石巻市北上町、震災後、閉鎖されたままの白浜海水浴場で、今年で3回目となる「2日間だけの海開き」が開催されました。2015年の開催は8月8日~9日の2日間で、海上運動会が同時企画されて来場者数800人を超える一大イベントとなりました。
当日は、悪天候で朝から雨模様。準備をする住民たちに溜息が漏れる中、予想に反して次々にやって来る人で、駐車場は満車の状態に。しばらくすると天気も持ち直し、運動会への参加希望者が後を絶たず、嬉しい悲鳴が起こりました。
海上運動会では、海の上にゴザを浮かべて走る海上ゴザ走りや、ビーチバレーなど5種目を実施。中でもヌルヌル相撲は、出場者のコミカルな動きに会場中から笑いが沸き起こりました。
最終的に、運動会へは総勢200名以上が参加しました。今年は、毎年主催していた住民有志「白浜海水浴場再開実行協議会」に加え、地域づくり住民団体「きたかみインボルブ」との共同開催となりました。彼らは全員、普段はそれぞれの職業を持ち、その傍らで空いた時間を利用して市民活動をしています。平日の日中に動きが取れないのが常なので、そんな中で準備をバックアップするのがここでの北上復興応援隊の役割です。今年は、地元の中学生も計画・準備の段階から参加し、何度も海で試走をしたり、競技の小道具を作ったりと大活躍しました。準備は、失敗を笑いあったり、互いに本気で意見し合いながらの作業。成功した時の感動を子どもたちと一緒に体験し、また来年の話ーにまで会話が膨らむ。海開きそのものより、地域にとっては深い意味のあるものであったと思います。
(復興応援隊 佐藤 尚美)