「みんかふぇ」を開設したのが2018年6月。はや1年半が経ちます。これまでは日々ただ遮二無二に運営をしてきましたが、ふと立ち止まり、これまでのやり方は良かったのか、問題や課題はないか、今後の方向性などを確認する意味で、この数ヶ月をかけて利用者の方や他の子ども食堂運営団体の方、関係機関の方々からご意見を聞く事業評価調査を実施しました。
課題は山積。コミュニティカフェとしての利用の伸び悩み、事業の持続性の担保、運営体制の強化、利用者の方を増やすための広報の強化、などが挙がりました。他方、子ども食堂利用者さんからは「子どもが利用するようになってから子どもが落ち着いてきた」「毎回楽しく参加している」「温かいご飯を皆で一緒に食べることが出来て嬉しい」などのご感想をいただきました。
あるボランティアさんは「このような、家でもない、学校でもない、もうひとつの「場」が、今の子ども達には特に必要なのですね」とおっしゃいました。親御さんとの関係、友達との関係、学校との関係以外の、他人との関係性は、子ども食堂などを通じてボランティアさんや他の利用者との交流からつくることが可能です。何気ないことかも知れませんが、子どもの成長にとっては案外無下に出来ないことなのかも知れません。またボランティアさんや私自身にとってもお子さんや利用者さんとの交流は励みになるとともに、先述の「第三の場の必要性」のご意見にあるように、新たな気づきをもたらせてくれます。
そうは言っても、お子さんをお預かりする以上、ここで思わぬ事故などが起こらないか神経を使います。ある子ども食堂運営者さんから先日「子どもが元気過ぎて、怪我しないか心配でどうしたらいいでしょう」とご相談をいただきました。みんかふぇでも子ども達が元気なのは大歓迎なのですが、走り回ったり、外の道路に飛び出そうとしたりして、ボランティアさんが慌てて体を抑えることもしばしば起こります。「きっと私たちも小さい頃はそうだったんですよね~笑」と会話しながらも、毎回、子ども食堂が終わった夜はクタクタになりながらボランティアさんと後片付けをしています。今来ている子ども達が大きくなった時、上記の事業評価の延長線上で、子ども食堂や第三の居場所の存在は彼らにとって実はどうだったのか、聞いてみたいものです。
(みんかふぇ 大坂 智美)