グルメ – 特定非営利活動法人パルシック(PARCIC) https://www.parcic.org 東ティモール、スリランカ、マレーシア、パレスチナ、トルコ・レバノン(シリア難民支援)でフェアトレードを含めた「民際協力」活動を展開するNGO。プロジェクト紹介、フェアトレード商品販売など。 Tue, 18 Apr 2017 11:24:28 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.1 南インド料理に近い、ジャフナの食事情 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_gourmet/1822/ Sun, 22 Jan 2012 15:00:54 +0000 http://test.parcic.org/?p=1822 ジャフナには、主に、紀元前に南インドから渡ってきたスリランカ・タミルの人々が生活しているため、ジャフナの食事は、南インド料理に近く、スリランカ南部のシンハラの人たちの食事(スリランカ南部の食事については、デニヤヤ日誌に掲載)とは、食べるもの、スパイスの使い方などが違っています。地元でとれる食材を調理した「カレー」を食べるという点では共通していますが、スリランカ南部では朝、昼、晩とお米を食べるのに対し、ジャフナでは昼食は基本的にお米を食べるものの、その他の朝と夜はお米以外の穀物を食べます。


ジャフナ事務所近くのパン屋さん

ある日の朝食
(プトゥと卵焼き、ポテトカレー)

ある日の昼食(ライス&カレー)

ジャフナでの定番の3食メニューはこのような感じです。

朝 …
ストリングホッパー(インディ・アッパー)、パン、プトゥ(お米の粉と小麦、お湯を混ぜて蒸したものにココナツを和えたもの)などと簡単な野菜カレー、またはダル豆のカレー

昼 …
ご飯と3種類ほどのカレーを食べます。(この3種類のうち、1種類は特に辛いカレーを用意します!)

夜 …
チャパティ、ドーセ、プトゥなどと1-2種類のカレーとサンボル(ココナツと唐辛子の和え物)

そしておやつの時間には、ワデーなどの簡単なスナックやビスケットを食べます。

また、ヒンドゥー教徒が人口の多数を占めるジャフナでは、食事にもヒンドゥー教の慣習が反映されています。ヒンドゥー教では金曜日に殺生をしてはいけないことから、金曜日にはヒンドゥー教徒の人々は肉・魚・卵等をとらないベジタリアンの食事をします。食卓には、野菜カレーのほかソヤミートのカレー、乾燥させた唐辛子をあげたものなどが並びます(人によっては火曜日もベジタリアンの日としています)。さらに、一部の人は年中完全なベジタリアンであることから、街にはベジタリアンレストランが見られるだけではなく、普通の食堂にも常にベジタリアン用のメニューが用意されています。

毎日食卓に並ぶカレーは、野菜や魚介、肉、卵など様々な食材と唐辛子、ターメリック、クミンシード、カレーリーフなどの様々なスパイスを使って作られます。野菜カレーには、じゃがいも、なすび、おくら、いんげん等々旬の野菜が使われます。魚介では、エビ、イカ、カニ、シマアジ、イワシ、タイなど、その時々の季節の魚が調理されます。肉は鶏肉が定番ですが、ヤギ肉を食べることもあります。

いろいろな食材を使ったカレーが食べられるジャフナですが、同僚スタッフに「何が一番好き?」と尋ねると、多くの人が一番好きなのは、ジャフナの新鮮な魚介類だそうです。戦争中にジャフナを離れ、海外に渡ったディアスポラのタミルの人たちが海外にいて恋しくなるのも、ジャフナの新鮮な魚だとも聞きます。そのため、ジャフナの新鮮な魚介類をたくさん使ったスープ、ジャフナクールはジャフナの人々に人気があるだけではなく、海外で暮らすタミルの人にとっても懐かしく嬉しいメニューだとのことです。

筆者はジャフナにいて、日々新鮮でおいしい海の幸を食べられることを、嬉しく、ありがたく思っています。

(パルシック 西森光子)

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手軽なスナックとして老若男女に愛されている揚げ物『ワデー』 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_gourmet/1812/ Mon, 26 Dec 2011 16:00:35 +0000 http://test.parcic.org/?p=1812

スリランカの町のお店で広く見かける揚げ物、ワデー。日本でいうと、おからドーナッツ(甘くない)のような感じで、手軽なスナックとしてスリランカで広く 老若男女に愛されています。私たちも事業地訪問で昼食が遅くなったとき、朝ごはんを食べていないときなど、小腹がすいたときにさっと買って移動の車中でよ く食べています。名前を知らなかった頃、私はその見た目から「がんもどき」と呼んでいましたが、実際、主原料は豆で「がんもどき」と近い部分があります。

材料 ワデー(約20個分)

  • ウルンドゥ豆・・・250g
  • たまねぎ・・・5個(中サイズ)
  • 唐辛子・・・4本
  • クミンシード・・・少量
  • 塩・・・少量
  • ココナッツ・・・家庭により好みで適量 (加えない家庭もある)
  • アワル(お米をつぶして薄くし、乾かしたもの)・・・水分が多い場合に少量加えて水分を吸収させる

ワデーの作り方

1.ウルンドゥ豆を前夜から水につけておく。
2.翌朝、豆をよく洗う。前夜から水につけていると、簡単に豆の皮がむける。
3.ミキサーで豆をつぶす。


一晩水に浸けたウルンドゥ豆を
ミキサーに入れる

ミキサーにかけて豆をつぶす

4.たまねぎと唐辛子を適当なサイズに刻む。

 
玉ねぎを刻む
 
刻んだ唐辛子

5.ココナッツを粉状にする。
6.3に5のココナッツと4のたまねぎ、唐辛子を加えて、再度ミキサーにかける。


豆に玉ねぎ、唐辛子、ココナツを加えて
混ぜ合わせる

7.アワルをミキサーにかけて砕き、6に混ぜ合わせる。アワルを加えることで、水分がアワルに吸い取られて、水っぽさがなくなる。
8.混ぜ合わせたものを手のひらで小さなサイズにこねて、真ん中を少しへこませる。
9.形を作ったものを油であげて、完成。

 
直径7-8cmほどの円形に形を作った後、
真ん中をへこませる
 
油でしっかりと揚げる

(パルシック 西森光子)

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ジャフナの伝統的シーフードスープ『ジャフナ・クール』 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_gourmet/1802/ Mon, 26 Dec 2011 15:00:22 +0000 http://test.parcic.org/?p=1802

ジャフナ・クールはジャフナの伝統的なシーフードスープで、ジャフナの人々や海外から来た人が好んで食べる食べ物のひとつです。筆者も大好きなメニューの一つで、日本からお客さんが来られたときには、レストランに前もって注文したりもします。
スープとはいえ、様々な魚介類に野菜、お米が入ることから、この一品でかなりお腹いっぱいになり、1食分の食事にもなります。そのため、庶民の家ではカレーの代わりにジャフナ・クールを作って食費を切り詰めることもあると聞きます。そんな経済的で栄養価が高く、おいしいジャフナ・クールの作り方をご紹介します。

材料 ジャフナクール(約5人分)

レッド・ライス(赤米) ・・・ 100g
ヤムいも ・・・ 250g
ロングビーンズ ・・・ 250g
クールパウダー(パルミラパウダー) ・・・ 250g
魚介類(カニ、エビ、その他お好みの魚) ・・・ 適量
ドラムスティックの葉
唐辛子 ・・・ 8本
にんにく ・・・ 5片
こしょう ・・・ 適量
クミンシード ・・・ 適量
ターメリック ・・・ 小1片
塩 ・・・ 適量
タマリンド ・・・ 適量
ココナッツ ・・・ お好みで少量

ジャフナクールの作り方

1. 十分な量の水を入れたなべでお米をゆでる。
2. 野菜を一口サイズ小に切る。
3. 魚介を洗い、一口サイズに切る。


ヤムいもとロングビーンズ

カニ、えび、その他市場でお手ごろで新鮮な魚

4. クールパウダーに水を加えてとく。
5. ゆでた米が柔らかくなったら、なべに野菜を加える。
6. しばらくしてなべに魚介類を加える。
7. 唐辛子とにんにくをつぶしてまぜる。
8. なべにクールパウダーを加える。


クールパウダー

唐辛子とにんにくをつぶす

9. 7とともに他の香辛料をまぜてなべに加える。
10. タマリンドを加える。
11. 最後に、ドラムスティックの葉を加えて、一煮立ちさせてできあがり!


ドラムスティックの葉

ジャフナクールのできあがり!

(パルシック 西森光子)

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