デニヤヤ小規模紅茶農家支援 – 特定非営利活動法人パルシック(PARCIC) https://www.parcic.org 東ティモール、スリランカ、マレーシア、パレスチナ、トルコ・レバノン(シリア難民支援)でフェアトレードを含めた「民際協力」活動を展開するNGO。プロジェクト紹介、フェアトレード商品販売など。 Mon, 08 Feb 2021 06:59:33 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.1 小規模有機栽培茶農家グループ・エクサのメンバー紹介 #4 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/18668/ Mon, 08 Feb 2021 06:59:33 +0000 https://www.parcic.org/?p=18668 「エクサ(エクサ・カーボニッカ・テー・ワガーカラワンゲ・サンガマヤ(シンハラ語で「有機茶栽培農家協働グループ」の意)」は、2011年にデニヤヤ周辺の2つの村の25世帯の農家で紅茶の有機転換に挑戦し始めました。2020年現在は5つの村に広がり、約80世帯のメンバーがいます。4回目は、キリウェラガマ村のウパセーナさんをご紹介します。

ウパセーナさんはエクサの活動開始当初からのメンバーの一人です。4人家族で、奥さん、娘さん、息子さんと一緒に住んでいます。茶畑での仕事は奥さんと2人で行っています。紅茶が一家の主な収入源ではありますが、ウパセーナさんはキトゥル・パニ(クジャク椰子から採れる糖蜜)の採取、蜜作りの名手としてデニヤヤで有名です。

また、手先が器用で、森からとってきたラタンやココナッツの葉を使って籠を編んだり、ココナッツの殻からスプーンを作ったり、などを趣味としています。売り物ではなく、作ること自体を楽しんでいて、作ったものは自宅で使ったり、人にプレゼントしたりしているそうです。

子どもは2人とも学校に通っていますが、昨年から新型コロナウィルスの感染拡大のため、学校がほとんど休校になって大変だそうです。ウパセーナさんの子ども時代のことを聞いたところ、毎朝学校に1時間半ほど遅刻していたそうです。なぜかというと、家から学校への道のりの間に、川でひと泳ぎしたり、道端の商店でお菓子を食べたり、その辺りになっている果物をもいで食べたり、寄り道三昧をしていました。普通に歩けば1時間で学校に着くところを、たっぷり2時間半かけていたそうです。もちろん学校の先生には怒られていましたが、今の子どもたちのように学校が終わったら毎日塾に通う忙しい日々ではなく、とても楽しい子供時代だったと教えてくれました。ただし、子供時代が一番幸せな時でしたか?と聞くと、毎日が一番幸せな日だ、と答えてくれました。

ウパセーナさん(左)と奥さん(中央)と高校生の娘さん(右)

有機茶葉の出荷をする際に、茶葉の重さを回収担当者と一緒に確認しているウパセーナさん

番外編:キトゥル・パニ作り

ウパセーナさんのキトゥル・パニ作りがマータラ県(デニヤヤのある県)内の情報発信をしているフェースブックチャンネルに取り上げられました。リンク先のビデオでは、30mの高さのキトゥルの木に登って花の蜜を集める様子や、蜜を煮詰めてパニ(糖蜜)にする様子が紹介されています。インタビューでは、ウパセーナさんがキトゥル・パニ作りに20年の経験があることや、煮詰める工程は奥さんが手伝ってくれて家族で作業をできるのが本当に楽しい、というような話をしています。

動画はこちら

(スリランカ事業担当 高橋知里)

エクサが生産した紅茶は、オンラインショップParMarcheにてお買い求めいただけます。
オンラインショップParMarche

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小規模有機栽培茶農家グループ・エクサのメンバー紹介 #3 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/18277/ Tue, 08 Dec 2020 03:32:32 +0000 https://www.parcic.org/?p=18277 「エクサ(エクサ・カーボニッカ・テー・ワガーカラワンゲ・サンガマヤ(シンハラ語で「有機茶栽培農家協働グループ」の意)」は、2011年にデニヤヤ周辺の2つの村の25世帯の農家で紅茶の有機転換に挑戦し始めました。2020年現在は5つの村に広がり、約80世帯のメンバーがいます。3回目は、バタヤヤ村のスマワティさんをご紹介します。

スマワティさんは2013年からエクサに参加して有機転換を始めました。40年ほど前に彼女自身が茶栽培を開始した0.2ヘクタールの有機茶畑は、家のすぐ隣にあります。結構な傾斜地にありますが、スマワティさんはいつも身軽に茶畑を案内してくれます。茶畑での作業は彼女と一緒に住んでいる娘さんが主に行っています。2人のお孫さんも一緒に住んでいて、私が現地駐在していた頃はまだ赤ちゃんでしたが、ここ数年短期出張で訪問する時には、いつもおばあちゃん(スマワティさん)と一緒に畑の案内をしてくれます。

「一芯二葉(若い芽とその下の柔らかい2枚の葉だけ摘む)」で摘んだ茶葉

スマワティさんが持っているのは、美味しい紅茶を作るために必要な茶摘みの基本「一芯二葉(若い芽とその下の柔らかい2枚の葉)」で摘んだ茶葉。

彼女の茶畑には、エクサの他のメンバーの畑にはあまりないカルダモンがあります。カルダモンというのはショウガ科の多年草で、種がスパイスとして使われます。スリランカでは毎日の食事(カレー)に欠かせないスパイスです。エクサの活動地シンハラージャ熱帯雨林周辺は、カルダモンの生産に適していて、以前はカルダモンのプランテーション(大規模単一圃場)を作るために森林が伐採されることもありました。もちろんスマワティさんのカルダモンはプランテーションではなく、茶と他の果樹やスパイスと一緒に有機茶畑に生えています。先日開催した紅茶のオンラインイベント「季節の紅茶を楽しもう!(秋冬編)」では参加してくださった方にルフナ紅茶とスパイスサンプルを送りましたが、そのスパイスサンプルで送ったカルダモンはスマワティさんの茶畑から採れたものです。とても品質が良いので、皆さんにも味わっていただきたいと思っています。

スマワティさんの茶畑のカルダモンの花

スマワティさんの茶畑のカルダモンの花

(スリランカ事業担当 高橋知里)

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小規模有機栽培茶農家グループ・エクサのメンバー紹介#2 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/18000/ Wed, 04 Nov 2020 05:47:01 +0000 https://www.parcic.org/?p=18000 「エクサ(エクサ・カーボニッカ・テー・ワガーカラワンゲ・サンガマヤ(シンハラ語で「有機茶栽培農家協働グループ」の意)」は、2011年にデニヤヤ周辺の2つの村の25世帯の農家で紅茶の有機転換に挑戦し始めました。2020年現在は5つの村に広がり、約80世帯のメンバーがいます。今回はメンバー紹介第2回目、スマナパーラさんをご紹介します。

スマナパーラさん

スマナパーラさんの家は北パッレガマ村にあり、2017年にスリランカ南部を襲った豪雨による洪水で大きな被害を受けました。パルシックは当時、緊急支援事業として支援物資の配布や家屋修復を同地域で行い、スマナパーラさんの家の修復も支援しました。その緊急支援事業を通して、「エクサ」の活動に興味を持ち、2019年1月に「エクサ」に参加し同年7月から有機転換中の茶葉の出荷を開始しました。

茶畑は家から3kmほど離れたところにあり、広さは0.1ヘクタールほどです。20年くらい前に奥さんのお母さんが開墾して茶栽培を始めた畑です。スマナパーラさん自身はデニヤヤから車で30分ほどの地域で、「エクサ」の生茶葉を有機紅茶に加工しているニルミニ有機紅茶工場があるモロワカという地域の出身です。15年前に結婚して、結婚後に奥さんの家のある北パッレガマ村に移住し、茶栽培を継いでいます。結婚前はコロンボのベーカリーでパンを作っていたそうです。

以前から「エクサ」の活動の噂は耳にしていたのですが、洪水支援の時により詳しく話を聞いて有機転換しようと決めました。もともと除草剤は使っていませんでしたが、化学肥料の使用による自分たちの健康被害と環境保護への関心が決め手だったそうです。有機転換することによって、短期的には収穫量そして収入も減ることは理解したうえで、続けていきたいと思っていて、周辺の親戚にも有機転換するように誘っているそうです。

スマナパーラさん、並んでいるバケツに入っているのは「エクサ」のコンポストセンターから買ったコンポストで、この後圃場に施肥します

北パッレガマ村は「エクサ」のメンバーの大半がいるキリウェラガマ村、キリウェラドラ村、バタヤヤ村に比べると標高が低く、田んぼが広がっています。

デニヤヤ小規模紅茶農家支援事業のページ

「エクサ」のコンポストセンターとは

デニヤヤで栽培しているフェアトレードの紅茶を見る(オンラインショップParMarcheへ)

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小規模有機栽培茶農家グループ・エクサのメンバー紹介#1 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/17839/ Tue, 06 Oct 2020 09:51:51 +0000 https://www.parcic.org/?p=17839 「エクサ(エクサ・カーボニッカ・テー・ワガーカラワンゲ・サンガマヤ(シンハラ語で「有機茶栽培農家協働グループ」の意味)」は、2011年にデニヤヤ周辺の2つの村の25世帯の農家で紅茶の有機転換に挑戦し始めました。2020年現在は5つの村に広がり、約80世帯のメンバーがいます。これから、メンバーを少しずつ紹介していきます!

マドゥワンティさんは、北パッレガマ村に住んでいて、2019年3月からエクサに参加して有機転換を開始しました。夫のプリヤンタさんと一緒に10年ほど前から茶栽培(化学肥料を用いて)を始めていました(マドゥワンティさんの両親も夫のプリヤンタさんの両親も、茶農家だったため茶畑での仕事を手伝ってきており、茶栽培の経験はもっと長いです)。化学肥料を使わないことで、農作業中の健康被害を抑えられること、マドゥワンティさんたちには15才、7才、4才の3人の子どもがいて、子どもたちの健康のためにもよい、と考えて有機転換に踏み切りました。また、栽培したお茶が日本に届けられるということにも興味を持ったそうです(*)。所有する茶畑の30%ほどの面積から有機栽培に転換し始めました。将来的には全面積を有機茶畑にしたいと考えています。

(*)茶の場合JAS有機認証を得るためには、有機に転換を始めてから3年間かかります。したがって、マドゥワンティさんのお茶がパルシックの有機紅茶としては日本に輸出されるには、もう少しかかります。

マドゥワンティさんの有機転換中の圃場。茶摘みの時の目線から。

栽培記録のチェックを受けているマドゥワンティさん(左)とチェックしている現地スタッフのリーラ(真ん中)。農家にとって、栽培記録をきちんとつけ続けることが、有機栽培で一番大変な作業かもしれません。

デニヤヤ小規模紅茶農家支援事業のページ

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デニヤヤの雨季(6~8月頃)に旬を迎える果物 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/13902/ Tue, 23 Oct 2018 02:13:33 +0000 https://www.parcic.org/?p=13902 こんにちは。スリランカ・デニヤヤインターンの下里真以です。

デニヤヤは先週までしばらくの間、雨の日が続いていましたが、今週に入り晴れの日が増えてきました。
紅茶の茶木のことを考えると、溜まりがちな洗濯物にも適度に雨が降ってほしいなあと思う毎日です。

さて今回は、デニヤヤの雨季(6~8月頃)に旬を迎える果物を紹介したいと思います。

まず、ランブータン。

エクサメンバー宅で出てきたランブータン

エクサメンバー宅で出てきたランブータン

6、7月が旬。農家をはじめたくさんの家庭で栽培されており、路上に出店している小さなお店でもよく売っています。
外側のイボイボの皮を剥き、中の実だけを食べます。実の中心には種があり、それにランブータンの果肉がくっついているので種を壊さないように果肉だけをはがしながら食べます。
このランブータン、ナイフなど使わずに手だけで食べる事ができるため、旅のおともに最適。

旬の時期に出没する露店

旬の時期に出没する露店

こんな感じで道端に良く売っています。
バスで隣の席に座った知らないおばあさんがランブータンをくれたこともありました。

黄色のランブータン

黄色のランブータン

通常のランブータンは真っ赤な色ですが、こちらの写真はあまり見かけることのないレアな黄色のランブータンです。地元では美味しいと評判!私も黄色のランブータン、大好きです。

次にドリアン、7月が旬です。

ドリアンを切る現地スタッフのソーマラットさん

ドリアンを切る現地スタッフのソーマラットさん

果物の王様と呼ばれるドリアンは、スリランカでは値段も王様級!
日本円で1個400円ほどです(外食2~3回分に相当します)。
農家さんによるとムスリムの商人にドリアンの木を貸し出すことがあるそう。
木の貸し出しってなかなか聞かない言葉ですよね。
食物繊維がたくさん含まれているため、スリランカでは夜に食べることで翌日の便通が良くなると考えられているそう。そのため、ドリアンの香りと共に就寝することもしばしば(笑)
食感は生クリームのようにクリーミーで、癖になります。

続いて、アボカド。
7月から9月頃にかけて食卓に並びます。値段はなんと1個あたり10円以下!スリランカにはいろいろな種類のアボカドがあるそうですが、デニヤヤで見られるのはこちら。

エクサメンバー宅のアボカドの木

エクサメンバー宅のアボカドの木

写真が見にくくて申し訳ないのですが、
日本でよく見るメキシコ産のアボカドと違い、ラウンド型でグリーン。

その他にも皮が赤みがかったとても貴重で美味しいアボカドもあります。

ホームステイ先のお父さんがもらってきた赤いアボカド

ホームステイ先のお父さんがもらってきた赤いアボカド

緑のものと比べると、食感が柔らかい気がします。
日本では、サラダとして食べることが主流のアボカドですが、スリランカでは砂糖またはキトゥルパ二(孔雀椰子の糖蜜)をかけてデザートとしていただきます。

最後に、ホームステイ先の庭の木にマンゴーの実がなりはじめました!

実がついたばかりで小さいマンゴー

実がついたばかりで小さいマンゴー

まだ実がついたばかりで小さいですが、12月、1月頃には食べられるそう。
日に日に大きくなっています。早く大きくなってほしいです!

デニヤヤの茶畑にはこの他にも紹介しきれないほどの果物やスパイスがあります!
日本はだんだんと冬に近づき、寒くなっていると聞いていますが、そんな冬に向かうこの時期にこそぜひ、パルシックの有機ルフナ茶で温まり、南国の肥沃なスリランカの地に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

以上、デニヤヤからでした。

(デニヤヤインターン 下里 真以)

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デニヤヤの雨季は、茶畑開墾の季節 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/13539/ Fri, 27 Jul 2018 07:34:45 +0000 https://www.parcic.org/?p=13539 こんにちは。はじめまして。
スリランカ・デニヤヤインターンの下里真以です。

私は、自分の好きな紅茶がどのように栽培されているのか学びたい!と思い、4年間務めていた仕事を辞めて、今インターンとして活動しています。
6月から12月までの半年という短い期間ですが、お世話になるデニヤヤ地方の方々に少しでも恩返しができるよう、一日一日を大切に過ごしていきたいと思っています。

さて、日本では先々週から梅雨明けし、とても暑い日が続いているそうですね。
デニヤヤも少し雨の降る時間は減って来たものの、同じく雨季。ほぼ毎日雨です。
そしてこの雨季は紅茶の苗を植えるのに最適な季節でもあります。
特に6月はいたるところで開墾している人びとが見受けられました。
わたしもホームステイ先のお宅の開墾をお手伝い。

茶の苗…この日は植えたのは200本ほど

茶の苗…この日は植えたのは200本ほど

耕作地…等間隔で並んでいる木の棒が苗の添え木かつ植栽箇所の目印。

長い金属の棒を使い、穴を開けていき…(みんな裸足です。ヒルによく噛まれていますが、気にならないらしい)

長い金属の棒を使い、穴を開けていき…(みんな裸足です。ヒルによく噛まれていますが、気にならないらしい)

その穴に、苗を植えます。私もお手伝い。この日は雨の中作業。

その穴に、苗を植えます。私もお手伝い。この日は雨の中作業。

植栽間隔は約60センチ。 作業終了、次の作業は1年後…大きく育って欲しい。

植栽間隔は約60センチ。 作業終了、次の作業は1年後…大きく育って欲しい。

仕事終わりはパパイヤ!疲れた体に程よい甘さがしみわたります( ̄― ̄)

仕事終わりはパパイヤ!疲れた体に程よい甘さがしみわたります( ̄― ̄)

次回は今(雨季)が旬!の茶畑で育つ果物について紹介したいと思います。

(デニヤヤインターン 下里真以)

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スリランカのベジタリアンの食事事情 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/9853/ Thu, 13 Oct 2016 08:04:19 +0000 https://www.parcic.org/?p=9853 突然ですが、「ベジタリアン」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?

「痩せている人が多い」「食べられるものが極端に限られる」などでしょうか。70%以上が仏教徒である、ここスリランカでも、ベジタリアンの人は少なからずいます。

パルシックのデニヤヤスタッフの中に、ベジタリアンが2人います。私のホームステイ先のお父さん、お母さん、おばあちゃんもベジタリアンです。「ベジタリアン」といっても種類があり、デニヤヤスタッフもホームステイ先の家族も乳製品はとる「ラクト・ベジタリアン」です。

南アジアにはベジタリアンが多いのですが、その皆が仏教徒というわけではなく、ヒンドゥー教のベジタリアンもいれば、イスラム教のベジタリアンもいます。スリランカのベジタリアンは、仏教のアヒンサ(不殺生)の教えの影響を大きく受けています。アヒンサの教えは「生命(いのち)あるものを殺すな」というだけでなく「自他の生命(いのち)を生かす、大切に生きる」ということ示しています。ホームステイ先の家族は、5年前までは肉も魚も食べていたそうなのですが、僧侶からこの不殺生の教えを受け、ベジタリアンになったそうです。

この国にはベジタリアンのレストランが沢山あり、種類も豊富です。ホームステイ先のお母さんはとても料理上手で、ほうれん草、じゃがいも、ジャックフルーツ、へちま、空芯菜、マンゴーなどなど、毎食色々な種類のカレーを作ってくれます。

 

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料理上手なお母さん

 

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色とりどりのおかず。肉や魚は使っていないが、どれも辛くておいしい。

 

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左から、ココナッツサンボル、いんげんのカレー、ポロス

 

日本でベジタリアンというと、サラダぐらいしか食べるものが無いような印象を受けますが、この国のベジタリアンの食事はバラエティーに富んでいて美味しいです。また、ベジタリアンに痩せている人が多いということもなく、ベジタリアンでない人と同じような体つきをしているか、少しふくよかな人が多いです。沢山ある野菜のカレーの中で、現地の人びとが好んで食べるのが「ポロス」と呼ばれる小さいうち(直径約20cm)のジャックフルーツ(大きくなると呼び名が変わります)のカレーです。見た目が牛肉に似ていて、食べるとほろほろとした食感で、コクも酸味もあって美味しいです。

 

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手のひらを広げてひと回りくらい大きいサイズのジャックフルーツ「ポロス」

 

スリランカには家族で食卓を囲む習慣はなく、ご飯におかずをのせたプレートを持って皆、思い思いの場所でごはんを食べます。ご飯を食べる時は、ごはんとおかずを手で混ぜて食べます。なぜこのようにごはんを食べるのかスタッフや家族に聞いたら、「手で食べたほうがおいしいから」と言っていました。私も毎日手でごはんをたべますが、やはり手でごはんを食べたほうがおいしいです。

 

お母さん、今日はここでごはんを食べる様です

お母さん、今日はここでごはんを食べる様です

 

ちなみに、お母さんが小さい子どもにごはんを食べさせる時、ごはんとおかずを混ぜた小さなおにぎりを手の平で作り、子どもの口にぽいっと放り込みます。私はこの光景が面白くて、いつもまじまじと見てしまいます。

今回は、日本とは大きく異なるスリランカの食文化についてでした。

(デニヤヤインターン 村上紘寿美)

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RADIO TxT の番組に出演! https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/9846/ Tue, 13 Sep 2016 07:46:34 +0000 https://www.parcic.org/?p=9846 こんにちは!デニヤヤ駐在を終えて日本に戻った高橋です。

2016年9月8日、北海道で活躍されているフリーアナウンサー安達祐子さんのラジオ番組『安達祐子の木曜お結びラジオ』に呼んでいただきました。パルシックのこと、デニヤヤでの紅茶事業のこと、東ティモールのコーヒーのことなどお話をしました!

 

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スタジオで祐子さんと記念撮影✌

 

祐子さんには、私の大学時代の知人を通して2年ほど前にお会いしました。その時から「道産子が常夏のジャングルで頑張って美味しい紅茶を作っている!」と、折に触れ応援してくださっています。食に詳しく、美味しくて安全なものを紹介するお仕事もされている祐子さんの ‘美味しいものアンテナ’ にお世話になっています。私が札幌にいる間は、札幌周辺の紅茶やコーヒーを扱っているお店をご紹介してくださいます。

ラジオ出演は初めての経験で緊張していましたが、祐子さんが普段のおしゃべりのようにしてくださって、始まってからはすっかりリラックスできました。祐子さんのお友達や知り合いを結んで、つながりを広げて、という「お結びラジオ」でしたが、まさにいろいろな人をデニヤヤの小規模紅茶農家グループ「エクサ」のメンバーにつなげる、というデニヤヤでの私のメインの仕事とも重なりました。

(元デニヤヤ駐在員 高橋 知里)

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茶畑の有機認証取得 記念式典 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/9665/ Thu, 18 Aug 2016 05:44:47 +0000 https://www.parcic.org/?p=9665 2016年8月6日、エクサの一部の茶畑が有機JAS認証を取得したことを記念して、キリウェラドラのプンニャーティラカラーマヤ寺院にて記念式典が行われました。

式典には、日本からパルシックスタッフやアールグレイ紅茶のお客様も立ち合いました。デニヤヤ駐在員の高橋が赴任を開始し、有機転換事業が始まって5年。エクサの農家たちにとって、待ちに待った有機JAS認証取得です。今回は、39世帯の農家が有機JAS認証を取得しました。農家たちは今回の認証取得を大変喜び、いつも支援してくださっている方々に感謝の意を表しました。

式典の前には、紅茶のお客様とエクサの参加農家による対談が行われました。消費者の声を直接聞ける機会は、参加農家にとって大変貴重です。対談の後、「日本語を勉強したい」と言っていた農家がいて、自分たちを応援してくれている人がいることが実感できて非常に嬉しかったようです。

式典は、午後3時に始まり、午後6時まで続く3時間の長丁場(さすがは話好きなスリランカ人)でしたが、南部州の閣僚がSPを引き連れて駆けつけるほどの、盛大な式典となりました。

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有機JAS認証を取得したダヤセーナさん

 

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式典に集まった参加農家たち

今回の有機JAS認証取得は、農家たちにとって確実なモチベーション向上につながりました。これに続い て有機JAS認証を取得する圃場、農家が増えることを期待します。

ブドゥサラナイ(シンハラ語でブッダのご加護がありますように)。

(デニヤヤインターン 村上紘寿美)

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紅茶便り#17 バイオガスプラント建設完了 https://www.parcic.org/report/srilanka/srilanka_deniyaya/8570/ Fri, 25 Dec 2015 03:20:38 +0000 https://www.parcic.org/?p=8570 アーユーボワン(こんにちは)!

デニヤヤでは、昨年度皆さんのご支援を受けて、コンポストセンターの建設を行いましたが、今年はこのコンポストセンターに併設して(コンポストセンター建設の詳細はこちら)、バイオガスプラントの建設を行い、10月末にようやく完成しました。実は完成は7月を予定していたのですが、主にプラント建設技師との調整に手間取り、予定を大幅に遅れた形になりました。大きな声では言えませんが、この遅れはスリランカでは想定内かと。とりあえず、何とか年内に終わってほっとしました。

このバイオガスプラント建設の目的は、コンポストセンターにいる牛の糞尿を利用してメタンガスを生成し、その過程で出てくるメタンガス消化液を液肥として利用することです。この液肥はスリランカでのお茶作りにとって最も重要な窒素を与えるのに役立ちます。これまでは主に固形のコンポストや緑肥、窒素固定化に役立つマメ科の植物の混植などによって土壌の窒素を増やす努力をしてきましたが、液肥はこれらに比べて即効性があり、効率がよいとされています。ところで、スリランカでは一般的にこのメタン消化液だけではなく、他の有機液肥も含めて、茶葉への直接散布が推奨されているのですが、エクサは日本とスリランカの専門家に相談した結果、茶葉への直接散布はせずに土への散布に限ることにしました。茶葉への直接散布による茶木の成長ホルモンへの影響、根の機能低下などが懸念されるからです。

さて、バイオガスプラントの建設は具体的にはまず穴掘りから始まります。メタン発酵槽と消化液貯留槽を土中に設置するためです。今回デニヤヤで作ったバイオガスプラントはメタン発酵槽が直径2.6メートルほどの規模です。一般的に牛を2,3頭飼っている家庭で作るサイズです。穴堀を終えてから、建設技師に来てもらい、昼夜を問わない突貫工事を行い、1泊2日でほぼ完成となりました。技師のウパリさんはおしゃべり好きで、徹夜の作業中ずーーーーっとおしゃべりが続きました。私の拙いシンハラ語かつ、彼の強い訛りのため、すっかり理解できたわけではありませんが、これまで直径5メートル級の大規模なものも含めて200基以上の建設をしてきた、という話や、以前は小規模酪農を経営していたことがあり、色々な種類のチーズやヨーグルト、ミルクワインなども作っていた、という話はとても興味深かったです。

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おしゃべり好きの建設技師ウパリさん

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徹夜作業を手伝う村の若者。この後、建設技師のウパリさんに「スタミ ナが無い!」と怒られていました。

さて、建設が完了したバイオガスプラントのメタン発酵槽には牛の糞尿が送り込まれ、11月中旬ころから消化液が出てきています。現在、この消化液をエクサのメンバーに配布する準備、価格設定などをしています。同時に、消化液のサンプルを国立紅茶研究所に送って成分分析をしてもらい、より効果的な施肥の方法をアドバイスしてもらうようにお願いしているところです。

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完成したバイオガスプラント。写真左側のメタン発酵槽には奥の牛舎か ら牛の糞尿が流れ込み、右側の貯留槽からコンポストに消化液が流れる仕組み。

(デニヤヤ事務所 高橋知里)

(バイオガス事業はゆうちょ財団の支援を受けて実施しています。)

 

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