食べる – 特定非営利活動法人パルシック(PARCIC) https://www.parcic.org 東ティモール、スリランカ、マレーシア、パレスチナ、トルコ・レバノン(シリア難民支援)でフェアトレードを含めた「民際協力」活動を展開するNGO。プロジェクト紹介、フェアトレード商品販売など。 Tue, 09 May 2023 07:38:29 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.1 インターン黒沢 東ティモール日誌Vol.10 首都ディリでの休日~with日本人編~ https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_eat/22312/ Mon, 27 Mar 2023 08:23:33 +0000 https://www.parcic.org/?p=22312 Botardi!こんにちは、インターンの黒沢舞衣です。

先日東ティモール人の友人と過ごす休日を紹介したので、今回は日本人の方と過ごす休日について書きたいと思います。私は首都ディリで日本人と休日を過ごす際は、ソフトボールに参加したり、レストランやカフェに行ったり、マリーンアクティビティを楽しみます。

東ティモールにいる日本人の数は、他の国よりも少ないように感じます。そして住んでいる方の多くは、東ティモールで仕事をしている人かその家族です。歳の近い大学生は、私を含め4人しかいません。特に今はコロナ禍で青年海外協力隊の派遣が停止されているため(*)、普段よりも日本人の人口は少なく、長く住んでいる方々はお互いを見知っているそうです。

日本人の方々と交流する場として、毎週日曜日の朝行われているソフトボールがあり、私も時間があるときに参加しています。毎回10人から20人ほどの、大使館やNGOなどで働く人などが集まって、初心者も経験者も関係なくプレーができるのが楽しいです。

また私は、ピースウィンズ・ジャパンでインターンをしていた大学生の方とディリで知り合い、よく一緒に食事に出かけていました。レストランでの食事の単価は5ドルから15ドルほどと日本とあまり変わらないのですが、東ティモール人たちは高いと言って行かないので、レストランで誰かと食事をしたいときは日本人を誘う必要があります。いつも私は自炊をしているので、たまに食べる美味しい料理はご褒美です。私のおすすめは、「mie doben」のミーゴレンという麺料理と、「jeitu burger」のハンバーガーです。

どちらの店も事務所から近く、歩いて行けます

10月には、東ティモールでインターンをしている大学生3人で、ホエールウォッチングに行きました!「Tasi feto (女性の海)」と呼ばれる、東ティモールの北側、アタウロ島との間の海には、この時期にクジラが通るそうで、いくつかのダイビング会社がツアーを催行しています。 私たちは参加者4人とガイドの小規模なツアーに参加し、朝7時から6時間かけて、海を東側に進み戻ってきました。私は開始早々船酔いをしてしまい、もうダメだと思ったのですが、なんと!ようやく回復をしてきた頃に、クジラを見つけることができました!その後も何匹もクジラを目撃することができ、潮を吹きながら泳ぐクジラの横を並走できました。ダイビングライセンスを持っていれば、クジラの近くまで潜ることも可能だそうで、いつかダイビングをマスターして、ティモールの海をもっと楽しめたらと思いました。

(*)青年海外協力隊の派遣は2023年1月から再開されました。

私は人生で初めてクジラを見たのですが、その大きさと迫力は感動的でした

(インターン 黒沢舞衣)

インターン黒沢 東ティモール日誌Vol.9 アタウロ島のふりかけ工場へ

インターン黒沢 東ティモール日誌 Vol.11 商品生産地を訪問!~バウカウ 前編~へ

]]>
コーヒーの淹れ方(工藤式と東ティモール農村式) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_eat/16679/ Mon, 27 Apr 2020 06:55:07 +0000 https://www.parcic.org/?p=16679 みなさんこんにちは。
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により東ティモールから一時帰国中の工藤です。
おうち時間をいかがお過ごしでしょうか。

緊急事態宣言から約3週間が経過しましたが、なかなか気軽に美味しいコーヒーを飲みに出られない日々が続いています。
そんな中でも東ティモール、マウベシの生豆を焙煎したりコーヒーを提供したりしてくれているみなさん、いつもありがとうございます。
おかげで私たちはおいしいコーヒーを飲めていて、その様子や喜んでくれるお客様の顔を想像することで私も東ティモールでの活動を頑張ることができています。

さて、もちろんお店で飲むコーヒーは美味しいのですが、おうちでも美味しいコーヒーが飲みたい!
ということで、東ティモールではコーヒー事業に関わっていて元バリスタの私が、自宅でのリモートワークにメリハリをつけたいとき、ほっと一息入れたいときに実践しているコーヒーの淹れ方を、東ティモールの農村部でのコーヒーの淹れ方の一例と比較しながら紹介していきたいと思います。

左上に工藤家の生活感が垣間見えます

左上に工藤家の生活感が垣間見えます

① 焙煎したコーヒー豆の準備
工藤:パルシックのオンラインフェアトレードショップで購入
東ティモール(以下、東テ):料理でもよく使われる中華鍋で焙煎

私は現地ではこれでチャーハンを作っていました

私は現地ではこれでチャーハンを作っていました

② お湯を沸かす
工藤:コンロでコトコト
東テ:鍋でグラグラ

グラグラ

グラグラ

③ コーヒー豆を挽く
工藤:手挽きミルで
東テ:杵と臼でついて

一家に一台ありますよね?

一家に一台ありますよね?

④ コーヒーの分量をはかる
工藤:軽量スプーンでお湯180mlに対してコーヒー豆10gを量る
東テ:適量(?)

⑤ 蒸らす
工藤:豆をセットしてまんべんなくお湯を注ぎ30秒蒸らす
東テ:沸騰したお湯の入った鍋にコーヒーを全量豪快に

グラグラという擬音を考えた人はすごい

グラグラという擬音を考えた人はすごい

⑥ 抽出する
工藤:豆の中心にお湯をゆっくり『の』の字を書くように2、3回に分けて落としていく
東テ:よく混ぜてお湯に浸した液をフィルターで濾す

⑦ 飲む
工藤:マグカップに移して気分に合わせてシロップやミルクを入れて飲む
東テ:砂糖をたっぷり入れてプラスチックのカップで飲む

現地で飲むあまーいコーヒーの美味しさは訪れた人だけが体験できます

現地で飲むあまーいコーヒーの美味しさは訪れた人だけが体験できます

いかがでしょうか。
ぜひみなさんも東ティモール式のコーヒーの淹れ方にも挑戦してみてください。

ちなみにマウベシ産のカフェ・ティモールはコクや甘みをしっかり感じることができるコーヒーなので、ミルクを入れてカフェオレにしたり、シナモンをかけてアレンジしたりしてみても美味しいですよ。

カフェ・ティモールを飲みながら、早くまたマウベシの仲間たちに会えることを祈りつつ日本からでもできることを考えていきたいと思います。
不安な日々が続きストレスも少しずつ溜まってきていると思いますが、コーヒーで息抜きをしながら今はおうち時間を楽しんでいきましょう。

(東ティモール事務所 工藤 竜彦)

]]>
目に見える関係 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_eat/12526/ Thu, 09 Nov 2017 09:10:53 +0000 https://www.parcic.org/?p=12526 東ティモールのマウベシ事務所でコーヒー事業のインターンをしています煙草です。東ティモールに来て早3ヶ月が経とうとしています。

当国に来て1ヶ月ほどは毎日お腹を壊していましたが、ようやくその腹痛も2週間に1度というペースに落ち着いたぐらい、生活にも慣れて来ました。

さまざまな方から「東ティモールの食事には慣れましたか?」と聞かれます。いつも私は「ここの料理はすごく好きです。」と答えます。すると大概驚かれます。というのも、東ティモール料理はお世辞にも豊かであるとはいえず、どの料理も大体味付けが同じで、メニューのバラエティも多くありません。日本食が世界一おいしいと思っている私にとって、料理自体に驚くほどおいしい思うことはありません。にもかかわらず、わたしがここでの食事を好んでいるのは“食材が新鮮で、なおかつ目に見える関係で生産者と消費者がつながっている”からなのです。マウベシには冷蔵庫もスーパーマーケットもないので、その日に必要な食材を必要な分だけ市場で買います。日本では、スーパーに行ってとりあえず安い野菜を買い込んで調理するということをしていましたが、マウベシでは消費者と生産者が直接つながり、農家の人から直接、新鮮な野菜を買うことができます。私が特に気に入っているのは朝食で、いつもパンにイチゴジャムをつけてコーヒーと一緒に食べています。パンは市場でその日の朝にパン売りの兄ちゃんからできたてのものを買い、ジャムはマウベシでの女性の加工品作り事業スタッフが手作りしたもので、一緒に飲むコーヒーも、私が毎日事業のため訪れるマウベシ郡の集落の人たちが作ったものなのです。

パン屋の兄ちゃん

パン屋の兄ちゃん

それは、私が関わっているコーヒー生産者支援事業にもいえることです。先にお話したように、私は日々マウベシ郡の集落を回り、コーヒー豆の品質と水分量のチェックをしています。その際、1日に多いときで3回ほどコーヒーを振舞ってもらうことがあります。これまで様々な場所でコーヒーを飲んできましたが、農家で飲むコーヒーに勝るものはありません。新鮮であることはもちろん、目の前にいる農家のお父さんが一生懸命作ったものだということが分かるからです。私が振舞われたコーヒーを飲んで「おいしい」というと、農家の人たちは決まってちょっと照れたように笑います。

ルムルリ集落のご家族

ルムルリ集落のご家族

コーヒーは、東ティモールのような赤道近くの国(コーヒーベルト一帯)で、なおかつ標高が高い山中で生産されています。私たちが普段日本で口にするものの中では、もっとも日本との距離が離れた場所でつくられる食品のひとつです。そのコーヒー生産者と直につながること、生産者の姿を想像することは非常に難しいことですが、フェアトレードを通して、日本の皆さんにマウベシのコーヒー農家の方たちを知ってもらい、またコーヒー農家の方にも日本でどのような人たちがコーヒーを買ってくれているかを伝えていきたいと思います。

(マウベシ事務所 煙草将央)

]]>
新ブランド「アロマ・ティモール」立ち上げ https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_womanqol/9878/ Fri, 14 Oct 2016 05:49:52 +0000 https://www.parcic.org/?p=9878 Botardi(こんにちは)!東ティモール事務所の林です。駐在して1年が経過しましたが、東ティモールライフを満喫しています。これから定期的に事業のこと、東ティモール社会のこと、そして私の大好きなティモールのありのままの自然(特に海)の魅力をお伝えしていきます。

パルシックでは、これまでもハーブティー、ココナッツオイル、ピーナッツバター、ハチミツ、いちごジャム等を継続してディリ市場および国際市場へ出荷してきました。今後は、女性グループとともに東ティモールらしい手作りのオーガニックでヘルシーな特産品を「アロマ・ティモール」という統一ブランドとして、新パッケージでお届けします。

女性グループの丁寧な仕事による高品質で安心・安全な商品はもちろん魅力ですが、大事なのはブランディング。パッケージングの調達、ロゴやラベル、カタログの作成にあたっては、場所の提供から写真撮影に至るまで、たくさんの方にご協力いただき、手抜きなく少しでもよいものを、と皆で準備をすすめてきました。そして一番の挑戦はこれから!安定した品質の商品を、安定供給して販売することです。

この新ブランドを東ティモールの皆さんに知っていただくため、10月7日に女性グループ特産品の統一ブランド「アロマ・ティモール」のお披露目会を開催しました。当日は、エスタニスラウ・農水省経済調整大臣、山本栄二・駐東ティモール日本国大使と大使夫人、鵜飼彦行・JICA東ティモール事務所長にお越しいただき、ご挨拶いただきました。生産者である女性グループも参加者の皆さんから直接、新しいパッケージに対する評価や商品を味見しての感想を聞くことができ、今後の製作モチベーションになったようです。

 

tl_20161014_aromatimor

東ティモールの女性グループ特産品の統一ブランド「アロマ・ティモール」

tl_20161014_a

ティモールプラザでのお披露目会の様子

 

5県13の女性グループから届いた商品のラインアップ

  1. バージンココナッツオイル
  2. ハチミツ(大ミツバチとアジアミツバチの2種)
  3. イチゴジャム
  4. ピーナッツバター(クランチーとクリーミーの2種)
  5. ハーブティー(ツボ草&ミント、アボガド&ライム、レモングラス、月桃、ハイビスカスの5種)
  6. スイートバジルスパイス
  7. バナナチップス
  8. 手作りクッキー(サゴとココナッツの2種)
  9. トウモロコシ粉クッキー(プレーン、バジルソルト、ゴマの3種)

tl_20161014_banana

 

tl_20161014_honey

 

tl_20161014_basil

東ティモール事務所代表、伊藤淳子が2016年10月に日本で現地活動報告会「フェアトレードがつなぐ 東ティモールの農村女性」を行いました。開催の様子はこちらをご覧ください!

イベント概要: https://www.parcic.org/news/events/9675/
開催レポート: https://www.parcic.org/news/events/9899/

(東ティモール事務所 林知美)

]]>
グルメレポート5 隠れた逸品『サメ肉』料理 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_gourmet/1311/ Thu, 05 Apr 2012 15:00:23 +0000 http://test.parcic.org/?p=1311


1. これがサメ肉の切り身。生肉は臭くてあまりおいしそうではありません。


2. ウコン、ニンニクはつぶして、バジル、ライムの葉はそのまま。小さく切ったサメ肉に胡椒と一緒に揉み込みます。


3. レモングラスは根元付近の白い部分を包丁の背で叩いてつぶし、このように縛って鍋に放り込みます。


4. 炊き上げること20分ほど…


5. できあがり!

いよいよ海の幸です。東ティモールは周りを海に囲まれた小さな島なので魚をよく食べるだろう、と思っていたのにあまり見かけない、という声を聞きます。わたしも事務所暮らしで外食の多かった独身時代はそう思っていました。が、東ティモールの人たちは魚が好きです(魚を食べてはいけないという風習のあるオエクシ地域を別として)。冷蔵設備や流通網が限られた地域にしかないため広く流通せず、たいていは獲れた地域で消費されます。ティモール島南海岸では大消費地ディリへのアクセスが悪く、獲った魚が売れないため干し魚にして保存食としています。魚ばっかりで飽きた、という理由で魚が嫌いな人はいるかもしれません。

わたしの相方は自称“海の男”で、海大好き釣り大好きお魚大好き。おかげで食卓に魚類が出ることが多く、中には変わったものも。今回ご紹介するのは『サメ(tubaraun)』。サメ肉を見つけると、うちの親戚たちは電話をかけあって親戚中分確保します。よほど人気のティモール料理なのかと思っていたら、サメ肉の調理方法を知っている人は限られているのだとか。他の魚と同じようにそのまま揚げると皮が砂のようにじゃりじゃりして肉の臭みも強いため、食べるのは好きだけど料理の仕方を知らないからなぁ・・・という人が多いのだそうです。

サメ肉は大きさによりますが、大抵切り身で1枚2ドル程度で売られています。皮をきれいにはがして適当な大きさに切り、ウコン、ニンニク、バジル、レモン グラス、ライム果汁、ライムの葉と一緒に炊きます。ウコンの黄色が染み渡り、これでもか、というほどの香草類ですっかり臭みも消えたサメ肉は、骨もバリバリと食べられる絶品。

サメはディリ港周辺でも獲れます。1人目の子どもが生まれてしばらくして近所の漁師と釣りに出た相方が、サメを釣り上げました。乗っていたアウトリガーの釣り船と同じくらい、体長2メートル胴体30センチほどの大物だったそうですが、初めての子育てでそれどころではなかったわたしは、相方が当時の上司を電話で呼び出してサメをつまみに酒盛りしていたことくらいしか覚えていません。しかしあらためて(このグルメレポートのために)聞いてみると、小さな釣り船 の上でかなりの格闘の後に仕留めてきたようです。それだけ釣るのが大変でこんなに美味しいのに、あまり高くは売れないという隠れた逸品。すでに何度も食べさせてもらっているわたしはかなりラッキーなのかもしれません。

ディリの対岸にアタウロ島という島があり、この島の漁師たちは銛を片手に素潜りで漁をすることで有名です。そのために酒もたばこも禁止、というまさに“海の男”な彼らですが、彼らはサメを“ご先祖さま”と恐れているのだとか。漁に出る前にケンカをしたり、なにか後ろ暗いことがあって海に入るとご先祖さまに襲われると信じているのだそうです。だから漁に出る前にはきちんと仲直りをする。ご先祖さまさまですね。

(東ティモール事務所 伊藤淳子)

 

 

]]>
東ティモール:ハーブティ『Aroma Timor』発売記念イベント https://www.parcic.org/news/2284/ Mon, 02 Apr 2012 15:00:18 +0000 http://test.parcic.org/?p=2284

東ティモールの人たちが、体調がすぐれないときや、気分を落ち着かせたいときに昔から飲んできた、香りの高いハーブティーを、このたび、日本で販売開始いたします!味は、ツボクサ&ミント、バジル、アボカド&ライムの3種類。アイナロ県マウベシ郡の山の中、コーヒー生産地の女性たちが丁寧に手で摘んで、香りをそのままに乾燥させたハーブです。

パルシックの東ティモール駐在員 大坂智美による女性たちの活動報告のほか、ハーブ専門家で薬剤師でもあるグリーンフラスコ代表 林真一郎さんにお越しいただき、それぞれのハーブの薬効やハーブティの美味しい飲み方についてお話を伺います。

東ティモールの3種のハーブティをご用意して、会場でお待ちしております。

日時 2012年4月7日(土) 15:30-17:30
会場 広尾 JICA地球ひろば1F カフェフロンティア
東京都渋谷区広尾4-2-24(会場地図

東京メトロ日比谷線 広尾駅下車(3番出口)徒歩1分

イベント詳細 参加費:1,000円(ハーブティ or コーヒー、デザート付)
定員:50名(定員になり次第締め切らせていただきます)

お申込み締切:4月4日(水)
※メール・お電話・FAXにてお申し込みください。
※デザートのご用意がございますので、必ず事前のお申込みをお願いいたします。

プログラム

15:00  開場
15:30〜16:10  第一部 
  東ティモールの農村女性たちによる
  ハーブティ生産プロジェクト活動報告
  (パルシック東ティモール駐在員:大坂 智美)
16:10〜16:30  休憩 
  ハーブティ試飲
  (東ティモールのハーブティ3種をお試しください)
16:30〜17:10  第二部 
  ハーブティ薬効についてのお話
  (グリーンフラスコ株式会社代表/薬剤師:林 真一郎さん)
17:10〜17:30 質疑応答

お問合せ・お申込み メール・お電話・FAXにて下記までお申し込みください。

特定非営利活動法人パルシック
東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル
TEL:03-3253-8990  FAX:03-5209-3453
E-mail: office@parcic.org
HP: https://www.parcic.org/
Twitter:https://twitter.com/parcic_office
facebook:https://www.facebook.com/parcic

]]>
グルメレポート4 野菜の蔓(つる)を使った料理 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_gourmet/1400/ Sun, 01 Apr 2012 15:00:32 +0000 http://test.parcic.org/?p=1400


カボチャの蔓と花。花がなくて蔓だけで売られていることが多い。


ジューシーなカボチャの蔓と花の一品


サツマイモの蔓


炒めるとこんな感じ

4回目のレポートも野菜の紹介です。それも野菜の蔓(つる)です。そろそろ肉か魚かと期待されていた方、すみません。

雨季に入って市場の野菜売り場に蔓の類があふれました。カボチャの蔓、いもの蔓、ササゲの蔓、ニガウリの蔓――物価高騰のご時世、一束25〜50セントでそれなりの量になる蔓類は助かります。カボチャの蔓はポピュラーでこれまでもよく食卓に上がっていましたが、いも(サツマイモと中国いもと呼ばれるイモの2種類)、ササゲ、そしてニガウリまで見つけた時には「食べれるの?」と売り子のお姉さんに聞きました。そしてだまされたと思って買って帰ればうちのおばさん(62歳)は美味しく料理してくれます。

蔓はテトゥン語で「dikin(ディキン)」といいます。カボチャの蔓は「lakeru dikin(ラケル・ディキン)」。葉の周りと蔓の周りについている産毛のようなものをすじと一緒に取り除き、油で炒めてニンニクと塩で味付けします。黄色い花がメインで売られていることもあります。噛むと「ジュッ」とあまーい水分が出ておいしい!毎晩ラケル・ディキンでも嬉しいくらいです。でも、マウベシの農家でトウモロコシの粒を砕いて煮込んだ「煮トウモロコシ」にカボチャの蔓を入れて出してくれた際「カボチャの蔓しかなくて…」と恥ずかしそうにしていたので、決して客人に出せるようなおかずではないのだと思います。みずみずしくサッパリとした味で、お世辞でも同情でもなく、おいしいのですが。

いもの蔓「Fehuk dikin(フェフック・ディキン)」はいもの種類によって調理方法も味も違うそうですが、わたしは恥ずかしながらまだ調理方法のほうは習得していません。味は多少苦味もありますがカボチャの蔓と比べると濃厚で、これを食べなれるとからし菜や白菜のような普通の菜っ葉類が味気なく思えてきます。

ササゲの蔓「Fore dikin(フォレ・ディキン)」はさらにしっかりとした味で、どこか記憶にある懐かしい味なのですがそれがなんだか思い出せません。わたしは好きですが相方はあまり好きではないらしく、カボチャの蔓ほどに喜びません。

カボチャの蔓は一束50セント、いもの蔓、ササゲの蔓は一束25セント、2束も用意すれば6人家族のおかずになります。インドネシア軍侵攻後に森に逃げた多くの住民たちは、森の中で食べられるものは何でも食べたといい、こうした蔓類も当時を思い出させてあまり嬉しく思わない世代もあるのかもしれません。が、我が家はすっかり蔓料理にやみつきです!


1. ササゲの蔓

2. 蔓から食べられる部分だけ取り分けたところ

3. 油を温めニンニクを入れて炒めるだけ。
味付けは塩のみ。食材の味がしっかり出ます。

4. しっかりとした味のササゲの蔓の一品

 (東ティモール事務所 伊藤淳子)

]]>
グルメレポート3 南国のフルーツ「パパイヤ」 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_gourmet/1414/ Mon, 23 Jan 2012 15:00:50 +0000 http://test.parcic.org/?p=1414 3回目は南国のフルーツ、パパイヤです。パパイヤといえば果物ですが、東ティモールでは葉、花、実、そのすべてを野菜としても食します。


パパイヤの花

甘い果実からは想像もつきませんが、パパイヤの葉は猛烈に苦く、マラリア予防に効くと深く信じられています。「ちょっと疲れ気味で体調崩しそうだなー…」という時に若い葉をインスタントラーメンと一緒に煮たり、パパイヤの葉だけを炒めたりして食べると元気がでてくる気がします。苦味は強いですが、あっさりとしていて後に残りません。

パパイヤの花は空芯菜と一緒に炒めるのが一般的です。市場では気を利かせて適量の空芯菜の葉とパパイヤの花を一緒にして売っていたりもします。小さくて黄色い花は食卓に彩を添えてくれますが、若いつぼみはやはりパパイヤのイメージを覆す苦味があります。

そして驚くのがパパイヤの実です。東ティモールで広く使われているテトゥン語は語彙が少ないといわれています。例えば『マリリン(malirin)』という一語は『寒い』『涼しい』『冷たい』のすべてに使われるので、わたしの子どもたちは、水浴びの水を「さむーい」と言って「“つめたい” でしょ!」と訂正され、「にほんはつめたいからすきー(注:冬にしか行ったことがないので)」と言って「その場合は、“さむい”!」と突っ込まれても、なかなか覚えられません。話は脱線しましたが、そのテトゥン語にこれほどの語彙があったのか、と気づかせてくれたのがパパイヤの実でした。


パパイヤの若い実「アイディラ・オキール」


「アイディラ・マンガール」をトラシと一緒に炒めてみました。かなり甘くてツヤまで出ています。

青い未熟な実は「アイディラ・オキール(Aidila okir)」。少し苦味があり皮をむくと乳白色の液が出てきます。花と同じように空芯菜と一緒に炒めたり、ニンニクと塩、インドネシアのエビペースト「トラシ(trasi)」と炒めて食べたりします。しっかりとした歯ごたえ、味付けをしっかりと吸収した果肉はもはやパパイヤではありません。ポルトガル時代を知っている少し育ちの良い人たちは、湯がいて食べるのが一番おいしい、といいます。一度試してみましたが、ぼんやりとした味でわたしはあまり食べつけませんでした。 ちょっと甘みの出てきた半熟の実は「アイディラ・マンガール(Aidila mangal)」。やはり炒め野菜にして食べますが、オキールほどには人気がないようです。果物として食べるには若く、火を通すと甘みが増します。

そして黄色やオレンジ色に鮮やかに熟した実は「アイディラ・タサック(Aidila tasak)」。お馴染みの果物パパイヤです。我が家の庭には雨後の竹の子のように年中パパイヤが芽を出します。熟した実は食べきれないほどで、なるほど、葉や花、若い実を野菜にすればこの恩恵を余すところなく受けることが出来るのだと納得しています。必要なところに語彙は発達するのですね。

(東ティモール事務所 伊藤淳子)

]]>
グルメレポート2 東ティモールのゼンマイ「カブラ(kabura)」 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_gourmet/1419/ Tue, 17 Jan 2012 16:05:56 +0000 http://test.parcic.org/?p=1419


東ティモールのゼンマイ「カブラ」


ニンニク、塩、ライムで味付けただけのシンプルな贅沢品

2回目は日本でもおなじみ、ゼンマイです。ちょっと違いますが、同じ食用シダ科の植物なのでゼンマイと称しておきます。東ティモールでもゼンマイを食べます。私個人の経験では日本にいるときよりも頻繁に食べます。ゼンマイはテトゥン語で「カブラ(kabura)」といい、響きにもなんだか馴染みがありますね。

ゼンマイを調理する、というと「アク抜きが大変でしょ」と言われますが、東ティモールのゼンマイはアク抜きをしません。指で適当な長さに切った後、ニンニクと一緒に油でいため、少し水を加えて煮立てたあと、塩で味付けをしたところにライム果汁をたらして出来上がり!とっても簡単なうえに、ライムの香りがさわやかな、しゃきしゃきとした歯ごたえの上品なおかずに仕上がります。

首都ディリから標高500〜600メートルほど山を登ると、沿道でよくこのゼンマイが売られています。一束25セントだったのが最近は50セントに値上がりしました。これがディリの市場に来ると束が少し小さくなります。前回の「クラウル」と並んで、市場で見つけると即買い!のおかずですが、味付けを濃くしてやはり付け合せ程度に出すのが一般的なようです。でもマウベシ事務所の食卓に山盛りのカブラを出した時はスタッフみんな喜んで食べてくれたので、もしかしたら贅沢品なのかもしれません。

(東ティモール事務所 伊藤淳子)

]]>
グルメレポート1 「クラウル」 https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_gourmet/1423/ Wed, 11 Jan 2012 15:00:56 +0000 http://test.parcic.org/?p=1423 東ティモール料理ってなんですか?

東ティモールに来て10年がたちました。日々いるだけで日本人滞在記録を更新しています。「じゃあ、東ティモールのことは何でも知っていますね」と言われるのがとても怖い。

聞かれて困る質問のひとつに、「東ティモール料理ってなんですか?」というのがあります。ないはずはないのに即座には出てこない。当ホームページ「ジャフナダイアリー 〜スリランカ漁村生活〜」にはスリランカ北部の食文化がレシピ付きで掲載されていますが、同じものを東ティモールから発信してくださいと言われると2日でネタが尽きます。街中にある気軽な食堂はほとんどインドネシアの影響を受けたものだし、ティモールの女性たちが腕を振るって作る晴れの日の食卓は、料理名を聞くとどれもポルトガル語だし。

有名なもので魚を香辛料と一緒にバナナの葉に包んで焼いた「saboko(サボコ)」という料理があります。これは主に沿岸の漁師町で売られています。水田のないマウベシのような地域で主に食されるトウモロコシは、もぎたてを茹でて食べるのは旬だけ。普段は保存してあるトウモロコシの粒をはがし木臼で搗いて豆類やカボチャの茎と一緒に煮込み、塩や唐辛子を好みでかけて食べます。その名も「batar dan(煮トウモロコシ)」。そのまんま!です。

日本料理を代表する天ぷらや寿司、味噌汁のように広く一般に食されている「東ティモール料理」とは?――そんな疑問が頭にあって、ときどき、食卓に「これは?!」と思うものが出ると記録に残しています。これから折を見て、その「東ティモール・グルメ」シリーズをお届けしたいと思います。東ティモール料理と呼べるのかどうか知らないので東ティモール・グルメと称します。一般家庭で日常的に食されているもので、そしておいしいです。「煮トウモロコシ」のように料理名というのがなく、ただ野菜の名前で呼ばれていたりします。また家庭によって調理の仕方が違ったりするかもしれません。

一番のおススメ料理「クラウル(klaur)」

前置きが長くなりましたが、1回目の今回ご紹介するのはわたしの一番のおススメ「クラウル(klaur)」です。暑い地域で自生しているというクラウル。苦〜い葉っぱを酸味の強いゴレンシと一緒に長時間(3カップほどの水が煮詰まるまで)煮込みます。途中でかき混ぜすぎると苦みが出るので放っておくことがコツです。ドロドロに煮上がった様子はまったくおいしそうに見えませんが、口に入れると程よい酸味と何ともいえない舌触りでやみつきになります。東ティモールでは物価が激しく上昇しており、野菜も急ピッチで値上がりしている昨今、クラウルは一山25セントとお手頃価格なのもうれしいです。わたしは1ドル分を料理しても物足りないくらいですが、一般的にはおかずというより付け合せ程度に出されます。


1. これがクラウル。雑草みたいです。

2. 材料はクラウル、ゴレンシ、エシャロット、塩、油

3. この状態で煮込むこと1時間弱…

4. できあがり!見た目を裏切るおいしさです。

(東ティモール事務所 伊藤淳子)

]]>