パレスチナ – 特定非営利活動法人パルシック(PARCIC) https://www.parcic.org 東ティモール、スリランカ、マレーシア、パレスチナ、トルコ・レバノン(シリア難民支援)でフェアトレードを含めた「民際協力」活動を展開するNGO。プロジェクト紹介、フェアトレード商品販売など。 Mon, 20 Nov 2023 06:23:16 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.1 ガザスタッフからの声(11/18-11/19) https://www.parcic.org/report/palestine/23551/ Mon, 20 Nov 2023 06:20:10 +0000 https://www.parcic.org/?p=23551 ガザ地区北部だけでなく、南部への無差別空爆も一向に止む気配はありません。そんな中、ガザの同僚たちは結束して羊農家70世帯の安否確認に尽力しています。元々チームワークの良い6名でしたが、自らも困難な状況にありつつ常に周りの人びとを助けようと奔走する姿には、こちらが励まされます。彼らの尽力によって70世帯の避難先が把握できつつあります。

ガザ地区における羊の畜産支援

危険と隣り合わせで人びとのために動く彼らの願いに応え、わたしたちも粘り強く即時停戦を訴え続けます。「これは市民と政府の戦争でもある」とあるパレスチナ人が嘆いていましたが、今こそ、市民が自分たちの力を信じて、声を上げ続ける時だと思います。みなさまからのお力添え、そしてご寄付も、引き続きよろしくお願いいたします。

【ご寄付のお願い】パレスチナ・ガザ緊急支援

今日もパルシック・ガザ事務所の同僚たちの声をお届けします。

(パレスチナ駐在員ガザ事業担当)

11月18日

タグリードから

(最も通信環境の悪いタグリードから奇跡的にSMSが届きました)

・元気ですか?ガザチームの皆が無事であることを祈っています。私は何とか生きています。昨日は廃材を使って火を焚いて料理し、今日も自力でパンを焼きました。
・今すぐ戦争が終わることを心の底から願っています。この野蛮な戦争を止めるために、世界は何を待っているのでしょうか。世界は私たちが全員死ぬことを待っているのでしょうか。まるでゲームのようですね。この地球上の人類、人びとのヒューマニティにいったい何が起こっているのでしょうか。

サハルとシャディとアブダッラーは、戦争が始まって以来、ようやく3人で合流することができました。サハルは朝早くからマフムードに会い、その後アブダッラーと車でシャディ宅を訪問しました。感動の再会でした。これまでの状況、羊農家の情報などを顔を見ながら共有し、これから何ができるかを話し合いました。そして3人がシャディ宅を出て、帰宅の途につきかけた直後、シャディ宅の目の前が空爆を受けました。

シャディから

・もう一分、同じ場所を遅く歩いていたら、我々3人は死んでいました。
・避難してきた子どもや女性を含む15名が殺されました。私も、私の兄弟もちぎれた遺体の一部を運びました。とても怖かったです。子どもたちも泣き続けています。私の家には多くの瓦礫が飛び散ってきました。幸い家族も皆無事でしたが、私も死んでいた可能性があります。非常に怖かったです。
 ・幸い、私たちは無事で神様に感謝です。しかし、ハンユニスへの無差別空爆は増えています。(パルシックの活動地の一つである)アルカララ村にもイスラエルによる警告が出されています。羊農家への支援にむけて、できる限りの情報取集をしながら引き続き動きます」

サハルから

・シャディ宅を訪問した後に起こったこと(空爆)は非常に怖かったですが、それでも私たちが支援してきた羊農家70世帯のために、避難先の確認やできることを進める必要があります。立ち止まっている暇はありません。帰り道にユセフの家も訪問し、支援プランも話し合いました。

アブダッラーから

・今日は久しぶりにサハルとシャディにも会えました。とても嬉しかったです。私が今避難している学校は、国連機関(UNRWA)が運営する学校ではないため、正式な避難所学校として認定されていません。支援物資はUNRWAの学校に優先的に届くため、私の学校の支援物資は不十分な状態です。
・一部の学校施設では、町内の緊急委員会を通じて、週に3日間、米を炊いた食事が提供されているようですが、量や頻度は十分ではなく、配布も不定期です。例えば小皿に5人分のご飯のみ配給されることもあります。
・フェタチーズは1回限り、1家族7箱まで。豆の缶詰は1食分のみ、1家族3缶まで。その他、野菜バスケットや、各家庭に1つの越冬物資などの配布が行われています。

11月19日

サハルより

・タグリードと連絡が長期間とれず心配で仕方がなかったので、食料などを買って叔父さんの車に乗せてもらい、彼女の家を訪問しました。通常20分で着くところが、人が溢れかえっているのと道路の状態が悪く40分ほどかかりました。タグリードは私が訪問してくると思っていなかったので、本当に喜んでいました!感動の再会でした。タグリードは、食料や水がない中でもなんとかやりくりしていました。通信環境もかなり悪いです。次は、パンを焼く道具など一式を購入し、再度タグリードの家を訪問しようと思っています。もちろん、道中危険なことは承知していますが、どこも安全な場所は全くありません。タグリードは大切な長年の仲間なので、彼女のために私ができることはやりたいと心から思っています。

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10月7日以降のヨルダン川西岸地区の様子 https://www.parcic.org/report/palestine/palestine_west_bank/23525/ Tue, 14 Nov 2023 06:31:13 +0000 https://www.parcic.org/?p=23525 10月7日以降、ガザ地区だけではなく、パルシックが循環型社会作り事業を行っているヨルダン川西岸地区での状況も悪化しています。イスラエル軍による難民キャンプへの侵攻、C地区(地区については、こちらの記事を参照ください)では違法入植者のパレスチナ人への暴力による被害の拡大など、10月7日からの約1か月で2,500名以上の死傷者が報告されています(パレスチナ保健省による)。

循環型社会作り事業で農業専門家として活躍するサーデクは、パルシックや現地のNGOで技術指導をする傍ら、ヨルダン川西岸地区のセルフィート県マスハ村にある自身のオリーブ畑や果樹園で有機農業を実践しています。サーデクからヨルダン川西岸地区の人びとの生活、特に農業への影響について聞きました。

サーデクからの報告

セルフィート県を含む北部では10月中旬から11月にかけてグアバが収穫期を迎えます。しかし10月7日以降、イスラエル軍により西岸地区の至る所で道路が閉鎖されており、収穫した農産物を市場まで運ぶことができなくなっています。ナブルス県にある、一番近くの大きな市場にも輸送することができません。もちろん、より大きなラマッラ、ベツレヘムなどの西岸地区南部の市場にも出荷できなくなっています。その結果、通常であればグアバ1箱(約14kgくらい)を80シェケルで出荷できるところを、出荷先が限られている今、1箱5シェケルで販売せざるを得えません。1箱5シェケルでは出荷にかかる輸送費に相当するだけで、利益はもちろん生産にかかった費用も賄うことができません。

オリーブも収穫期を迎えています。しかし、分離壁(※)の近くにオリーブ畑を持つ農家は、オリーブを収穫することも難しくなっています。私の友人は分離壁の接したところにオリーブ畑を所有しています。彼はオリーブの収穫期が始まってから数日は収穫することができましたが、10月7日以降にオリーブ畑へ行ったところ、イスラエル軍に拘束されました。その時にはすぐに解放されましたが、イスラエル軍からオリーブ畑に近づかないように警告されたそうです。その後、自分の土地であるにも関わらずオリーブを収穫しに行くことができていません。西岸地区では収穫期を迎えているにも関わらず、オリーブ農家が自分の畑に近寄ることができないため合計約1500平方メートル(テニスコート約6面分)のオリーブ畑が放置されています。

道路や検問所の封鎖は、農業だけではなく日常生活にも大きな影響を与えています。先日、地域の公共交通機関の運転手などから最新情報を確認しながら、自宅から事業地ナブルス県の北アシーラに行きました。行きは問題なく事業地に着くことができましたが、帰路はイスラエル軍によって突然、至る所で道路が封鎖されたため、迂回する必要がありました。通常であれば1時間かからないほどの道のりですが、帰りは2時間以上かかりました。また、大学は基本的にはオンライン授業に切り替わっていますが、私の娘は医学生で、今はセルフィート県内にある病院で研修を受けています。家から病院までの間の道路をイスラエル軍が封鎖しており、通常よりかなり遠回りをしないと病院に通えません。都市間を結ぶ主要な道路が封鎖されており、日常的に通院が必要な腎臓透析患者が通院を控えざるを得なくなっていたり、急病やけが人が出たなどの緊急時に救急車を使って病院への搬送ができなくなったりと、命に係わる問題も出ています。

※2002年以降、イスラエルによってイスラエル市民とパレスチナ市民を分断する分離壁が建設されました。ヨルダン川西岸地区の領域に大きく食い込む形で、西岸地区とイスラエルおよびエルサレムの間に8メートルから12メートルにもなる壁が建設され、西岸に住むパレスチナ人は許可証がないと東エルサレムやイスラエル側に行くことができなくなりました。また、分離壁によってイスラエル側と西岸側に分断されてしまった村もあります。現在でも建設は続いています。

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イスラエルによる検問所や道路の封鎖、違法入植者による攻撃は、107日以降にはじまったわけではありません。ガザのように全域を大規模な空爆で破壊されることはありませんが、占領によって日々、人権が侵害され続けています。

ヨルダン川西岸地区は統治権によってA地区、B地区、C地区に分けられています。A地区、B地区はC地区に囲まれた小島のようになっています。普段からC地区を通り抜けるには検問所を通過する必要がありますが、10月7日以降はA地区にある村の入り口をイスラエル軍が封鎖するということが各地で起きています

堆肥試験用温室にて、右がサーデク、左はオリーブ農家。生ごみを利用して作った有機堆肥を、実際に作物を育てるのに使って品質の確認をしています

(パレスチナ事務所)

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ガザスタッフからの声(11/10-11/12) https://www.parcic.org/report/palestine/23488/ Mon, 13 Nov 2023 06:03:51 +0000 https://www.parcic.org/?p=23488 11月10日

ユシフから

・朝から早起きし、自分で火を焚いて85人分のご飯を大鍋で作りました。限られた小麦粉を使ってパンも焼いています。もちろん空爆は続いています。高額な小麦粉(25kg)を140シェケル(約5,600円)で購入しましたが、もう店頭には小麦粉はありませんでした。もちろん通常はこのような値段ではありません。野菜も一応まだ売っていますが値上がりしています。

アブダッラーから

・神様のご加護で私も家族も幸い無事です。マフムードとも電話で話すことができ、無事を確認できました。
・ガザの北部の人たちは、2日間避難所を見つけることができずに徒歩で南に避難しています。砲撃はガザのいたるところで非常に激しくあり、イスラエル軍車両はガザの中心部と中部に向かって大きく前進しています。
・私たちが避難生活を送っている学校の近くのお店は食料品が底をつき、ほとんどの店が閉店しました。しかし幸い学校には食料があるため、火を使ってパンを作ったり、学校から200メートル離れたモスクから飲料水を入れたりしています。しかし、淡水化が十分にできていないため、妻の家族の中には飲料水不足により汚染された水を飲んだ結果、感染症や病気にかかった人もいます。
・ガザ北部の住民は、ここ数週間生きるための最低限のニーズすら満たしていない状況です。十分な飲み水もなく、水を確保するために長距離移動をして何時間も待つ人もたくさんいると聞いています。援助物資は入ってきていますが全く十分な量ではないと聞いています。

シャディから

・ガザの全市民にとっても最も困難で絶望的な状況です。私も含めて皆、10月7日以降に起きてきたこと、そして今起こっている状況に言葉では表せないほどの深い悲しみを抱いています。美しいガザは破壊され、かつてのように戻ることは本当に大変でしょう。美しい私たちの記憶も全て消えてしましました。。

11月12日

サハルから

・何とか無事です。私は引き続き叔父の家で避難生活をしており、18人で身を寄せ合って生きています。半分以上が子どもです。姪っ子たちは日中室内で遊んで気を紛らわしています。たくさん遊ぶとお腹も減るので、トマトやきゅうりでは十分ではなく「パンが食べたい」と泣きます。主食のパンは本当に重要です。そのため、通常25kgで30シェケル(約1,400円)する小麦粉は今では120シェケル(約4,800円)に跳ね上がっていますが、何とか小麦粉を調達して、近所の知人宅で土(クレイ)のオーブンを貸してもらい、100人分のパンを焼いてます。空爆下ですが大忙しです。
・先日、塩分濃度の高い水を飲んで腎臓を痛めていましたが、薬を飲み、ボトルウォーターを何とか確保して飲んでいますので、今は痛みはましになりました。
・私は空爆下ですが姪っ子や家族のために食料の調達や友人の安否を確認に訪問するため、毎日出歩いています。車の燃料はなく、移動している車は標的となって攻撃を受けますので、ロバや馬をかりてこれから移動する予定です。これらの動物で移動するためにもお金を払わなければいけない状態です。

シャディから

・私たちガザチームは、通信状況が悪い中でもなんとか羊農家や女性組合の安否確認のためにも、電話をかけ続けて確認してきました。電話がつながるまでに10回程かけ続ける必要があります。参加農家の中には、家を完全に破壊された人たちもいますし、家が破壊されて息子を失った世帯もあると聞きました。農地3つも破壊されたとの報告もあります。また、羊と共に避難をした世帯もいるようです。彼らは避難先で羊に与える飼料がなくて困っているとも聞いています。状況は非常に悪い人もいます。

引き続き、皆さまからの温かいご寄付へのご協力をよろしくお願いいたします。

【ご寄付のお願い】パレスチナ・ガザ緊急支援

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ガザスタッフからの声(11/8) https://www.parcic.org/report/palestine/23443/ Thu, 09 Nov 2023 02:50:20 +0000 https://www.parcic.org/?p=23443 11月7日時点でガザスタッフ6人の無事を確認できています。11/2の緊急集会では、ガザスタッフへたくさんのメッセージをお寄せいただきありがとうございました。ガザスタッフ一同、感謝しております。引き続き温かいご支援のほど、よろしくお願いいたします。

11月8日

ユシフから(11/7夜中)

・幸い私含めて家族は無事です。即時停戦を心から願っています。明日(11/8)には近隣住民の方が生活用水を供給してくれる予定です。私は飲料水を配れるように朝から動く予定です。しかし、水を利用できるようにするには、いろいろと困難がありそうです。
・今日私は掃除道具、シャンプー、石鹸、ティッシュ、トイレ用道具などを300シェケル(約12,000円)で購入しました。これも一週間あまりで使い切ることになりそうです。通常価格よりかなり高いです。またお店の在庫もほぼなくなっています。
・毎日、家族や姪っ子のために動き続けて疲労は極限状態ですが、この悲惨な状況下で人間としてするべき当然のことをしているだけです。
・料理用のガスもあと少しで使いきります。在庫はお店で売っていないため、原始的に火を自分で起こすになるでしょう。多くのものが不足していますので、常に何で代替できるかと考えています。私の自宅周辺で支援物資を配っている団体もありますが、私は受け取っていません。私よりももっと困窮している世帯が受け取っていただきたいです。
・私も緊急支援の手伝いをいち早くして、周りの人達の力に少しでもなりたいと切望しています。

サハルから

・私もタグリードも何とか無事です。私は姪っ子や甥っ子に物語を読み聞かせたり、パンを焼いたり手で洗濯したり、電気なしでもなんとか生活しています。笑顔を忘れていませんよ。

シャディから

・現在も私のガザ市の自宅周辺はイスラエルの戦車により無差別な砲弾が続いています。今はハンユニスの両親宅なので比較的安全ですが、自宅や自宅近くの病院が心配です。
・私たちが畜産事業でお世話になっている獣医さん2名と連絡がつきました。彼らも無事でハンユニスにいます。羊農家の皆さんから、この緊急事態に羊のケアをどうしたら良いか電話が頻繁にかかってくるそうで、未だに親身にアドバイスをしてくれています。私たちも獣医さんに大変感謝しています。

ガザ地区における羊の畜産支援

ガザの人たちは今も被災した市民同士で協力しながら、この瞬間を生き延びようとしています。どうかガザの一般市民がおかれている極限状態を超えた現状を一人でも多くの日本の皆さんに知っていただき、即時停戦に向けて連帯の輪を広げていただけますと幸いです。引き続きお力添えのほど、よろしくお願いいたします。

【ご寄付のお願い】パレスチナ・ガザ緊急支援

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ガザスタッフからの声(11/7) https://www.parcic.org/report/palestine/23440/ Wed, 08 Nov 2023 01:58:31 +0000 https://www.parcic.org/?p=23440 ガザの抵抗勢力ハマスの奇襲攻撃と、報復を掲げるイスラエル軍による大規模無差別ミサイル攻撃に始まる殺傷が続いて1ヶ月が経過しました。ガザ市民は一刻も早く停戦となることを切望しています。引き続き即時停戦に向けた情報拡散や緊急寄付にご協力のほど、よろしくお願いいたします。

【ご寄付のお願い】パレスチナ・ガザ緊急支援

11月7日

タグリードから

・自宅近くが空爆を受けて自宅のバスルームの窓は壊れてへこみ、壁には亀裂が入り、水タンクも破損し、入り口のガラスドアが割れて自宅は完全に埃で真っ暗になりました。幸い私たちはまだ無事です。 (現在もタグリードの深刻な状況を確認中です)

アブダッラーから

・神様のおかげで、私も家族も皆無事です。引き続き学校で避難生活を送っています。幸い、私たちの地域は爆撃や標的攻撃はありませんが、停電はあり、水や食料の確保は非常に困難です。お店でもそれらの入手は困難です。
・2日前、アル・カララ村(ハンユニス県)で、羊の畜産事業に参加している家族に遭遇しました。アル・カララ村も衝突が激しく、避難してきており、私が避難している学校の向かいで避難生活をしています。奥さんは足に怪我をして12針縫ったそうですが、幸い無事とのことです。
・他にも事業参加者の中に家が完全に破壊されたとの報告も受けました。彼らの無事も祈っています。

ガザ地区における羊の畜産支援

サハルから

・私は何とか無事でまだ生きています。足りないものばかりですが、何とか対処しようとしています。

ユシフから

・まだ何とか生きています。幸い私のエリアでは空爆は今はありませんが、私は日中対応することがあまりに多くて疲労困憊です。

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ガザスタッフからの声(11/5-6) https://www.parcic.org/report/palestine/23420/ Mon, 06 Nov 2023 10:06:03 +0000 https://www.parcic.org/?p=23420 11月5日

ユシフから

3日前からトイレを流す水がなかったですが、ようやく購入できました。ただし、3,000リットルを120シェケル(約4,700円)でした。通常は1,000リットル20円程、3,000リットルでは60円程です。信じられない金額です。この水はトイレを流すためだけに使います。なんとかパンも購入はできますが、3キロのパンが8シェケル(約320円)で2~5時間も持つ必要があります。

11月6日

11日ぶりに電話が繋がりました。

タグリードより

  • 連日、自宅からわずか50メートルの場所や100メートルの場所などが空爆を受け、非常に過酷な日々でした。私の住んでいるNuseiratは煙が充満しています。これは大虐殺です。あと何日強くいられるか分かりません。
  • NuseiratはWadi Gazaから近いため空爆も激しく危険です。屋上の水タンク、ソーラーパネル、ジェネレーターも狙われたと聞きます。動いている車も襲撃されます。一刻も早い停戦を切望してやみません。
  • 水が本当にないので、食器を洗った水を別の用途に使ったり、リサイクルして使っています。そのため衛生環境が劣悪です。私は戦争前は、毎日掃除をする几帳面なタイプなので、今の状況は本当につらいです。
  • スーパーの棚に食品はなく、自宅に残っているわずかな缶詰で食いつないでいます。野菜もなく、ガスもなく、料理はできません。兄弟が「自宅に余っている昼食の残りを分けてほしい」と家に来ましたが、料理をしていないので分けてあげられるものがなくてつらいです。
  • 庭に植えていたオレンジの木から、いくつかオレンジの果汁を絞って喉を潤しています。すっぱいですが。
  • 自宅周辺には市役所からの水が戻ってきた時に備えて、多くの人が黄色い水ボトルを持っています。私も貴重な水を、どのくらい何に使うか常に計算しています。
  • 大学生の娘は、戦争が終わった後に戻れる大学はないので途方に暮れていますが、オンラインでも可能であれば勉強を続けたいです。ガザの人びとは勤勉です。
  • 大学生の次女は、この戦争が始まって時間をつぶすために物語を書いていました。720字書き上げました。絵もかきます。何とか気を紛らわそうと耐えています。
  • Nuseiratの住民はキャンプであっても教育レベルが高いので、パン屋さんにもきちんと列に並んで待ちます。
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ガザスタッフからの声(11/3) https://www.parcic.org/report/palestine/23417/ Mon, 06 Nov 2023 08:37:00 +0000 https://www.parcic.org/?p=23417 11月3日

サハルから

・何とか今日も生きています。食料はなんとか確保できています。最低限必要なものはスーパーでまだ見つけることができます。しかし主食であるパンを見つけることが困難で、自分で家で焼く必要があって大変です。
・最も大変なことは飲み水の確保です。価格が高騰し、入手できません。塩分濃度の高い水を脱塩する装置は、日中はソーラーパネルの太陽光発電システムを使用しますが、夜間は発電機を使用して稼働していました。現在は、燃料不足により、日中は太陽光発電システムを使用してのみ稼働しているため、脱塩される水の量が減少しています。特に、何千人もの人たちが北部から中部の私の地域(デイルアルバラ)に避難してきており、対応できていません。
・家庭用の水を確保することは本当に簡単ではありません。私が今避難している叔父の家では隣人が井戸を持っており、水を得るためにはジェネレーターが必要で、そのジェネレーターを稼働させるにはガスが必要です。そのガスがないため、水を得ることができません。
・飲料水に関する他の問題は、現在販売されている水のほとんどが十分にろ過されていないため、塩分濃度が通常より高く、そのため水の味がかなり塩辛いです。この水を飲むことで体調不良を引き起こします。私の場合、昨晩その水を飲んだため腎臓が痛くて寝れませんでした。この飲料水を飲むのはやめなければいけません。通常のボトルウォーターを探していますが、値段は二倍で、見つけるのも容易ではありません。

ユシフより

・(神様のおかげで)何とか私たちは無事です。今は自宅に85人程います。飲料水と食料は幸い確保できますが、トイレを流す水やシャワーを浴びる水がなくて、衛生環境が非常に悪いです。私の家には赤ちゃんも女性もいます。
・アブダッラーの避難先である学校から車で10分ほどの場所にいます。学校での避難生活は非常に困難であり、助けに行きたいですが、道路が既に破壊されており、また車で移動していると襲撃されます。私の車の燃料もないです。大切な仲間を助けることができないことが本当に苦しいです。
・同僚たちには常に電話をして無事かどうか確認しています。アブダッラーの避難先の学校に、私の元同僚や友人も避難しています。彼らが住んでいた街はモダンで素敵なシティでした。6,000世帯が住んでいました。
・神様、今日も生かしてくれてありがとうございます。何とか生きています。生き残ります。一刻も早い停戦を望んでいます。自分たちが安全であることは神様のおかげですが、仲間を助けられず、苦しいのです。

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ガザスタッフからの声(10/29-31) https://www.parcic.org/report/palestine/23408/ Wed, 01 Nov 2023 01:10:17 +0000 https://www.parcic.org/?p=23408

10月29日

10月27日夜からガザ全域の通信が遮断され、翌28日は安否確認などが全くできずに心配でしたが、29日の朝から徐々に通信が回復しつつあります。サハルから連絡を受け取り、一先ず安堵しています。

サハルから

兄弟2人が空爆で殺されたこと、そして極限状態を今も経験していますが、まだ私は持ちこたえていて家族皆が生き残れるように助けています。私の笑顔の力は家族、特に子どもたちを強くし、安全を感じさせます。少なくとも彼らは大丈夫です。

10月30日

サハルから

何とか私たち家族は無事ですが、昨晩の空爆も本当に激しかったです。毎晩激しさが増しています。

タグリードから

昨晩の空爆は地獄の中ような本当にハードな夜でした。空爆と砲撃が止まず寝れていません。昨日の正午からこの悲惨な状況です。これまでも大変な空爆でしたが、昨日からの空爆と砲撃は本当に恐ろしかったです。

10月31日

シャディから

北ガザの破壊は凄まじいです。未だに私の友人で北ガザにいて、避難したくてもできないと連絡がきます。

ハン・ユニスでは昨晩は2箇所で空爆がありました。私たちのひつじ農家支援事業の事業地であるアル・カララ村周辺では衝突が増していて、事業参加者のうちすでに退避した人がいるとも聞いています。幸い、海岸沿いのアル・マワーシ村はまだ被害が少なく、皆さん避難していないようです。アル・マナーラ村は、アル・カララ村に比べればまだ被害状況は少ないようですが、避難したと事業参加者から連絡がありました。

ラファ地区で実施していた、女性世帯への生計支援事業の関係者や女性組合の方も幸いまだ無事です。もちろん空爆以外の被害は皆さん受けています。

現在も、ガザ中央を北から南まで通るSalah Al Deen道路より東側の住民で、道路の西側に移動できる人は避難しています。

ガザ地区における羊の畜産支援

ガザ地区女性世帯への生計支援(2018~2022年) 

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ガザスタッフからの声(10/27) https://www.parcic.org/report/palestine/23403/ Sat, 28 Oct 2023 02:03:36 +0000 https://www.parcic.org/?p=23403

10月27日

タグリードから

  • 昨日も海、陸、空からの攻撃が激しく、外は空爆などの火の海が続きました。今は灰で霧がかったようにグレーで、空気も汚く暗いです。自宅の隣がUNRWAの学校で1,000人以上が避難していることから、匂いもとてもきつく、ゴミの匂いや自宅のトイレの匂いなども最悪です。幸い、私の家からは死体の匂いはしませんが北部はすごい匂うと聞いています。
  • ついに水タンクの水が一滴もなくなりました。本当に水がないです。トイレを流す水もありません。
  • スーパーにはトマト・きゅうり・オニオン・小麦はありますが、それ以外はありません。今食料を貰ったとしても、水も燃料もないので料理できません。今私たちに必要なのは、食糧よりも水・電気・燃料です。
  • 私は家庭菜園が好きだったので、野菜や果物などを植えていました。戦争直後、グリーンペッパーを収穫して食料の足しにしました。ミント・ザアタル・オレンジのような緑の柑橘果物なども収穫できれば良かったですが、既に灰まみれで枯れて死んでいます。柑橘果物の果汁でのどを潤すことができればと思い、まだ収穫には早いですが取ってみましたがすっぱくでとても飲めるものではありませんでした。
  • 幸いフレッシュデーツがあるので、朝4時に息子はデーツ4粒とトマト2カットを食べてまた寝ました。日中、息子は食欲がありません。
  • デーツはたくさんあるので、ご近所の親戚に少しおすそわけしました。彼らは子どもがたくさんいますし。
  • 昨日は市役所からの水が少し出ました。ただ、アパートの上の階の自宅まで水を引き上げることができないので、庭の木の下から出ていた水で急いで髪を洗いました。何より水が必要です。
  • バッテリーも2日前には使い切りました。
  • 子どもたちは「外に出たい」と言います。戦争がはじまってずっと家にいることに限界を感じています。でも外は本当に危険なので、何とか家で耐えています。外は”Prison”のようです。
  • 支援団体は支援をする準備を何とかはじめているようですが、ガザの全住民に支援がいきわたるように、シェルターにいる人だけが支援を貰えて家にいる住民は支援がもらえない、ということにならないよう「支援の重複」に十分注意するべきです。
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ガザスタッフからの声(10/24-10/25) https://www.parcic.org/report/palestine/23359/ Thu, 26 Oct 2023 10:13:29 +0000 https://www.parcic.org/?p=23359 10月24日

アブダッラーから

・私と私の家族は強いです。この戦争がはじまってからガザ市の自宅から避難して、現在もラファにいます。家に帰りたいですが、私たちが住んでいたエリアは激しい空爆で壊滅状態ですので帰れません。戦争が終わったら帰ってみたいです。
・止むことのない空爆とランダムな砲撃で、ガザの全ての人が死ぬか怪我をすることになるでしょう。
・この状況をビデオで伝えたいですがインターネットがとても弱く残念ながら送れません。
・現状はとても過酷で、生きるために必要な基本的な物資や水の確保など全てが困難。

10月25日

ユシフから

・私も家族も近隣の皆も無事です。私は父の4階建ての家にいて、家族や友人など80人がこの家に皆でいます。
・昨晩の空爆で近くの3棟が被害にあい60人が亡くなりました。また友人のバスドライバーも家が空爆を受けて家族・姉妹・子どもと一緒に亡くなりました。彼はとても平和的な人でした。なぜ彼らを狙ったのでしょうか。私は今朝どうしても彼を最後に見たくて病院に行きましたが見られませんでした。
・私たちガザ市民が望んでいることは、水や食料ではなく今すぐ空爆が止まることです。即時停戦です。平和を求めています。どうか私たちのために祈り続けてください。
・私も家族も今は安全です。もちろん空軍機の音や遠くの空爆の音は常に聞こえます。夜は4時にようやく寝ることができて3~4時間だけ仮眠をしました。これが今のサイクルです。
・食べ物も飲料水も買えます。冷蔵庫が使えないので、毎日家から10分の場所にあるスーパーに今日の食料を買いに行きます。野菜も買えますが高いです。特に並びません。私の近隣には6つのスーパーがあります。パン屋は4~5時間並びます。
・野菜も道で売っています!家の外では、きゅうり・トマト・玉ねぎ・レモンが売っています!
・今朝はサンドイッチ、ザアタル、チーズを食べました。幸い食料と飲み水は確保できています。
・ただトイレとキッチンの水が足りていなくて、4日に1回それらに使っています。衛生環境は悪いです。
・銀行も全て閉まったので、ATMも動いていません。幸い、手持ちの現金はまだあります。

サハルから 

・状況は本当に悪いです。連日大きな空爆が続いていて、沢山の家族や子どもで身を寄せ合っているので、子どもたちが叫び大泣きしたり、皆の考え方も違っていたり、コントロールできなくて疲弊しています。
・今日はたまたまマフムードにばったり会いました。思わず泣きました。彼は今UNRWAの学校に両親と避難していますが飲み水がないです。私が避難している叔父の家に水が少しあるのでマフムードに40リットルほど分けました。偶然にも近くにいることが本当に嬉しかったです。
・マフムードの顔は疲弊して別人のようでした。家族たちの面倒を見続けて疲れ果てていました。
・お金はで少しだけおろせたようです。
・パンを買うのに何時間も並ぶので、家でパンを作ろうとしましたが自宅のオーブンはガスが必要なので、近くのガスが不要のオーブンを持っている人の家にお邪魔してパンを焼かしてもらいました。パンを焼いたことはないので大変です。
・洗濯も一週間できていないので溜まっています。とても手洗いはできません。水も大量に必要ですし。
・飲み水が足りなくて、子ども優先なので大人は極限まで我慢しています。
・市からの水は来ていません。水タンクの業者に電話しても出ません。

タグリードから

・飲み水がなくて本当にしんどいです。もちろん市役所からの水は来ませんし、私の家は他の家よりもフロアが高いので、ジェネレーターが動かなければ水を引っ張り上げることもできません。水がないので料理もしません。残っている缶詰だけ食べています。スーパーも在庫がないです。
・昨日、家から200m近くで空爆がありました。歩いて2分以内の場所です。昼夜問わず空爆が続き、とにかく怖いです。朝2時以降に空爆が続き、怖くて眠れず泣いていました。空爆で灰も飛んできますし、ゴミの悪臭も凄くて窓を全部閉めました。
・ガスシリンダーももう少しでなくなります。パンを焼けるのもあと1回くらいでしょうか。外は本当に危ないので全く出ていません。1回だけ出ましたが、それは夫の親族がなくなったので。本当は外に出たいですが怖いです。
・停戦を望んでいますが、イスラエルや国際社会が私たちを動物以下だと思っていることが本当に言葉にならないです。私たちはただの数なのです。

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