大雨による洪水被災者支援 – 特定非営利活動法人パルシック(PARCIC) https://www.parcic.org 東ティモール、スリランカ、マレーシア、パレスチナ、トルコ・レバノン(シリア難民支援)でフェアトレードを含めた「民際協力」活動を展開するNGO。プロジェクト紹介、フェアトレード商品販売など。 Sat, 09 May 2020 04:10:43 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.1 東ティモール 洪水被災者支援レポート 4月28日(火) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16778/ Fri, 01 May 2020 03:53:30 +0000 https://www.parcic.org/?p=16778 非常事態宣言下で物資配布が進まなかった洪水被災者支援ですが、4月23日(木)に急遽、支援協力団体を集めた会議が招集され、4月27日(月)の週から物資の配布を再開することが通達されました。

非常事態宣言は4月26日(日)で終わる予定でしたが、感染者がいまだ24名隔離されており、さらに30日間の延長が決まっています。非常事態宣言下で営業を禁止されたタクシーや乗合自動車の運転手たちなど、ディリで生計の基盤を失った人びとの窮状も報じられるようになり、少しでも早く配布をと、洪水被災者支援事務局を統括する政府の側が動いてくれてことはとてもありがたいです。

洪水被災者支援事務局のある民間防衛庁での会議は、ソーシャルディスタンシングのため立ったまま

洪水被災者支援事務局のある民間防衛庁での会議は、ソーシャルディスタンシングのため立ったまま

4月6日時点での最新のデータは被災世帯数4,800世帯で、このうち2,117世帯(主にベコラ村、ビダウ・サンタナ村、クルフン村)のまだ支援の行き渡っていない被災者へ物資を配布するとのことです。しかしコロナ感染拡大対策をどうとるか、という点を考慮しなければならないため、大勢が一度に1つの場所に集まらないよう、集落長を通じて午前50世帯、午後50世帯に配布対象を分けてもらい、各配布場所へは臨時手洗い場を設置して配布世帯に手洗いを義務付けること、などが発表されました。1カ所での配布数を制限すると複数の車両で複数の場所へ赴いて効率を上げなければならないため、車両や人員の協力要請が各団体へ出され、パルシックからもトラック1台、人員は2~3名で協力することにしました。

この動きを受けて、さらに200世帯分の支援物資の調達&小分け作業を24日(金)から26日(日)にかけておこないました。これまではパルシックのディリ事務所で屋外のスペースも使って小分け作業をしていたのですが、今回は出荷が終わって空っぽになっているコーヒー二次加工場兼倉庫に作業場所を移しました。台所も冷蔵庫もなく、コーヒー倉庫なのに美味しいマウベシコーヒーで休憩をとることも出来ないのは不便でしたが、紫外線を気にせず、広々としたスペースで、もう何度も手伝っていただいているボランティアのみなさんとの作業はとてもはかどりました。

ちょっと薄暗いですが、広いです

ちょっと薄暗いですが、広いです

団体名を紙で貼り付けていましたが、ぼろぼろになるので印字しました

団体名を紙で貼り付けていましたが、ぼろぼろになるので印字しました

支援物資はいったんすべて洪水被災者支援事務局に運び込みました。そして今日4月28日(火)、パルシックにとって初めて、事務局からの指示に従って午前中にカイコリ村タフ・ララン集落、午後に同村セントロ・ウニダーデ集落への配布に立ち会いました。

タフ・ララン集落の被災者へ物資の手渡し

タフ・ララン集落の被災者へ物資の手渡し

セントロ・ウニダーデ集落での物資配布風景

セントロ・ウニダーデ集落での物資配布風景

配布を待つ被災者のみなさんに加えて、配布要員も複数の団体から大勢が集まり、確かにこのご時世、こうした活動は控えたほうがいいのかなという気分にもなりますが、ひとまずは待ち続けた物資配布が動き始めてよかったです。

今日1日で配布できた物資は500世帯分ほどとのことで、明日以降、被災者の多いビダウ・サンタナ村やベコラ村方面へ移ります。

(東ティモール事務所 伊藤 淳子)

※この事業はジャパン・プラットフォームからの助成と皆さまからのご寄付で実施しています。

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 4月2日(木) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16626/ Thu, 09 Apr 2020 11:29:42 +0000 https://www.parcic.org/?p=16626 3月20日にBidau Masau小学校から情報を得て訪問したIvoniaちゃん(6年生。両親が昨年亡くなり、おじさんの家に身を寄せていたところ被災)の家をふたたび訪ね、Ivoniaちゃんのご近所9世帯に、みなさまからのご寄付でそろえた衣類を手渡し、現在の暮らしについて様子を伺ってきました。

Bidau Massau村の被災者に衣類の支援。Ivoniaちゃんのおじさん

Bidau Massau村の被災者に衣類の支援。Ivoniaちゃんのおじさん

Bidau Massau村の被災者に衣類の支援

Bidau Massau村の被災者に衣類の支援

Ivoniaちゃんが身を寄せているおじさん(お母さんの弟、現地NGOのドライバー)の家では、家の中の泥かきは終えて一応は住めるようにしているけれど、家周りの泥はそのままで、泥に浸かって使えなくなった寝台なども外に出したまま。そんな生活環境の中、Ivoniaちゃんたち兄妹が4人、おじさんの子どもが4人の合計8人の子どもが暮らしています。Ivoniaちゃんのおばさんは「国際赤十字からの米や魚の缶詰、インスタント麺などの食糧支援はもう使い果たし、洪水被災者支援事務局から聞き取りは受けたものの、支援物資はまだ受け取っていません。必要な台所用具は夫の勤め先が買ってくれたものを使っている状況です。」と話してくれました。

また、今まで公共の上水道から生活用水を引いて使っていたけれども、洪水で水道管が破損したため、自分たちでパイプを買って土を掘り起こし、応急処置をして使っているとのことでした。家の外壁には洪水に浸かった部分が湿ったまま跡が残っていて、日当たりも悪く、洗浄して消毒したいなぁという気分にさせられます。

Ivoniaちゃんが生活するこの地区(Bidau Massau村Sagrada Familia集落)は2本の川(Benemauc川とBemori川)の合流地点にあり、Benemauc川の氾濫と合流地点からの氾濫の両方の被害をまともに受けたのだそうです。合流地点から下流の橋のたもとではショベルカーが土砂のかき出し作業を続けていました。夜中に雨が降り出したりすると、いつまた川が氾濫するかと不安で眠れない、とIvoniaちゃんのおじさんは話していました。

2つの川が合流するIvoniaちゃんのおじさんの家の脇

2つの川が合流するIvoniaちゃんのおじさんの家の脇

橋のたもとでは土砂のかき出し作業が続いている。写真はIvoniaちゃんのおばさん

橋のたもとでは土砂のかき出し作業が続いている。写真はIvoniaちゃんのおばさん

続けて状況を視察したBecoraの元市場(Temporalと呼ばれている。Becora村Auhun集落)は、入り口の土砂がぬかるみになって残ったまま、住民が住んでいる建物の脇にも土砂が積みあがったままでした。集落の子どもたちや住民のおじさんたちが状況を話してくれましたが、子どもたち曰く、家の泥のかき出しはスコップを使って自分たちでやった、かき出した泥は家の前に集めて、そのまま誰も撤去しに来ていない、住民の多くが新型コロナウイルス感染を怖がって地方に帰り、今は空き家が多い、と話してくれました。

Becoraの元市場(Temporal)の入り口はぬかるんだまま

Becoraの元市場(Temporal)の入り口はぬかるんだまま

Temporalの中の様子。部屋の中からかき出した泥がそのまま積んである

Temporalの中の様子。部屋の中からかき出した泥がそのまま積んである

お母さんと表通りに逃げたという男の子

お母さんと表通りに逃げたという男の子

スタッフが帰ろうとすると、住民の男性が「こっちにあった家は全壊した」とTemporalの西側、氾濫した川沿いを案内してくれました。すでに全壊した家屋は撤去され、川沿いに砂利が敷き詰められていました。全壊した世帯には政府がトタン板の仮設住宅(住宅とはとても呼べないけれども雨風をしのぐことはできる)を作り、そこにみなしばらくはいたけれどもこの新型コロナウイルス騒ぎで地方に帰っていった、とのこと。大統領夫人が食糧を支援してくれたり、国際赤十字と洪水被災者支援事務局がニーズを聞き取りに来たりしたけれども、予算がないため支援はまだ受けていない、この環境で生活を続けていくのは大変だけど、仕方がない、と話していました。

川の右側にはかつて住宅が立ち並んでいた

川の右側にはかつて住宅が立ち並んでいた

全壊した住宅の内側に仮設の小屋を建て、住宅は撤去

全壊した住宅の内側に仮設の小屋を建て、住宅は撤去

みな地方へ帰って行った。いつ戻ってこられるかは分からない

みな地方へ帰って行った。いつ戻ってこられるかは分からない

このTemporalには共同のトイレ(とても衛生的とは言えない)や共同の水場があり、水が比較的豊富に出ていることは幸いでした。洪水で押し倒された門をジャングルジム代わりに遊んでいる元気な子どもたちも救いでした。

Temporalの共同トイレ

Temporalの共同トイレ

倒れた門扉をジャングルジム代わりに遊ぶ子どもたち

倒れた門扉をジャングルジム代わりに遊ぶ子どもたち

非常事態宣言により洪水被災者支援事務局との物資配布がままならない状況が続いていますが、事務局が置かれている民間防衛庁の長官が、4月1日テレビのニュースで「洪水被災者が支援を必要としている状況であることは理解しており、非常事態宣言下で新型コロナウィルス感染予防を遵守しながら支援を続けるにはどういった方法があり得るかを検討している」と話をしていたので、近く具体的な活動方針が出されることを期待しています。

(東ティモール事務所 伊藤 淳子)

※この事業はジャパン・プラットフォームからの助成と皆さまからのご寄付で実施しています。

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月31日(火) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16531/ Wed, 01 Apr 2020 04:22:51 +0000 https://www.parcic.org/?p=16531 3月28日(土)、東ティモール全土を対象に非常事態宣言が発令されました。この発令により外出の自粛や5人以上が集まる集会の禁止などが求められ、洪水被災者の救援活動も今後どうなっていくのか手探りの日々ですが、パルシックでは物資の調達、運搬に様々な工夫をしながら支援を続けています。物資については、非常事態下でも商業施設や市場、露天商の営業は許可されているものの自発的に営業を見合わせる店舗が増えたため、開いているお店や知り合いの中国人のネットワークに呼び掛けて必要なものを集めています。

こうして支援を続ける一方で、支援を必要としている被災者との接触が難しくなっている、という課題にも直面しています。5人以上の集会禁止の影響を受けて支援事務局との物資配布が難しくなり、個別の訪問についても、特に外国人のわたしたちは悪い病気を持ってくる存在と思われている節もあり、かえって迷惑ではないか、と気を遣います。

パルシックの緊急救援チームも、はじめは2名の東ティモール人スタッフ(アカイとティアゴ)と開始したのですが、この非常事態下で妊産婦や小さな子どもを抱えた彼らに毎日外出を強いることもできず困り果てていたところ、幸いにも強力な助っ人を得ることができました。東ティモール在住の日本人、市原剛夫さん(通称たこさん)です。

3月30日の救援チーム。左から、年度末会計処理で事務所に出てきたマリトさん、ふりかけ・栄養事業担当の林知美、たこさん

3月30日の救援チーム。右端がたこさん

3人でトラックに乗って物資を運ぶ間、非常事態下での外出を見張っている警察官にも説得力を持つよう、おそろいのパルシックポロシャツを着用しています。この日は100世帯分の非食品物資を洪水被災者支援事務局に届けました。

洪水被災者支援事務局の倉庫。担当者たちは自宅待機でこちらからの連絡に応じて集まってくれました

洪水被災者支援事務局の倉庫。担当者たちは自宅待機でこちらからの連絡に応じて集まってくれました

しばらくはこの物資調達、小分け、事務局への運搬という活動を出来る限り続けていきます。大変ありがたいことに、本日31日午後からの物資の小分け作業に、日本人ボランティアが3名も参加してくれました。途中休憩はマウベシのコーヒーをアイスでいただきました。

午後2時開始、休憩をはさんで終わったのは6時でした

午後2時開始、休憩をはさんで終わったのは6時でした

(東ティモール事務所 伊藤 淳子)

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月28日(土) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16500/ Mon, 30 Mar 2020 09:58:02 +0000 https://www.parcic.org/?p=16500 雨季の東ティモールでは26日、27日と事務所前の道がふたたび川になるほどの大雨でした。幸い事務所は浸水しませんでしたが、次の雨に備えて集落長の音頭の元、住民のみんなと一緒に川と溝のごみ掃除をしました。

大雨が降るたびに事務所前は川に

大雨が降るたびに事務所前は川に

洪水発生から2週間が経ちました。25日付の内務省からの首相レポートによると、最新の被災者数は4,792世帯ですが、実際に被災した地域を周りながらもともとの住民数と住居の位置を比べてみると、この4,792世帯の中には全壊と半壊の世帯は含まれていても、床上浸水と床下浸水(一部損壊)程度の世帯は数に含まれていない様子で、床上浸水(1m以上)の世帯までを含めば被災世帯数は合計で6,000世帯ほどになるのではないかと感じています。

現在、全壊した世帯の住人は、政府の用意した一次避難所(アパートメントのような場所)に住んでいる人たちと、家族の家に一時的に避難している人たち、田舎に帰った人たちの3つのケースに分かれています。床上浸水で建物自体が残っている世帯はそのまま被災した家に住み続けている人たちが多い印象です。

引き続き現場を見て回り、正確なデータを出していきたいと思っています。

コロナ対策で現地スタッフが自宅待機のため、日本人ボランティアで提供物 資の準備

コロナ対策で現地スタッフが自宅待機のため、日本人ボランティアで提供物資の準備

提供物資でいっぱいの事務所

提供物資でいっぱいの事務所

(東ティモール事務所 林 知美)

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月27日(金) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16489/ Fri, 27 Mar 2020 09:03:04 +0000 https://www.parcic.org/?p=16489 本日、洪水被災者支援事務局から要請のあった救援活動用に必要な衛生用品を手渡しました。

追って、災害リスクマネージメント局よりレター(活動許可のようなもの) を受け取り次第、ニーズ調査および物資の調達 ・準備・デリバリーを継続する予定です。

一方、皆さまのご寄付で調達したBidau Massau小学校の生徒たちに配布する学用品、生徒たちの家庭に配布する衣類は、学校が1カ月は休校となることに加え、先生たちも新型コロナウィルスの感染拡大防止対策が重なり対応してもらうことが難しく、特に、急ぎで調達したコミュニティへの物資の配布については、来週、校長先生を再訪問し、受け渡し方法について検討します。

25日付の報告では、被災者数4,792世帯、 31,207人。物資の未配布が2,117世帯と、依然として物資が足りていないことがわかります。

(東ティモール事務所 林 知美)

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月24日(火) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16494/ Tue, 24 Mar 2020 08:32:03 +0000 https://www.parcic.org/?p=16494 東ティモール初の新型コロナウィルス感染症陽性者が21日(土)に確認されたことを受けて、ディリではどこのお店も、食品や日用品などの買い込みに走る人びとでレジが長蛇の列、翌日曜日からは市内を出歩く人がほとんどいなくなり、公立私立の全学校の1週間の休校が発表されました。

スーパーのレジにできた長蛇の列

スーパーのレジにできた長蛇の列

ディリからインドネシア(デンパサール、クパン)、シンガポール、オーストラリア(ダーウィン)に向かう空の便も軒並み減便や欠航の判断を下し、東ティモールに滞在している外国人も出国するか留まるかの判断を迫られるようになりました。23日(月)には、ル・オロ大統領に非常事態宣言の発出を求める書簡の内容が閣議決定され、今日24日に非常事態宣言を発出するか否かの判断がされています。

こうした中、洪水被害はすっかり影を潜め、救援活動に必要なマスクや消毒液といった衛生用品は店頭から一旦姿を消してしまいました。救援活動用にまとめ買いでもしようものなら、買い占めだと一般客から抗議されそうな空気が漂っています。20日(金)に洪水被災者支援事務局に届けた非食品物資の配布についても連絡がなく、コロナ感染対策で事務局の運営に影響が出ているのではないかと心配になり、本日訪ねました。

災害リスクマネージメント局の局長以下、みなさん揃っておいでで、今日付けでアップデートされた被災者情報を共有してくれました。被災者数はこの数日で4,792世帯、31,207人にまで増えていました。データ収集を続ける傍ら、わたしたちが届けた非食品物資を配布しようにも物資の数が被災者数に対して圧倒的に足りず、身動きが取れない様子でした。

破損した家屋は190戸というデータが数日前に出ていたのですが、今日の時点では1,000戸以上となっていました。非食品物資に加えて家屋修復資材のニーズも高まっています。そんな折に新型コロナウィルスの感染者が確認され、事務局のスタッフが身に着けるべき個人用保護具も不足し始めています。社会的距離を保って感染を防ぐためには事務局のオペレーションそのものを見直さなければならない、と頭を抱えていました。災害リスクマネージメント局の属する Secretary State of Civil Protection は消防署を抱えているため、非常事態宣言が発出されたとしても警察や保健省と同様、活動を休止することはないそうです。

非常事態宣言が発出されてお店が閉まってしまわないうちにと、被災した Bidau Massau 小学校の生徒たちに配布する学用品、生徒たちの家庭に配布する衣類を調達しています。学用品は鞄、靴、ノート、筆記具などで、新品のカラフルな鞄に学用品を詰める作業はなんだか楽しく、子どもたちが喜んでくれる前にこちらが嬉しくなります。来週月曜日に Bidau Massau 小学校で生徒たちに手渡す予定です。

鞄に文房具を一つずつ入れて手渡す準備

鞄に文房具を1つずつ入れて手渡す準備

定規、鉛筆削り、消しゴムとどれもカラフル

定規、鉛筆削り、消しゴムとどれもカラフル

靴はクラスごとに3サイズをそろえました

靴はクラスごとに3サイズをそろえました

(東ティモール事務所 伊藤淳子)

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月20日(金) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16329/ Sat, 21 Mar 2020 07:30:26 +0000 https://www.parcic.org/?p=16329 本日夕方、50世帯分の非食品物資を洪水被災者支援事務局へ届けました。不足していた非食品物資が届いたととても喜ばれ、早速、明日(土曜日)に事務局の方と一緒に被災者へ届けに行く予定です。

洪水被災者支援事務局のあるSecretary State of Civil Protection 建物の前で、パルシックから支援物資贈呈の記念写真

洪水被災者支援事務局のあるSecretary State of Civil Protection 建物の前で、パルシックから支援物資贈呈の記念写真

支援物資の保管倉庫に移動して物資の積み下ろし

支援物資の保管倉庫に移動して物資の積み下ろし

倉庫の中は人でいっぱい

倉庫の中は人でいっぱい

保管されているものは水、米、油、インスタント麺などの食品ばかり。 入庫した翌日には運び出す、と倉庫管理の女性スタッフ

保管されているものは水、米、油、インスタント麺などの食品ばかり。入庫した翌日には運び出す、と倉庫管理の女性スタッフ

台所用品、タオル、石鹸、歯ブラシ、歯磨き粉など細かいものは配布 しやすいようにパルシックのマークがついた袋に入れています

台所用品、タオル、石鹸、歯ブラシ、歯磨き粉など細かいものは配布しやすいようにパルシックのマークがついた袋に入れています

ゴザ、なべ、たらい、ジェリー缶などと合わせて各世帯に21アイテムをそろえました

ゴザ、なべ、たらい、ジェリー缶などと合わせて各世帯に21アイテムをそろえました

また、早朝にBidau Masau小学校を再訪し、先生から被災状況を詳しく伺ってきました。被災している生徒数は55名で、うち、氾濫した川沿いに住んでいてもっとも被害の大きかった生徒2名のお宅を訪問しました。家財道具はほとんど土砂に埋もれ、洪水から1週間が経っていますが、まだ生活再建できるような状態ではありませんでした。被災者支援事務局からの聞き取りもまだ受けていないということで、支援の網から漏れてしまっている地域かもしれません。

学校を通じて、生徒たちの学用品や衣類を、そして集落長を通じて被災した家庭への救援物資を届けることが出来ないか、調査を続けます。 

Ivoniaちゃん(6年生)は両親が昨年亡くなり、おじさんの家に身を寄せていたところ被災。13日金曜日の夜に川が氾濫して逃げる間もなく、自分の肩より上まで水が来ておぼれそうになりながら家の中にあった何かにつかまりながら、水が引いてきたところで水の無い方に向かって赤ちゃんを抱えたおばさんとおじさんと一緒に逃げた、とっても怖かったと話してくれました。

Ivoniaちゃんの家

Ivoniaちゃんの家

Vaneziaちゃんの家はちょっと高いところにありますが、家電等、まだ流されていないものもすべて使えなくなった、服も、キッチンも使えなくなった。今は、川から水を汲んできて服を洗ったり、汚れたものを洗い流していると話してくれました。彼女たちの着ている体操着は、学校の先生が卒業生や先生の家族たちからかき集めてきたものだそうです。

Vaneziaちゃんのお宅前

Vaneziaちゃんのお宅前

階段が埋まってしまったお宅

階段が埋まってしまったお宅

全壊のお宅、家主は一時避難している

全壊のお宅、家主は一時避難している

 

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月19日(木) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16320/ Fri, 20 Mar 2020 06:15:53 +0000 https://www.parcic.org/?p=16320 本日発表された国際赤十字からのレポートによると、洪水被災者支援事務局(Secretary State of Covil protection、国際赤十字、IOM、Mercy Corps、Plan International、Oxfam、UNICEF、他東ティモール政府機関)が収集した被災者情報は1,664世帯、9,126名(女性4,875名、男性4,251名)に修正されました。緊急のニーズとして食糧、清潔な水へのアクセス、保健サービス。また、予測されるニーズとして教育と清掃用具とあります。

パルシックは、本日50世帯分の物資の買い出しを終えました。洪水被災者支援事務局が作成している非食品リストに沿って出来るだけ物資をそろえようとしたのですが、蚊帳はディリ市内の店を1日かけて探し回っても見つからず、保健省から蚊帳の配布がおこなわれていることもあり、断念しました。新型コロナウィルス感染症対策で人の移動は制限するけれどもモノの移動は制限しない、と政府は言っていますが、今回の洪水で生活用品の多くが支援に回され、一部がすでに不足し始めています。

物資は明日、世帯ごとに小分けをし、洪水被災者支援事務局へ届けます。

物資を入れる袋にパルシックのロゴを貼り付けるアカイとティアゴ

物資を入れる袋にパルシックのロゴを貼り付けるアカイとティアゴ

カラフルなゴザとタオルを50世帯分購入

カラフルなゴザとタオルを50世帯分購入

たらいや鍋、食器も50世帯分

たらいや鍋、食器も50世帯分

物資を積み下ろすアカイとティアゴ

物資を積み下ろすアカイとティアゴ

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月18日(水) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16301/ Thu, 19 Mar 2020 07:39:06 +0000 https://www.parcic.org/?p=16301 3月13日に発生した東ティモールディリ市内の洪水に関してご協力のお願いをしたところ多くの方からご寄付をいただきました。ありがとうございます。

3月18日、パルシック東ティモール駐在員は情報収集のために、洪水被災者支援事務局が設置されている内務省災害リスクマネージメント局を訪問しました。

事務局は洪水から5日目の18日現在、緊急合同支援(水、食品、非食品の被災者への配布)をしながらデータ収集を続けています。事務局に政府、現地団体/国際団体、個人からの支援物資が集められ、これらを被災者に偏りなく届けるために、被災者支援を実施する団体・個人は事務局を通じて活動する予定です。同時に、非食品が3,000世帯分不足していることが分かりました。

また同日「ふりかけ普及と食生活改善による栄養改善事業」の担当スタッフが、当該事業でパイロット校となっているBidau Masau小学校を訪ねました。生徒の家庭の多くが被災しており、中には両親のいない小学校4年生の子どもがお兄さんのところに身を寄せ、被災して着るものもなく、毎日同じ服を着て登校しているという話もありました。詳細なニーズ調査を進めます。

洪水から5日が経ち、政府の事務局も動き始めています。パルシックは、まずは50世帯分の非食品物資を購入して被災者支援事務局を通じて届けます。さらに関係する小学校などのニーズに応えていく予定です。引き続きのご協力をお願いいたします。

内務省Secretary State of Civil Protection災害リスクマネージメ ント局の会議室に設置された「洪水被災者支援事務局」

内務省Secretary State of Civil Protection災害リスクマネージメント局の会議室に設置された「洪水被災者支援事務局」

内務省災害リスクマネージメント局の職員と国際赤十字社など国際機 関が、被害状況の聞き取りと支援物資の配布を分担

内務省災害リスクマネージメント局の職員と国際赤十字社など国際機関が、被害状況の聞き取りと支援物資の配布を分担

被災者支援事務局内。手前の袋は支援物資のお米

被災者支援事務局内。手前の袋は支援物資のお米

Secretary State of Civil Protectionの建物入口では支援団体がス タンバイ

Secretary State of Civil Protectionの建物入口では支援団体がスタンバイ

 

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東ティモール 洪水被災者支援レポート 3月17日(火) https://www.parcic.org/report/timor-leste/timor_2020_floods/16309/ Wed, 18 Mar 2020 03:14:08 +0000 https://www.parcic.org/?p=16309 2020年3月16日、東ティモール政府から今回の洪水の被害状況が発表されました。第1報として、被災世帯数は1,105戸、6,000名以上と言われています。16日23時現在、政府による緊急物資(米、油、インスタント麺、ミルク、ビニールシート、鍋、食器、石鹸など)の配布がSanta CruzとHeraでほぼ完了していますが、Bidau、Bekusi、Becora、My Friendへの配布は未実施で、政府は緊急予算の確保を閣議に申し入れるとともに、国内外からの支援を要請しています。

保健省ではWHO、UNICEFなど国際保健機関の支援を得て救急物資の配布を始め、OxfamがBairo Pite、Bidauでの被害状況調査を開始しました。

被害状況の発表と同日には、3月13日の洪水を受けてディリ市内に住む人びとを対象に、17日と18日をTolerance Days-Off(寛容休暇)とする政府発表がありました。これは「みんなで清掃・復興作業に参加しよう!」という意図が含まれたもので、実際に、泥だらけの市内のいたるところで楽しみながら前向きに助け合う人びとの姿が見られると、東ティモールの人びとの逞しさをあらためて感じる声が現地から届いています。

パルシックは、配布支援未実施のBekusiやBecoraでの支援を現在検討中です。

Bekusi橋の土砂かきだし作業

Bekusi橋の土砂かきだし作業

Bekusi橋から西のTaibessi方面を見たところ

Bekusi橋から西のTaibessi方面を見たところ

インドネシア英雄墓地

インドネシア英雄墓地前

Taibessiでの給水支援の様子

Taibessiでの給水支援の様子

My Friend橋の北西にあるポルトガル学校

My Friend橋の北西にあるポルトガル学校

My Friend橋のたもと

My Friend橋のたもと

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