観る – 特定非営利活動法人パルシック(PARCIC) https://www.parcic.org 東ティモール、スリランカ、マレーシア、パレスチナ、トルコ・レバノン(シリア難民支援)でフェアトレードを含めた「民際協力」活動を展開するNGO。プロジェクト紹介、フェアトレード商品販売など。 Tue, 09 May 2023 07:38:29 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.1 インターン黒沢 東ティモール日誌Vol.10 首都ディリでの休日~with日本人編~ https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_eat/22312/ Mon, 27 Mar 2023 08:23:33 +0000 https://www.parcic.org/?p=22312 Botardi!こんにちは、インターンの黒沢舞衣です。

先日東ティモール人の友人と過ごす休日を紹介したので、今回は日本人の方と過ごす休日について書きたいと思います。私は首都ディリで日本人と休日を過ごす際は、ソフトボールに参加したり、レストランやカフェに行ったり、マリーンアクティビティを楽しみます。

東ティモールにいる日本人の数は、他の国よりも少ないように感じます。そして住んでいる方の多くは、東ティモールで仕事をしている人かその家族です。歳の近い大学生は、私を含め4人しかいません。特に今はコロナ禍で青年海外協力隊の派遣が停止されているため(*)、普段よりも日本人の人口は少なく、長く住んでいる方々はお互いを見知っているそうです。

日本人の方々と交流する場として、毎週日曜日の朝行われているソフトボールがあり、私も時間があるときに参加しています。毎回10人から20人ほどの、大使館やNGOなどで働く人などが集まって、初心者も経験者も関係なくプレーができるのが楽しいです。

また私は、ピースウィンズ・ジャパンでインターンをしていた大学生の方とディリで知り合い、よく一緒に食事に出かけていました。レストランでの食事の単価は5ドルから15ドルほどと日本とあまり変わらないのですが、東ティモール人たちは高いと言って行かないので、レストランで誰かと食事をしたいときは日本人を誘う必要があります。いつも私は自炊をしているので、たまに食べる美味しい料理はご褒美です。私のおすすめは、「mie doben」のミーゴレンという麺料理と、「jeitu burger」のハンバーガーです。

どちらの店も事務所から近く、歩いて行けます

10月には、東ティモールでインターンをしている大学生3人で、ホエールウォッチングに行きました!「Tasi feto (女性の海)」と呼ばれる、東ティモールの北側、アタウロ島との間の海には、この時期にクジラが通るそうで、いくつかのダイビング会社がツアーを催行しています。 私たちは参加者4人とガイドの小規模なツアーに参加し、朝7時から6時間かけて、海を東側に進み戻ってきました。私は開始早々船酔いをしてしまい、もうダメだと思ったのですが、なんと!ようやく回復をしてきた頃に、クジラを見つけることができました!その後も何匹もクジラを目撃することができ、潮を吹きながら泳ぐクジラの横を並走できました。ダイビングライセンスを持っていれば、クジラの近くまで潜ることも可能だそうで、いつかダイビングをマスターして、ティモールの海をもっと楽しめたらと思いました。

(*)青年海外協力隊の派遣は2023年1月から再開されました。

私は人生で初めてクジラを見たのですが、その大きさと迫力は感動的でした

(インターン 黒沢舞衣)

インターン黒沢 東ティモール日誌Vol.9 アタウロ島のふりかけ工場へ

インターン黒沢 東ティモール日誌 Vol.11 商品生産地を訪問!~バウカウ 前編~へ

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インターン黒沢 東ティモール日誌Vol.6 首都ディリでの休日~with東ティモール人編~ https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_see/21890/ Thu, 26 Jan 2023 03:58:27 +0000 https://www.parcic.org/?p=21890 Botardi!こんにちは、インターンの黒沢舞衣です。

東ティモール事務所は土日がお休みです。私は普段ディリにいるときは、カフェで大学の課題をするか、友達と出かけます。今回は、東ティモール人の友達と過ごす休日を紹介します。

私の友達はよく、私をクリストレイや古着市場に連れて行ってくれます。

クリストレイは、ディリの中心部の東側にある高さ27m(*)のキリスト像で、12番のミクロレット(詳しくはvol.2へ)に乗って行くことができます。20分ほど海岸を走った先で降り、像のある山の上まで階段を上るのですが、とても暑くて着くまでには汗だくになります。頂上からは、美しい海とディリの街を一望できます!私も彼女らも写真が大好きで、クリストレイや海をバックにたくさん写真を撮り合いました。像はとても大きくて、写真に収めるのが大変でした。そして実はこのキリストが立っている地球儀には日本がありません、、、笑 

同僚のマリアさんと彼女の姪と訪れました(左) 休日はたくさんの人で賑わいます(右)

もう一つ、彼らがよく私を案内してくれるのは、古着市場です。

ディリには大きな古着市場がいくつかあって、人びとはたいていそこで服を買います。値段は場所や物によってピンキリですが、大体Tシャツが1ドル、ズボンが3ドルで靴が5ドル、ワンピースが10ドルくらいです。新品のようにきれいな物もあれば、クタクタで汚れが目立つものもあります。友達と遊びに行くと、本当に欲しいものがあったら買いますが、たいていはウィンドウショッピングで終わります。笑 「これ似合うんじゃない」とか、「これどうよ」とか話しながら、大量の服を見て歩くのが楽しいです。

一日ではとても見切れない広さなので、今度ゆっくりと掘り出し物探しをしたいです

私は日本で友達と遊ぶときは、一日中一緒にいて外食をすることが多いのですが、東ティモール人の友達と遊ぶときは、そのようなことは少ないように感じます。半日で解散になるか、家に行かせてもらってご飯をご馳走になることもあります。

私が考える理由は4つあって、あまりお金を使いたがらないことや、ご飯は家で食べる習慣があること、一日中遊ぶには暑すぎることと、そもそも出かける場所が少ないからではと思っています。

もちろんお昼などを一緒に食べることもあり、そんなときはワルンと呼ばれる大衆食堂に行きます。そこではたっぷりのご飯と自分で選んだおかずのワンプレートや、バクソと呼ばれるラーメンのような料理が、1ドルから2ドルほどで食べられます。安くたくさん食べられて美味しいです。東ティモールの料理についてはまた改めて紹介したいと思います! 

バクソと呼ばれる肉団子入りの麺。メニューはどこの店も大体同じです

*Ministry of Tourism Timor Leste. (2022-08-30). Cristo rei. Tourism Timor-Leste.https://www.timorleste.tl/listings/cristo-rei/, (参照 2022-11-28)

(インターン 黒沢舞衣)

インターン黒沢 東ティモール日誌Vol.5 特産品「アロマ・ティモール」をディリ中へ!へ

インターン黒沢 東ティモール日誌Vol.7 マウベシのコーヒーをカッピング!へ

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東ティモールを代表するミュージシャン、エゴ・レモスさんの紹介 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_see/16806/ Sun, 17 May 2020 06:07:54 +0000 https://www.parcic.org/?p=16806

 

エゴ・レモス

1972年 東ティモール生まれ。パーマカルチャーの実践者でありミュージシャン。1999年の騒乱では父と祖父を失う。

平和や自然、持続可能な開発について世界各国で講演活動を行なう中、2006年にオーストラリアのアボリジニ音楽家として著名なGeoffrey Gurrumul Yunupingu にその歌声とリズムを認められ、オーストラリアでのメジャーデビューを果たす。

2009年にオーストラリアで公開された、東ティモールを舞台とした映画「Balibo」の主題歌を手がけ、最優秀オリジナル映画曲作曲賞(Best Original Song Composed for Screen at the2009 APRA Screen Music Awards)を受賞。2012年 ロンドン五輪のOceania Stageで演奏 。

Ego Lemos

Musician, singer songwriter and environmental troubadour Ego Lemos is a remarkable man, with a remarkable voice in more ways than one. Published 3 CDs, the last a solo performance – ‘O Hele Le’, Performed at festivals & concerts in South America, Europe, Asia & Australia. Won Best Original Song Composed for Screen at the 2009 APRA-AMCOS Screen Awards for the leading international film feature ‘Balibo’. World Master Awards in Art & Culture, Music/ Singing, Composition, String Instrument, World Master Committee in South Korea.

Works as the Executive Director of Permatil. His previous position was the National Adviser on Curriculum Development for Basic Education on Arts & Culture and Permaculture School Gardens, for the Ministry of Education of Timor-Leste. He is also a lecturer in Sustainable Agriculture and Public Arts & Culture at the University of Timor-Leste.

He co-authored ‘Permaculture Gardens for Kids’ produced by PERMATIL, along with both editions of the A Tropical Permaculture Guidebook – a Gift from Timor-Leste, edition 2018. (www.permacultureguidebook.org). He is sole author of the ‘Training Manual for Agro-biodiversity in Timor-Leste (GIZ-AMBERO) and the Arts and Culture section of the National Curriculum for Basic Education Grad 1 – 6 (Ministry of Education of Timor-Leste).

He received several awards for his environmental works such as The Earth Hall of Fame KYOTO, The Earth Forum Kyoto, Japan, February 2019. Earth Company Impact Hero Finalist, Asia-Pacific 2019. Human Right Award ‘Sergio Viera de Mello’ President Palace of Nicolao Lobato, Republic Democratic of Timor-Leste, 10 December 2018. Won Best Original Song Composed for Screen at the 2009 APRA-AMCOS Screen Awards in Australia.

歌詞カード

5.23ライブ オリジナルデザイン歌詞カード ダウンロード(pdf: 3MB)

 

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東ティモールの魅力・海 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_see/14602/ Fri, 31 May 2019 11:02:32 +0000 https://www.parcic.org/?p=14602 東ティモールの魅力のひとつ、海をご紹介します。

東ティモール・ディリ市内から日帰りで可能なダイビングプランには、ディリ県市内とアタウロ島、東はマナトゥトゥ県、西はリキサ県マウバラという地域まで、日本には知られていない、とても素敵なダイビングスポットがたくさんあります。

ダイビングスポット地図

(出典:divetimor.com)

どのスポットもステキなのですが、その中でも私のお気に入りの場所を写真付きでご紹介します。

アタウロ島

首都ディリからフェリーで2時間の距離にある。生物多様性の宝庫と言われており、質の高いサンゴ礁をはじめ、多様な魚種とドロップオフという崖の地形を楽しむことができます。また、アタウロ・ディリ間の海峡では、イルカが船にまとわりついて遊んでくれたり、10~11月にはシロナガスクジラを見ることもできます。

リキサ県マウバラ

バブルビーチと言われる温かい泡が出てくるスポットやカメ、エイがみられます。

マナトゥトゥ県

イソギンチャクのお花畑が広がり、クマノミやクロスズメダイ、ときにはサメにも出会うことができます。

バリ島に比べると、整った施設もなく、飾りっけがなく本当に何もないのですが、自分たちで発見する楽しさや自然のありのままの美しさを感じることができるということでは、他のどの地域でも体験できない「わくわく感」を得られるかもしれません。

最近、東ティモール政府や民間も観光に力を入れ始めており、生物多様性の宝庫といわれるアタウロ島をはじめ、環境に配慮した持続可能な観光事業の実現が求められています。同時に、最近話題になっているマイクロプラスティックですが、東ティモールにおいても海に潜るとお菓子の袋やペットボトル、上流の川から流れてきたゴミなどが、サンゴや岩礁に引っかかっているのをよく見かけます。大学生や環境・政策提言団体が海岸・護岸清掃を積極的に実践していますが、ゴミはゴミ箱に捨てるというモラル向上と、首都ディリの人口が増えるにつれて自然に返らないゴミ処理や問題の早急な解決も必要とされています。

(東ティモール事務所 林 智美)

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インターン日記:フェスティバル・カフェ・ティモール / Festival Kafe Timor https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_coffee_producer/12627/ Tue, 21 Nov 2017 09:58:18 +0000 https://www.parcic.org/?p=12627 Festival Kafe Timor がマウベシにやって来た。このフェスティバルは去年から始まったコーヒーの祭典である。去年は首都のディリだけで行われたが、今年は開会式をエルメラ県のファトゥベシ、そして閉会式をマウベシ、その間の1週間にディリや各地で関連イベントと、コーヒー産地を巡業するように企画された。コーヒーの品評会も行われ、ティモールNo.1のコーヒーも決まる。このフェスティバルは、東ティモールコーヒーをより多くの人に知ってもらうこと、コーヒーの品質向上そしてコーヒー生産者に畑の手入れの大切さを伝えることを目的として行われている。

私は、マウベシで行われる閉会式の主催者の一人としてこのフェスティバルに関わらせてもらった。そもそもなぜ、今年閉会式がマウベシでそして、主に地方でフェスティバルが行われたかというと、“首都のディリで行われたために参加者に外国人が多く、東ティモール人ではなく、外国人のお祭りになってしまった”という去年の反省があったからだ。その反省を活かし、地元住民にフェスティバルにより来てもらうのはもちろんのことの他にも2つ、私は目標を立てた。

1.コーヒーが最高にかっこいいものであることを生産者に伝える
2.地域の人たち、特に子どもたちと一緒にフェスティバルを作る

これが、私の中でのフェスティバルのテーマであった。

まず“コーヒーが最高にかっこいいものであることを生産者に伝える”ことについて、なぜそのように思ったか。

これまでコーヒーの集荷で数多くの集落を回り、たくさんの生産者たちと話をしてきた。そのなかで必ずしもすべての生産者が、自分がコーヒー生産者であることに誇りを持っているわけではないと気づいた。生まれた時から、コーヒー畑があり、コーヒーと共に生まれ育った彼らにとって、コーヒーに特別な感情を持たないのは普通かもしれない。しかし、マウベシのコーヒーは世界に誇れるコーヒーであるし、そもそもコーヒーというものに関わっていること自体が誇れることだということを生産者に知って欲しいと思ったからだ。そこで、フェスティバルでカッピングのワークショップを企画した。カッピングとは、ワインにおけるテイスティングのようなもので、コーヒーの味や品質の良し悪しを総合的に判断する方法である。そして、このカッピングをする姿、これがかなりかっこいい。様々な地域で作られる数種類のコーヒーを用意し、まず東ティモール人のカッパーたちにカッピングを披露してもらった。その姿にコーヒー生産者のみならず、農水省の大臣も釘付けになっていた。

カッピングの様子

カッピングの様子

カッピングを観覧する農水省の大臣(最前列左から2番目)

カッピングを観覧する農水省の大臣(最前列左から2番目)

そのあとに、生産者たちにもカッピングを体験してもらった。普段、自分が作っているマウベシのコーヒーしか飲まないコーヒー生産者にとって、カッピングを通して、他の地域で作られているコーヒーとマウベシのコーヒーを比較するのは初めてだったであろう。地域によって、製法によってコーヒーの味が異なるということに驚きの表情を浮かべるコーヒー生産者を見ることもできた。

このワークショップに、予想をはるかに超えるほど多くの人が関心を持って参加してくれたことに胸が熱くなりっぱなしであったが、特に、コーヒー事業スタッフのネルソンが堂々とカッピングについての説明をし、それを農水省の大臣と生産者たちが聞き入っていたのには感動した。

このカッピングを通して、もう一度自分の仕事、コーヒー生産者であるということを考え直す機会となったら嬉しい。また、コーヒーがかっこいいものであるということに気づいてもらえたら尚嬉しいことだ。

カッピングの説明をするスタッフのネルソン

カッピングの説明をするスタッフのネルソン

次に“地域の人たち、特に子どもたちとフェスティバルを作る。”についてである。私はこのフェスティバルを自分たち実行委員だけで作り上げるのではなく、マウベシに住む地域の人たちと共に作り上げ、盛り上げたいと思っていた。特に、地域の子どもたちに参加してもらいたいと思った。そこで、巨大モザイクアートを作り、フェスティバルで飾ろうと決めた。モザイクアートとは、既存の画像を小さく分解して、エクセルのデータに変換して、その指示通りに色を塗り、それらをつなげることで、1枚の絵に仕上げるというものである。コーヒー生産者協同組合コカマウの初代代表、ヴィトリーノさんをモデルにした今回のアートは、縦に14枚、横に14枚、合計でA4用紙が196枚も必要だった。1枚の紙を仕上げるのに約30分必要とするこのアート、作り始めたのが本番の5日前ということもあり、本当に間に合うのか、という否定的な意見もあった。が、絶対に作りあげると心に決めた。教会の神父さんを訪れ、教会で勉強している子どもたちとこのアートを作る時間をもらったり、AHHA英語学校に行き、そこの生徒と一緒にアートを作り行ったりもした。このアートは、すべてのパートを組み合わせて初めて絵になるというもの、色を塗っている段階、塗り終わっても正直何が何だかよくわからない。それでもみんな丁寧に塗り、1枚終わると「もう1枚やりたい!」と言って手伝ってくれた。

モザイクアートを手伝ってくれた子どもたち

モザイクアートを手伝ってくれた子どもたち

子どもからペンと紙を奪い取ってまで熱中する教会の先生と奪い取られた子ども

子どもからペンと紙を奪い取ってまで熱中する教会の先生と奪い取られた子ども

最終的に、196枚のうち1枚も欠けることなくアートが集まり、縦4メートル×横3メートルのモザイクアートがフェスティバル当日の明け方にギリギリ完成した。特に、パルシック水事業担当スタッフのアデリーノの助けは大きく、毎晩遅くまで色塗りを一緒に手伝ってくれた。準備の最終日、コカマウの農家の人たちにもモザイクアートを手伝いに来てもらったが、その時私は手が離せなく、アデリーノに農家の人たちに色塗りの仕方を説明するようにお願いした。彼は、年配の人達に教えるのが恥ずかしいのか、嫌だと言ったが、「頼む!」と半ば強引に押し付けた。10分ぐらいして自分の仕事が終わり、彼らの様子を見に行ってみると、アデリーノが農家の人たちに、笑顔で教えていて、上手く色塗りしている農家の人に「そうそうそうそう!!」と言って、優しく接していた。普段見ることのできないアデリーノの一面を見ることができた。

フェスティバル当日には、アート作りを手伝ってくれた子どもたちも来てくれ、自分たちの作ったアートに感動した様子で、自分が色を塗ったパートを探す子もいた。

モザイクアートとモデルになったビットリーノさん(左から4番目)

モザイクアートとモデルになったビットリーノさん(左から4番目)

この閉会式のために1か月前から準備を開始したが、インターナショナルゲストを含め600人の来場者があった今回のフェスティバル、時間に追われる場面が多々あった。しかしそんな時にこそ、パルシックスタッフのみならず、コカマウのメンバーや地域の人の助けがあった。会期は朝から晩まで、フェスティバル終了後の後片付けまで、一生けん命共に汗を流してくれた。今回の閉会式はたくさん反省点もあったが、一人でも多くの人がコーヒーについて考え直すきっかけになったらうれしいし、来年もまたマウベシでフェスティバルが行われればこれほど喜ばしいことはない。

(マウベシ事務所 インターン 煙草将央)

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目に見える関係 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_eat/12526/ Thu, 09 Nov 2017 09:10:53 +0000 https://www.parcic.org/?p=12526 東ティモールのマウベシ事務所でコーヒー事業のインターンをしています煙草です。東ティモールに来て早3ヶ月が経とうとしています。

当国に来て1ヶ月ほどは毎日お腹を壊していましたが、ようやくその腹痛も2週間に1度というペースに落ち着いたぐらい、生活にも慣れて来ました。

さまざまな方から「東ティモールの食事には慣れましたか?」と聞かれます。いつも私は「ここの料理はすごく好きです。」と答えます。すると大概驚かれます。というのも、東ティモール料理はお世辞にも豊かであるとはいえず、どの料理も大体味付けが同じで、メニューのバラエティも多くありません。日本食が世界一おいしいと思っている私にとって、料理自体に驚くほどおいしい思うことはありません。にもかかわらず、わたしがここでの食事を好んでいるのは“食材が新鮮で、なおかつ目に見える関係で生産者と消費者がつながっている”からなのです。マウベシには冷蔵庫もスーパーマーケットもないので、その日に必要な食材を必要な分だけ市場で買います。日本では、スーパーに行ってとりあえず安い野菜を買い込んで調理するということをしていましたが、マウベシでは消費者と生産者が直接つながり、農家の人から直接、新鮮な野菜を買うことができます。私が特に気に入っているのは朝食で、いつもパンにイチゴジャムをつけてコーヒーと一緒に食べています。パンは市場でその日の朝にパン売りの兄ちゃんからできたてのものを買い、ジャムはマウベシでの女性の加工品作り事業スタッフが手作りしたもので、一緒に飲むコーヒーも、私が毎日事業のため訪れるマウベシ郡の集落の人たちが作ったものなのです。

パン屋の兄ちゃん

パン屋の兄ちゃん

それは、私が関わっているコーヒー生産者支援事業にもいえることです。先にお話したように、私は日々マウベシ郡の集落を回り、コーヒー豆の品質と水分量のチェックをしています。その際、1日に多いときで3回ほどコーヒーを振舞ってもらうことがあります。これまで様々な場所でコーヒーを飲んできましたが、農家で飲むコーヒーに勝るものはありません。新鮮であることはもちろん、目の前にいる農家のお父さんが一生懸命作ったものだということが分かるからです。私が振舞われたコーヒーを飲んで「おいしい」というと、農家の人たちは決まってちょっと照れたように笑います。

ルムルリ集落のご家族

ルムルリ集落のご家族

コーヒーは、東ティモールのような赤道近くの国(コーヒーベルト一帯)で、なおかつ標高が高い山中で生産されています。私たちが普段日本で口にするものの中では、もっとも日本との距離が離れた場所でつくられる食品のひとつです。そのコーヒー生産者と直につながること、生産者の姿を想像することは非常に難しいことですが、フェアトレードを通して、日本の皆さんにマウベシのコーヒー農家の方たちを知ってもらい、またコーヒー農家の方にも日本でどのような人たちがコーヒーを買ってくれているかを伝えていきたいと思います。

(マウベシ事務所 煙草将央)

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何もなくない国 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_see/12498/ Tue, 07 Nov 2017 06:54:40 +0000 https://www.parcic.org/?p=12498 はじめまして、7月から東ティモールのマウベシ事務所で半年間インターンをしております煙草将央です。第一次産業支援に興味があり、大学を休学してパルシックのコーヒー事業に参加しています。

もともと東ティモールに行きたいと思っていたわけではなく、あまり人が行かないような国に行きたいと思っていた時に、たまたま縁があり当団体を通じて東ティモールに渡航することになりました。それより前に、東ティモールに行ったことのある知人たちから聞いていたことは「何もない国」であるということ。旅人のブログでもそのように書かれているのをよく見ていました。

「何もない国」その言葉に心を奪われ、早く行ってみたいと思っていました。そして、この国に来てわかったことは「何もない国ではない」ことです。首都のディリでは、映画館があるショッピングセンターがあるし、そこでは日本のソースやふりかけなども買えます。私が今住んでいるマウベシという町は山の中にありますが、生活に困ることはほとんどありません。東ティモール人はまず買わないであろう、パスタやオリーブオイルだって買えます。

確かに、日本では当たり前にあるものがなかったりします。例えば、ここマウベシではシャワーのための安定した水の供給がありません。しかし、その代わりに友達と滝に行って水浴びをする時間があります。停電で昼夜を問わず電気が使えないことがあります。しかし、そのおかげで、きれいな星空眺める時間があり、ろうそくを灯しながら過す夜があります。また、電波が強いWi-Fiがないので、SNSを1日に何度もチェックすることは難しいです。その代わりに、スタッフや友達や近所の子どもたちと遊んだりくだらないことで笑ったりする時間がたくさんあります。

滝に飛び込む

滝に飛び込む

停電時のキッチン

停電時のキッチン

「何もない国」と人は言いますが、私はこの国が「先進国が失ってしまったものがまだ残っている国」なのではないかと思っています。

(マウベシ事務所 煙草将央)

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感想文集 東ティモール・フェアトレードコーヒー生産者を訪ねる旅 2017 に参加して https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_learn/12344/ Wed, 11 Oct 2017 07:30:02 +0000 https://www.parcic.org/?p=12344 2017年8月4日(金)~8月11日(金)まで毎年恒例の「東ティモール・フェアトレードコーヒー生産者を訪ねる旅」スタディツアーを実施しました。ご参加者の皆さんの感想です。ご興味を持たれましたら、ぜひ、来年のご参加をご検討ください!

開催概要

毎年大人気の東ティモールのコーヒー生産者を訪ねるツアー。アイナロ県マウベシ郡のコーヒー農家を訪ね、実際にコーヒー豆の収穫、加工のお手伝いをします。コーヒー農家に泊まり、煎りたて、挽きたてのコーヒーを飲みながら生産者と直接ふれあい、フェアトレードの仕組みとコーヒーができるまでをたっぷり知ることのできる貴重な旅です。

開催時期:2017年8月4日(金)~11日(金) 8日間
訪問地:東ティモール(ディリ、マウベシ)
詳細:https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_learn/11706/

参加者の皆さまより

私が出会った東ティモールの魅力は、温厚な人々と多様な植生、タイス(織物)などの手仕事、そしてコーヒー。潜在した力に溢れ、心が踊りました。この地へ尽くす人々の気持ちに少し添えたように思います。一方で、村で子どもが日本企業の化学調味料を食べていた光景にはショックと同時に憤りと責任を感ぜざるを得ませんでした。東ティモールでは農薬も化学肥料も手に入らないからオーガニック!と言われていますが、もし手に入るようになってしまったら…?東ティモールでは他にも多くの輸入品を目にします。決して他人事として考えられない実情も垣間見られました。今後コーヒーを通じてこの体験を伝え、考えていくことが私にできることだと思います。生きている東ティモールが持続していってほしい!!(岡本さん)

コーヒー生産者組合「コカマウ」のコーヒー「カフェ・ティモール」は今回のスタディツアーに参加する前から飲んでいましたが、帰国後、カフェ・ティモールへの気持ちが大きく変わりました。コーヒーを飲むたびにティモールでお会いした皆さんの笑顔やティモールの風景が目に浮かぶのです。無機質な消費ではなく、飲むたびにあたたかい気持ちに満たされます。数あるコーヒーの中で、そんなコーヒーに出会えたことに今とても幸せを感じています。
忙しい日本社会の中でも、ふとした瞬間に東ティモールの優しさとあたたかさ、楽しかった思い出の数々にじんわりと癒される日々です。またいつの日か必ず東ティモールに行きたいと思います!(木村さん)

既に東ティモールで生活を始めて半年が経過していますが業務の関係上、地方にいく機会が少ないため今回のツアーに参加いたしました。感想を一言で言うならば「このタイミングで見れて良かった」です。
当初の予定から変更した集落へのツアーでしたが何事もなく終わった、ということから逆に現地の方々の手厚い対応を感じ取りました。おそらく通常だと道らしい道もないようなところだったのではないでしょうか。実際に集落へ向かうまでは草むしりがされ、大きな石は端に寄せられと「誰かが整備した」痕跡が見られました。また不作と言われていたコーヒーもわざわざ収穫せずに待っていたとの話を伺い、集落の方々のツアーに対する当事者意識、パルシックさんとの信頼関係を垣間みることが出来ました。(佐藤さん)

ご縁をいただき、約10年ぶりの再訪、東ティモールへ。
市民としてできる東ティモールの復興支援はないかと模索していた時に、酸味が少なくマイルドな味わいの東ティモールコーヒーと出会いました。以来、生活に欠かせない存在となっています。10年も経つと、手元にある情報が一昔前であることを思い知らされます。今の東ティモールやコーヒー産地を見て感じたい。そんな思いが募って、ツアーを申し込みました。
今回は、コカマウ協同組合の1つであるクロロ集落にお邪魔させていただきました。クロロには車で入ることができないため、途中で車を降りて徒歩で川を渡り、山道を1.5時間ほど歩き続けます。雨期になると川が増水し、向こう岸へは渡れなくなるという環境に驚かされました。へとへとになってたどり着いた私たちを、集落の皆様が笑顔で迎えてくださり、そして最後まで温かくサポートしてくださいました。(森さん)

東ティモールは初めて。新聞記者をしていたころ、関西で開かれた独立支援の集会を何度か取材した。今から20数年前のこと。その頃は、東西の冷戦は終結しつつあったが、南アフリカのアパルトヘイトとともに、東ティモールの独立がかなうなんて想像できなかった。以来、関心を持ってニュースに接する中で、その独立に驚き、その後の様々な困難を克服しつつ歩んでいることは理解できていた。チャンスがあれば、と潜在的に思っていたが、今回、ツアーの日程が休みを取れる時期と重なり、参加が実現した。
消費者と生産者が対等の関係になることは、本当に可能なのだろうか。帰国して改めて、漠然とそんなことを考えている。(横川さん)

パルシック東京事務所 東ティモール担当 大坂智美より

信仰を持たない私だが、東ティモールの人びとにあやかって神様のご加護か、結果一片のご病気もなく、皆さん元気いっぱい、和気あいあいで全行程を過ごすことが出来ました。しかも、あの時期にして奇跡的にマウベシは暖かく、且つ集落への出発直前に雨が止み、クロロ集落への道は、それは素晴らしい景色に抱かれてのハイキングコースとなりました。帰りも天候に恵まれ、東ティモールってどこまでも優しいな~、いつもオブリガーダ(有難う)ね!と感謝せずにはいられませんでした。そうは言いつつも、一番へばっていたのはスタッフとして同行した私でした。集落から迎えに来た娘さんたちに手と荷物を持ってもらいながら何とか辿り着けたのは情けない限りでしたが、マウベシに駐在していた時から変わっていない、と懐かしくさえ思えました。

パルシック東ティモール事務所代表 伊藤淳子より

みなさんと一緒に川を渡り、山を登って辿り着いたクロロ集落は、パルシックがマウベシでのコーヒー生産者支援を本格的に開始した2003年から、グループをつくって活動に参加してきました。2002年、やはり同じように川を渡り、山を登って辿り着いた先で、10名ほどの農家さんに会い、東ティモールは独立したのだから、自分たちの手でよいコーヒーを作り、もっと良い市場に出せるようになろう、と話しました。「組合は、子どもたちに遺せる未来」と語っていたグループ長ビセンティさんの苦労に報いたい、そして、クロロだけでなく東ティモールのいたるところに存在するビセンティさんやビセンティさんの子どもたちと一緒に、よりよい未来を探し続けていきたいと思います。今回、皆さんをクロロに案内することができ、優秀な日本人ダンサーたちに驚喜するクロロのみんなの笑顔を見ることができて、ほっと胸をなでおろしました。

右から3番目がビセンティさん

右から3番目がビセンティさん

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山岳地帯のマウラウ村の風景 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_see/12006/ Sun, 02 Jul 2017 07:38:44 +0000 https://www.parcic.org/?p=12006 マウラウ村は、パルシック事務所のあるマウベシから車で1時間ほどの距離にあります。

アイナロ県マウベシ郡地図(出典:WIKIMEDIA)
この地図の右上の方にある Maleria、Ussululiのあたりがマウラウ村です。

マウベシより高地だからか、いつも強い風が吹いていて体感温度が低いです。現場で寝泊まりしているスタッフからも「夜はもっと寒くなるから暖かい寝具がほしい」と要求がありました。

山岳地帯には背の高い木はあまりなく、乾いた地面に雑草がへばりつくように生えています。その中で風に吹かれていると、ここは本当に東南アジアなのか?と思います。ですが、時折まっすぐな日差しが雲間からさっと差しこむことがあります。手のひらをかざして日差しを受けると、太陽光の、質感があるようなたしかな暖かみを感じることができます。

マウラウ村の山岳地帯の風景

マウラウ村の山岳地帯の風景

(マウベシ事務所 大島 大)

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美味しいコーヒーに出会う旅 東ティモール フェアトレード コーヒーツアー 2017 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_learn/11706/ Tue, 16 May 2017 08:26:03 +0000 https://www.parcic.org/?p=11706

毎年大人気の東ティモールのコーヒー生産者を訪ねるツアー。アイナロ県マウベシ郡のコーヒー農家を訪ね、実際にコーヒー豆の収穫、加工のお手伝いをします。コーヒー農家に泊まり、煎りたて、挽きたてのコーヒーを飲みながら生産者と直接ふれあい、フェアトレードの仕組みとコーヒーができるまでをたっぷり知ることのできる貴重な旅です。

東ティモール 美味しいコーヒーに出会う旅 3つのポイント

知る!

コーヒー農家と交流し、東ティモールでの日々の暮らし、“フェアトレード”のしくみが分かります。

触れ合う!

標高1,300mの山々に囲まれたアイナロ県マウベシ郡の村に民泊。大自然を満喫し、村の人と一緒に地元の料理をいただきます。

体験!

コーヒー農家と一緒に、コーヒーの実を手摘み・加工を体験。

ツアー参加者の声

映画を通して東ティモールに興味を持ち参加しました。美しい海と満天の星空に感激し、子どもたちの目の輝きやゆったり流れる時間に心を洗われました。コーヒーについては初めて知ることばかり。収穫や加工のお手伝いなど貴重な経験をさせていただいたことで、帰国してから一杯のコーヒーがより愛おしく感じられるようになりました。
(2012年コーヒーツアー参加 K.M.さん)

ツアー概要

開催時期:
2017年8月4日(金)~11日(金) 8日間
訪問地:
東ティモール(ディリ、マウベシ)
旅行代金:
283,000円
(往復航空運賃「東京⇔ディリ」、全行程宿泊費、食費、全行程移動費、入国税・航空税等含む。旅行代金は2017年5月1日現在の燃料等付加運賃を基準として算出しております。燃料料金が変更となった場合、追加料金をいただく場合がございます。)
申込締切:
2017年6月19日(日)

現地プログラム企画:特定非営利活動法人 パルシック
旅行企画:株式会社風の旅行社

◎ 最少催行人数:5名
◎ 出発空港:羽田空港
◎ 利用航空会社:全日空(東京-シンガポール間)、シルクエアー(シンガポール-ディリ間)
◎ 添乗員:なし。現地到着後、パルシック現地駐在スタッフが同行します。
◎ 宿泊先:
D’Cityまたは同等クラス(ディリ)
Sara Guesthouseまたは同等クラス(マウベシ)
民泊(集落)*寝袋のご用意をお願いします
◎ 食事:東ティモール国内での全行程食事付き(民泊の際は、皆で自炊をします)

美味しいコーヒーに出会う旅 東ティモール フェアトレード コーヒーツアー 2017 旅行条件(PDF)

旅行日程

日付(曜日) 時間 プログラム 宿泊地
8月04日(金) 21:30 羽田空港集合 機内泊
00:15 羽田発(NH843便)
8月05日(土) 06:30 シンガポール着 ディリ
09:25 シンガポール発(MI0296便)
14:20 ディリ到着
PM ディリ市内観光(サンタクルス墓地、キリスト像)
8月06日(日) AM 東ティモールとパルシックのコーヒー事業についてブリーフィング マウベシ
PM ディリ市内の市場見学、食料とコーヒ収穫用のかご購入、マウベシへ移動
8月07日(月) AM マウベシの市場見学、食料買い出し、コーヒ集落へ 集落に民泊
PM 村人宅訪問、コーヒー加工の説明、夕食づくり手伝い
8月08日(火) AM コーヒー収穫、加工体験 マウベシ
PM お別れ会、マウベシへ移動
8月09日(水) AM マウベシ出発からディリへ移動 ディリ
PM ショッピングモールで買い物、コーヒー加工場見学
8月10日(木)  AM 民族抵抗博物館見学 機内泊
12:00 昼食後、空港へ
13:30 ディリ発(SJ0271便)
14:15 デンパサール空港到着
17:20 デンパサール発(GA0419便)
18:30 ジャカルタ空港到着
21:25 ジャカルタ発(NH0856便)
8月11日(金) 6:50 羽田着、解散  

(現地側の都合などによって変更になる場合があります)

旅行企画・実施

株式会社風の旅行社
観光庁長官登録旅行業第1382号
(社)日本旅行業協会(JATA)正会員
〒165-0026 東京都中野区新井2-30-4 I.F.O.ビル 6F
総合旅行業務取扱管理者 原 優二

お申込み・お問い合わせ

ご不明点・ご質問は、お気軽にメール・電話・FAXにてご連絡ください。

特定非営利活動法人 パルシック(PARCIC)
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル1F
Tel:03-3253-8990
Fax:03-6206-8906
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