PARCIC

お知らせ

パルシックより新年のご挨拶

2023年の年初にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は温かいご支援、ご協力を賜り、まことにありがとうございました。

昨年は、ウクライナでの戦乱により世界は混迷を極めました。世界各地の人道危機は深刻化し、紛争に端を発した食料や燃料の価格高騰はパルシックが活動するレバノン、シリア、スリランカにも影響を及ぼしました。

スリランカの経済危機が伝えられた際には、皆さまから緊急のご寄付が寄せられ、燃油高から漁に出られず日々の食事にも困っていた北部漁村の人びとに食料を届けることができました。また、今現在も価格高騰で暖房用の灯油を買うことができなくなっているシリア難民の子どもたちが通う学校へ灯油を届けるための寄付キャンペーンを行っています。

一方、昨年主権回復20年の節目を迎えた東ティモールでは子どもたちの栄養改善のためのクラウドファンディングを試み、まだ若い国の未来を背負う子どもたちを支える活動に多くの方からの賛同をいただきました。そして今なお軍政による銃撃が続くミャンマーでは、少数民族地域での避難民キャンプに暮らす子どもや女性たちへの生活・教育支援を開始しています。

パルシックの海外での事業は、日本国内の活動拠点であるコミュニティカフェ「みんかふぇ」の活動にも繋がっています。東京都葛飾区で生活に困難を抱える人たち、女性、子ども、高齢者、そして海外ルーツの市民たち…。地域の人びとで支え合う「居場所づくり」の活動はコロナ禍を経て前に向かって進んでいます。

また、普段スリランカ紅茶などフェアトレード商品をご購入くださっている方々が、スリランカの経済危機の際にご寄付や励ましを寄せてくださり、フェアトレードが産地の人びとと消費者をつなぎ、助け合いを紡ぎだしうるものであることを実感することができました。

2023年、世界はますます暴力化し、国家や民族の敵対と社会の分断が強まりつつあるようにみえます。パルシックはこれからも国の壁を越えて人びとをつなぎ、対話や交流を大切にしながら活動してまいります。

さらに多くの方に活動を届けられるよう、より一層のご協力をお願いいたします。
皆さまのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。

(パルシック理事会・事務局一同)

パルシックの各活動地より

ミャンマー。少数民族地域での支援活動を開始

東ティモール。エルダウトゥバ集落で、収穫したコーヒーチェリーの選別

パレスチナ ガザ地区。女性協同組合で作ったチーズをショッピングモールで試食販売

シリア。女性たちへの食品加工支援活動で作ったヨーグルトを食べる子どもたち

レバノン 。学校で先生にフェイスペイントをしてもらったシリア難民の女の子

スリランカ 。茶畑で検査を受ける有機栽培に取り組む農家さん

マレーシア。マングローブ植林活動を支えるPIFWANITAの女性たち

コミュティカフェ「みんかふぇ」。ボランティアさんとともにフードパントリーの活動