パルシックは10月より、石巻市の北部、志津川に隣接する、
石巻市北上町十三浜にて漁業復興支援をはじめています。
十三浜小室地区の漁港(2011.11.10) |
十三浜は漁業が盛んな地域で、主には、ブランドとなった十三浜ワカメの養殖や、
コンブ・ホタテの養殖、定置網(サケ)を生業としていたそうです。
ですが、津波により、家、船、漁業のための設備や道具を失いました。
これから生活を取り戻していくためには漁業を再開し収入を得なければなりませんが、
その道具をもとのように買い戻すには大変な借金を負うことになります。
それでなくても収入がない中で日々の生活を切り盛りしていかなければなりません。
「生業」と「居住」を同時になんとかしなければならない、そういう状況にあります。
十三浜の漁協では、ひとまず「全員で一歩」を進むために、
共同で道具を利用し共同でワカメ養殖を再開することを決めました。
ワカメは10月末~11月に種付けを行うことができれば、 2月後半から収穫ができ、
いち早い収入を得ることができます。
「雨風がしのげる場所がないと加工作業ができない」との話を受け、パルシックは
収穫の時期に必ず必要となる共同作業場をそれぞれの浜に作ることを決めました。
住居のあった場所のため、がれきやコンクリート、アスファルト、基礎部が残っており、設置前にきれいに整地する必要があります。また、被災により電柱がない・水道が寸断されているなどの課題も。 |
ここはOさんの家と作業場があった場所ですが、共同作業場として場所を提供してくれることに。 |
ボイルしたワカメに塩をからめる機材。あちこちでボロボロになったこうした機材を見かけました。「流された(自分の家の塩をからめる)機材が見つかった、修理すれば使えそうなんだ」という声もききます。 |