7月9日、3つ目のチャイルド・フレンドリー・スペース(以下CFS:子どもにやさしい空間)がナモ村にオープンしました。
前回の記事でご紹介したようにクラウィ郡の一部は大規模な洪水・土砂崩れに見舞われ、道路が崩壊、事業地であるナモ村へのアクセスおよび建設作業が困難となっていました。
約2ヶ月遅れとなったオープン。子ども達は待ちわびていたのか、ナモ村CFSには60~90人もの子ども達が日々参加しています。これは先に開始したソウロウェ村、カラワナ村の2~3倍の出席率です。CFS活動を行うのは4人のファシリテーターで、全員が地元ナモ村の出身です。ナモ村でCFSが始まるまでは、ソウロウェ村・カラワナ村のCFS活動に参加し、充分に経験を重ねました。大人数のCFSにも関わらず、4人のファシリテーターは子ども達をよくまとめられています。
ナモ村は仮設住宅建設資材の支援を行ってきた地域でもあります。パルシックが支援した仮設住宅は伝統家屋様式の木造で、カラフルに色が塗られています。その影響か子ども達の描く家の絵は、他では見られない非常にカラフルなものが見られます。
9月8日には、ナモ村のCFSで運動会を行いました。
パル市に近く交通の便がよいソウロウェ村・カラワナ村の両村はこれまで何度かイベントを行ったりパル市での子ども向けイベントに参加したりするなどしてきました。しかし、山間部のクラウィ郡に位置するナモ村ではなかなか難しく、この運動会が初めてのイベントです。本来は8月17日インドネシア独立記念日に関連してイベントを行う計画だったのですが、イベントの数日前に大規模な洪水・土砂崩れが発生し、アクセスが遮断され延期となったのです。
イベントでは全ファシリテーターが準備およびイベントの運営をしました。クルプック(揚げせんべい)食い競争、クイズ、釘ボトル入れ競争、音楽つきサッカーなど、独立記念日イベント定番の競技種目やアレンジを加えたものなどを用意し、子どもの年齢を問わず、全員が参加できるようにしました。
子ども達は歓声をあげ、大喜びの様子でした。それに負けないくらい盛り上がっていたのは保護者の方々です。
私達自身も子ども達と保護者である村の人びとと楽しい日曜を過ごすことができました。今後も村の人びとと良い関係を築き、ナモ村CFSが地域に根ざした場所であるよう活動を続けていきます。
(スラウェシ事務所 松村多悠子)
※この事業はジャパン・プラットフォームの助成とみなさまからのご寄付で実施しています。