PARCIC

愛媛での豪雨被災者支援

宇和島で活動するNPO団体のご紹介

パルシックは、7月の豪雨被害被災地域である愛媛県西予・宇和島にて、中長期での緊急・復興支援を実施しています。今回は、宇和島で一緒に活動する団体を紹介します。7月の発災時に立ち上げ、地元NPOとして長期的な視点から被災者支援をしているのは、U.grandma、イフ、uwj、わなかの4団体です。発災から半年が経過し、各団体の中でも今後の支援の在り方についてどうあるべきか、被災地復興支援だけでなく山積する他課題にも取り組むべきではないかといった議論を行っています。

宇和島でも特に被害の大きかった吉田町は、高齢化率が高い地域であり、被災により関連する課題が顕著になりました。吉田町のサロン活動や見守り活動を通して、60-70代の元気なシルバー世代たちと出会い、このシルバー世代の人たちがよりイキイキと暮らせる地域づくり、若者が戻ってくる・若者を呼び込むプログラムやインターネットをうまく活用した情報発信、地域住民自身で行う防災、農業・漁業の後継者育成等、災害支援と従来から抱えてる課題との同時解決型の取り組みが不可欠と感じます。

U.grandma

Facebook:https://www.facebook.com/u.grandma/

同級生5名で発災時に立ち上げた宇和島ど旧市内を拠点とする団体です。各メンバーが、さまざまな活動を通して培ってきた独自の幅広いネットワーク(企業、PTA、学校、商工会、自治会、若い世代等)をフルに生かした活動をしています。7月の発災以降、炊き出し、支援物資倉庫からの生活物資支援、被災地でのサロン・見守り活動、未就学児・子どもを主対象とした3世代交流イベントを実施してきました。これらを実施する中で、発災時は本当に必要に駆られて必要なものを必要なところへ援助することから始めたけれど、これからどのように被災地に寄り添うべきなのか、これからも活動を続けていくのか…。支援のフェーズが移行していく中で、これからの活動とそれに対応するための組織体制、開始予定の子ども食堂事業との兼ね合いなどについて、地域のニーズや自分たちのキャパシティや資金状況を見ながら、メンバーの中でたくさん議論をされています。

U.grandma、サロン活動の様子

U.grandma、サロン活動の様子

U.grandma、見守り活動の様子

U.grandma、見守り活動の様子

uwj

Facebook:https://web.facebook.com/大好き宇和島⁻275775649552869/

代表・吉川優子さんが発災後、ライフラインが困難な地域へのおにぎりの炊き出し支援から開始。その後、炊き出し支援の団体が増えてくるにつれ、サロンを中心とした活動へ移行し、癒しの場を提供する支援や、ネットワークや賛同者を通した被災地での企画イベント(寄席、リースづくりワークショップ、出張美容院、サンタパレード等)を実施しています。メンバーの皆さんが“自分たちのできる範囲でできることを”というスタンスで関わっており、先を見据え、他団体のことをよく観察して不足している支援活動へ移行するなど、今後もカタチを変えながら宇和島がおもしろく、安心して暮らせて、自分たちのことは自分たちで守れる地域になるために、活動を継続されています。

uwj、イベントの様子

uwj、イベントの様子

イフ

Facebook:https://web.facebook.com/pg/Il-fiore-イルフィオーレ-1773616939546515/

災害発災当時はU.grandmaと連携し、9月以降はハンドベルやフラダンス等の本業を生かした音楽療法的なイベントやサロンの開催、小・中学校訪問を実施しています。他団体が開催した足湯をしながら傾聴を行うためのノウハウを学ぶ足湯研修にも参加し、10-11月に吉田町各地で東京都災害ボランティアセンターが実施したサロンで出張ハンドベルや足湯で協力するなど、ボランティアスタッフをうまく調整ながら他団体との連携を図っています。今後は、被災地での音楽イベント企画などでの助成金申請にもトライしながら継続的に活動できるような体制を検討されています。

イフ、コンサートイベントの様子

イフ、コンサートイベントの様子

わなか

Facebook:https://web.facebook.com/wanaka.459/

7月の発災以降、宇和島・西予の集会所でアロマトリートメントやリンパケアといった専門性を生かしたサロンを開催し、癒しの場を提供することで傾聴につながるボランティア活動を実施しています。できるだけ支援の届いていない場所へ癒しを届けたい、また、今回のボランティア活動を通して各メンバー自身の地域において災害が起こった災に経験や活動が共有できるはず、という想いで続けてこられています。今後の細く長い復興支援活動の中で資金的な部分が不安であり、助成金申請はトライしたいと考えており、今後も人が入っていないような地域の小さい集会所で喜ばれるようなサロン開催を企画しています。

長期的な被災地復興支援と地域課題の解決に向けて奮闘する宇和島のNPOを、ぜひ応援ください!

わなか、サロン活動の様子

わなか、サロン活動の様子

愛媛新聞掲載記事

2018年11月25日 愛媛新聞掲載記事

2018年11月25日 愛媛新聞掲載

2018年12月27日 愛媛新聞掲載記事

2018年12月27日 愛媛新聞掲載

(愛媛事務所 林知美)

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