原因は執着があるからだと示し、『滅諦』はその苦しみは終わらせることができることを示し、『道諦』はその方法があることを示しています。
『道諦』の方法は『八正道』という考え方があり、八種類が別々ではなく、八つが揃って一つの道を作ります。詳しく説明すると1番から順に正しい考え方を持ち、正しい言葉遣いをし、正しい行いをし、正しい職業に就き、正しい努力をし、正しい気づきをすることを示しています。それぞれグループ分けもされており、知恵・行い・瞑想となっています。
スリランカ、ミャンマー、タイ、三国のどれかが滅びそうになると助け合い守ってきました。
日本では『戒律』は一つの言葉で使われますが、考え方は別物であるそうです。『戒』は仏教徒が気を付けなければいけないルールであり、ペナルティはありません。一方『律』は出家者のみのルールでペナルティがあります。
一般的には五戒を守りますが、川本先生は出家時には十戒を守っていたそうです。
『律』は本がありますが、サブルールを含めると1000以上の内容があるため227に要約したものを忘れないように日々読み直しているといいます。
瞑想の方法は二種類あります。
瞑想センターの歴史
以前は修行よりも勉強の方を重要視していました。また、黎明期は植民地時代だったため、イギリスの影響が大きい中で仏教をなくしてはいけないという考え方がありました。繁栄期には一般市民も瞑想センターに行くことができる環境となり、若い人たちにも主流となりました。
ここで突然ですが!瞑想をしてみませんか?以下の写真のように瞑想体験を是非してみてください!
いかかでしたでしょうか?
ではまとめに戻らせていただきます。
川本先生の瞑想センターでの一日はこのように過ごされるそうです。スケジュールの中で14時から行われるインタビューは大切で、瞑想の進み具合や厳しい指導がなされるそうです。
日本でも瞑想合宿が行われており、この写真の瞑想合宿では川本先生が通訳をしていたそうです。
「仏教」と聞くと、日本の仏教を考えてしまいますが、異なったものであることを今回学ぶことができました。四聖諦では4つの思想がありますが全て繋がっており、思い通りにいかないもどかしさは、終わらせることができる方法があるという考え方が興味深かったです。さらにその方法は8つあり、別々ではなく揃うことで1つの道になることから、仏教は1つも欠けてはならず、全て平等にこなすことが大切であることを学ぶことができました。瞑想では、正しい方法を知ることや瞑想センターという場所があることを初めて知ることができました。
仏教という新しい分野について知ることは大きな学びとなり、今後の考え方にも繋がってくると思いました。
(東京事務所 インターン)