PARCIC

スリランカ滞在記

スリランカ農村暮らしの日々[12]


[写真1] フォートの高台から見たミュージック・フェスティバルの会場

[写真2] 動きが激しくて上手く写真に写っていませんが、火を振り回したり、飲み込んだりと中々の迫力。子供の頃から練習しているそうです。

[写真3] 踊り狂う農家のおじさんたち(笑)。私も一緒に踊りの輪の中に引きずり込まれました。

アーユーボワン(こんにちは)、デニヤヤの高橋です。先日、ゴールという南部で一番大きな街で行われたミュージック・フェスティバルに行ってきました。もちろん、村の農家のみんなも一緒です。日頃、デニヤヤとキリウェラガマを往復しているバスをチャーターして、村からゴールまでの道のり片道約3時間半を総勢50人以上でのちょっとした観光でした。会場はゴール・フォート(オランダ植民地時代に築かれた要塞都市で、現在でも市街として機能している)の隣でした。多くの村の人々にとっては、ゴール・フォートを見学したことがなかったので、ステージが始まるまでの間、皆でぞろぞろとフォート内を見て回ることもできました。

このミュージック・フェスティバルは、スリランカ国内および海外の団体がパフォーマーを集めて開催したもので、観覧料は無料です。第1回は内戦終了後のイベントとして、昨年北部のジャフナで開かれました。今後はジャフナとゴールにて交互に開催されるそうです。

今回はゴールで2日間にわたって、国内および国外からプロやアマチュアのミュージシャンやダンサーなどが集まり、野外ステージ(写真1)でパフォーマンスが繰り広げられました。その他にも、スリランカ国内のそれぞれの地方から伝統文化を披露するためのブースが会場内に設置されていました。残念ながら私たちが会場に着いた頃には、既に最終日の最終ステージが始まる直前で、各ブースは閉まっており、どんなものがあったのかを見ることはできませんでした。また、NGOなどが各地の物産を販売するブースもあり、私たちデニヤヤのキトゥルパニも少し出展しました。

ステージは夕方5時頃に始まり、時間と共に観客も増え、盛り上がっていきました。伝統舞踊では、南部の悪魔払いのファイヤーダンス(写真2)が迫力でした。夜も9時を過ぎた頃から音楽も現代のノリのいいものになっていき、おとなしく座って鑑賞している人はいなくなりました。みんな立ち上がって思い思いに踊ったり、一緒に歌ったりと大盛り上がりでした(写真3)。私も一緒に踊りの輪の中に引きずり込まれました)。帰りのバスでも興奮冷めやらず、夜中の12時をとっくに回っていましたが、特に元気のある若者は村に着くまでバスの中で、歌って、踊って盛り上がっていました。普段は比較的単調で静かな生活が繰り返される村ですが、たまにこういったイベントに参加すると、おじさんたちの違った一面が覗かれてとても面白かったです。

(パルシック 高橋知里)