愛媛での豪雨被災者支援 – 特定非営利活動法人パルシック(PARCIC) https://www.parcic.org 東ティモール、スリランカ、マレーシア、パレスチナ、トルコ・レバノン(シリア難民支援)でフェアトレードを含めた「民際協力」活動を展開するNGO。プロジェクト紹介、フェアトレード商品販売など。 Fri, 22 Nov 2019 07:44:06 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.1 【愛媛事業終了】地域住民の方と共に、災害復興支援に携わって https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/15664/ Fri, 22 Nov 2019 07:09:55 +0000 https://www.parcic.org/?p=15664 20187月に開始したパルシックの愛媛県での西日本豪雨被災者支援事業は、2019930日をもって終了しました。

西予市、宇和島市を中心に被害状況の調査、物資輸送に始まり、地元の被災したNPOへの物資支援、運営サポート、お困りごと相談会、高齢者サロンの開催サポート、商店街の復興を目的としたイベントなど広く活動を行ってきました。

活動開始当初から、地域の人びとを中心に多くの方と協力しながら、外部から来た団体として「本当にこの関わり方で良いのか?」「他により良い方法はないか?」など、暗中模索しながら活動してきました。

活動は終了しますが、災害復興はまだ終わっていません。

昨年に続いて今年もハロウィンイベントを開催できました!

昨年に続いて今年もハロウィンイベントを開催できました!

西予市、宇和島市の被災地域の方々は、新しい住居を確保できた方もいれば、まだまだこれから考えるという方もいらっしゃいます。農家さんや事業者さんも、大幅な収入減少をした方もいれば廃業し生活が大きく変わった方もいらっしゃいます。完全に「元に戻す」ということは不可能ですが、地域の皆さんは力を合わせて「より良い」まちを目指して進んでいます。

昨年2018年に引き続き、今年も台風15号、19号と東日本を中心に大きな被害が続いています。今、日本のみならず世界中で異常気象が続いており、誰にとっても「災害」は他人ごとではないと感じます。

西日本豪雨支援を通じ、強く感じたことは「外部からきた支援団体が単独でできることは非常にわずか」ということです。家が無くなった方全員に新しい家を与えることはできませんし、被災したお店の備品を買いそろえることは難しいです。パルシックにできるのは、住民や事業者の方へ実現できそうな制度を伝えることや、ときには行政へ地域の皆さんのニーズを伝えることです。

災害が起こった地域で毎度のごとく叫ばれるのは “普段から顔の見える関係性づくりをしておくことの重要性” です。これは近所付き合いを指す場合もありますし、自治体、企業やボランティア・NPOなどが連携できる体制を平時から築くことの大切さも指しています。

といっても、災害を意識して平時からの関係を作ることはなかなか難しいのが現状です。だからこそ、私たち一人ひとりが自分たちの住むまちのことに興味を持ち、普段から楽しみながら地域とつながっていくことが大切ではないかと考えています。

 

新聞記事

(シーバース 玲名)

※愛媛事業担当をしていたシーバース玲名は、2019年10月より事業地の西予市野村町へ移住し「地域おこし協力隊」に就任しました。パルシックと地元地域づくり団体で行ってきた活動を地元団体らと共に引き継ぎ、復興やまちづくりに携わる活動をしてまいります。

愛媛事業は終了しますが、愛媛県とパルシックでこれからも復興や安心して暮らせるまちづくりに向けて連携していければと考えています。

 

関連ニュース

▽ 西予市地域おこし協力隊委嘱   得意の語学力で外国人客受け入れへ(2019年10月23日 愛媛新聞)

https://www.ehime-np.co.jp/article/news201910230267

野村住民の温かさに触れ シーバースさん、西予市地域おこし協力隊員に 語学力生かし魅力発信 /愛媛(2019年10月25日 毎日新聞 地方版)

https://mainichi.jp/articles/20191025/ddl/k38/040/437000c

]]>
生活再建支援相談勉強会を実施しました https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/15322/ Wed, 25 Sep 2019 10:03:43 +0000 https://www.parcic.org/?p=15322 宇和島の災害支援ネットワーク会議、牛鬼会議が中心となってできた宇和島NPOセンターでは、被災者の相談窓口を被災した吉田町に設置しています。
今後は訪問による生活再建相談なども視野に入れており、被災者へ確実な情報提供を行うために、生活再建相談窓口勉強会を行いました。

勉強会は8月~9月にかけて3回実施し、10人前後の参加がありました。福岡県の生活再建支援NPO「YNF」の江崎太郎さんを講師に招き、過去の災害支援での事例なども交え、勉強会をしていただきました。江崎さんは東日本大震災がきっかけで現場に支援に入り、2016年の熊本地震から被災者の生活再建に関わりながら、2017年の九州北部豪雨支援を目的にYNFを立ち上げました。

現在も愛媛県(大洲市)、福岡県を中心に被災者1人1人の事情に寄り添った、生活再建支援に関わっておられます。

宇和島NPOセンターの今後目指す形についても議論しました

宇和島NPOセンターの今後目指す形についても議論しました

「宇和島NPOセンター」のメンバーは西日本豪雨をきっかけに災害支援を開始した人が多く、ほとんどが被災者の生活再建制度の知識がなかったため、基礎的な制度や相談員としての心得などを学びました。

講座の内容は、

第1回: 被災状況などの聞き取り票作成のポイントや、個人情報の取り扱いルールの策定など
第2回: 相談員の心得、生活再建期の課題と事例勉強
第3回: 利用できる制度や融資について

自分たちで考え、被災された方に提案できる答えを導き出す、実践的な研修となりました。

障がいのある方の生活再建や、特に経済的に困窮している世帯の生活再建など非常に様々なケースへの対応の必要性についても研修では議論されました。

今回の研修には、宇和島NPOセンターを構成する宇和島のNPO団体の方々だけでなく、宇和島の被災者支援に携わる宇和島市地域支え合いセンターの方々からも参加をいただき、実際に訪問活動を行っているなかでの課題などについて話す場面もありました。

勉強会実施後のアンケートでは

  • 災害がきっかけで生活困窮に陥る方もあるが、直後ではなくタイムラグがあることを学んだ。
  • 『申請主義』という言葉が印象に残った。個別訪問していると(家屋の)解体後の申請(で支援金がもらえること)を知らなくて、していない人が多々おり『申請主義』を実感した。

などの声がありました。

仮設住宅への入居からようやく1年がたち、仮設住宅を出て新しい生活をされる方も増えていく一方、今後の生活のメドが立たない方も多くみられます。

パルシックでは多くのことはできませんが、宇和島市地域支え合いセンターや宇和島NPOセンターが今回の勉強会での知識を活かし、被災者1人ひとりに寄り添った生活再建支援をすすめられるよう見守っていきます。

個別訪問のコツについても伝授いただきました

個別訪問のコツについても伝授いただきました

(愛媛事務所 シーバース 玲名)

]]>
あの日から1年 https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/14979/ Fri, 12 Jul 2019 07:28:06 +0000 https://www.parcic.org/?p=14979 昨年の西日本豪雨から1年が経ち、2019年7月7日に各地で追悼式が行われました。
パルシックは愛媛県西予市と宇和島市の追悼式に参列させていただきました。

同日夜には宇和島市で「100万人の線香花火ナイト&キャンドルナイト」の集いがあり、地元の方々をはじめボランティアさんなどが多く集まり、祈りを捧げました。

100万人の線香花火ナイトの参加を呼び掛けるチラシ

100万人の線香花火ナイトの参加を呼び掛けるチラシ

灯篭にはお隣、西予市野村町で作られた和紙「泉貨紙」が使われ、描かれたメッセージがゆらゆら美しく照らされました。
被害にあわれた方へ心からご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方に謹んでお悔やみ申し上げます。

キャンドルナイトの様子

キャンドルナイトの様子

みんな灯篭に思い思いのメッセージや絵を描きました

みんな灯篭に思い思いのメッセージや絵を描きました

この1年間、西予市と宇和島市で復興支援活動をしていくなかで多くの方々と会いました。

災害で、家族、友人を失った方、家を失った方、生業を失った方。
病気が悪化した方、雨降る夜が眠れなくなった方。
遠くへ避難した方、仮設住宅へ避難した方、今もまだ、被災した住宅で生活する方。

当然ですが、外部支援者であるわたしたちは、多くのことはできません。
災害で失ったものすべてを与えることもできなければ、記憶を変えることもできません。
できるのは「立ち上がろう、やり直そう」とする彼らの声に耳を傾け、背中を押したり、情報提供をしたり、ほんの少し癒したり。
本当にわずかなことです。

だからこそ「耳を傾けること」は復興支援において非常に重要なことだと私は思います。
「復興」には明確な定義がなく、人それぞれ様々な意味合いを持ちます。

家が全壊になったある住民さんから「俺があの場所でまた家を建てたら、復興だ」と言われました。彼の家は大規模な土砂災害で崩壊した、山の斜面にあります。元の場所に戻ることは、危険なことのように思えますが、それが長年その地に生きた彼の思う「復興」なのです。

1人ひとりの想いに耳を傾け続け、その人の「復興」を導き出すお手伝いをすることが私たちのできる復興支援なのではないかと思います。

平成30年7月豪雨で被災した多くの方々にとって、復興はまだまだ道半ばです。
地元住民の方の背中を押せるよう、私たちができることをできる限り、やっていきたいと思います。

(愛媛事務所 シーバース 玲名)

]]>
住民の力で海ガメが戻る場所へ ~吉田の海クリーンアップ大作戦!~ https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/14835/ Mon, 24 Jun 2019 08:17:53 +0000 https://www.parcic.org/?p=14835 パルシックは、2018年7月より愛媛県の西予・宇和島地域で西日本豪雨の被災者支援を実施しています。

6月16日(日)、宇和島市吉田町の海岸で豪雨によって海に流れ込み放置されたままのごみを住民の皆さんと一緒に回収するイベント『吉田の海クリーンアップ大作戦!』を開催しました。

集合会場にてブリーフィング。心配していた前日の雨も止み、晴天でした!

集合会場にてブリーフィング。心配していた前日の雨も止み、晴天でした!

作業前に吉田町漁協の方に被害状況や海ごみが漁業に与える影響をお話いただきました。

「発災後しばらくは、組合員や職員で被災していない方も、近隣地区での行方不明者探しや道路、住宅等の復旧作業・支援活動が何より最優先で海の事は後回し。片付けが落ち着いてから海の様子を見に行き、泥水や漂流ごみ、蜜柑の木などが海に流れており、以前のように漁業ができる状態ではありませんでした。」

停電や断水、土砂崩れによる道路通行止めなどで作業が大幅に遅れ、漁協の通常業務に戻れたのは発災から10日後。当時の状況がよりリアルに伝わってきます。

吉田町漁協の方によるお話

吉田町漁協の方によるお話

今回のイベントは、宇和島の災害における情報共有のネットワーキンググループ『うしおに会議』が中心となって運営を行い、郵便局長会の皆さんや地元小学校の子どもたちと保護者、海岸付近の住民の方など、約180名の方に参加いただきました。

吉田町にある白浦(しろうら)と南君西(なぎみにし)の2つの地域に分かれ、各自が燃えるごみ、燃えないごみと仕分けしながら作業を続けていきます。

吉田町にある白浦(しろうら)と南君西(なぎみにし)の2つの地域に分かれ、各自が燃えるごみ、燃えないごみと仕分けしながら作業を続けていきます。

回収したごみ。トラックの荷台に山盛り

回収したごみ。トラックの荷台に山盛り

作業場の1つ白浦地区では、海岸の前にある山が崩れ4名の方が亡くなりました。そのため、清掃を続けていると瓦や座面がなくなった椅子、キーボードやお茶碗など家で使っていたと思われるものもたくさん出てきました。地元の方に「ここに住んでいた人は毎日1人で海のごみを拾っていて、発災前はこの地域に海ガメが来ていたんだよ」と教えてくれました。今回のイベントは多くの方に参加いただき、一見すると海岸は綺麗になったように見えますが、潮の満ち引きによりごみはまた海辺に戻ってきます。まだまだ回収できていないごみもたくさんあるので、一度きりではなく継続していくことが大切だと感じました。

清掃前と比べると大分きれいになった海岸。回収されたごみの量はなんと全部で約2トン!

清掃前と比べると大分きれいになった海岸。回収されたごみの量はなんと全部で約2トン!

清掃後

清掃後

作業後は参加者のみんなで食事をしながら交流会を開催。おにぎりと宇和島名物の鯛そうめん、みかんジュースがふるまわれました。県内のみならず、遠く埼玉や栃木から参加される方もおり、作業や交流会を通じて地元の人たちとの親睦を深めていました。

地元の方に作って頂いた鯛そうめん。

地元の方に作って頂いた鯛そうめん。

みんなで美味しくいただきました!

みんなで美味しくいただきました!

今回のイベントでは地元の人たちの結束力を強く感じました。愛媛県の中でも南予の人たちはおおらかな人が多く、何かあればお互いさま、支え合う文化がまだまだ残っているように感じます。このイベントを機に海ごみをはじめ地域の問題に関心を寄せ、自分たちが出来ることに参加するきっかけになれば良いなと思いました。

※このイベントは、吉田町漁協、COOPえひめ、ジャパン・プラットフォームの支援によって実施されました。

(東京事務所 小栗 清香)

]]>
コミュニティ農園での堆肥づくりワークショップ https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/14584/ Sat, 30 Mar 2019 07:10:18 +0000 https://www.parcic.org/?p=14584 パルシックは、愛媛県西予市で地元団体とともにコミュニティ農園づくりの活動をしています。昨年7月の豪雨災害以降、家庭菜園や畑作業ができなくなった人だけでなく、市外の人に西予市野村町を知ってもらい地域の人と交流する場ができればと思い、始めました。

1月26日に予定していた、たい肥作りのワークショップですが、あいにくの雪模様で開催できず2月10日に行いました。地域の方々に「26日に行こうと思ってたのよー」と言われていたのですが、当日は3連休の中日で天気にも恵まれた行楽日和で、お出かけされた人が多かったのか、予定より少ない6名で開催しました。

初めての体験にみなさんワクワク

初めての体験にみなさんワクワク

地元の住民をはじめ、離れたところは松山からたい肥を作りに来ていただきました。

今回作業した畑は、もともとサツマイモが植えてあり、被災後に畑の持ち主がもう使わないということでお借りしました。収穫したさつまいもの蔓を処分するにあたって、燃やしてしまうという選択肢もあったのですが、堆肥にして畑に還元すれば、煙で近隣に迷惑をかけることもないかなと思い、コミュニティ農園の事始めに、それらを利用してたい肥を作ることにしました。

重ねて踏んでを繰り返します

重ねて踏んでを繰り返します

サツマイモの蔓や雑草、種たい肥[1]、醤油粕[2]をミルフィーユ上に積み重ねて踏んでを繰り返しました。醤油粕をちぎっていると、散歩している住民の方に「昔は家で醤油も作ってたのよー、懐かしいわね」と言われ、畑に使うことにも驚いていました。

醤油粕からは醤油のいい香りが

醤油粕からは醤油のいい香りが

お散歩中の住民さんともおしゃべり

お散歩中の住民さんともおしゃべり

ワークショップ終了後にはアンケートを書いていただきました。アンケートには「植えるところから食べるところまでみんなでやってみたい」「変わった野菜など作ってみたい」など様々な意見がありました。今後は野菜やハーブなどの栽培を予定しています。

[1] 菌をもっているたい肥。堆肥にするための発酵を促したり畑にいい菌をベースに堆肥を作るために使います。
[2] 醤油を作る過程で、もろみを絞ると出てくる粕。

(愛媛事務所 柴田)

]]>
宇和島で活動するNPO団体のご紹介 https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/14295/ Tue, 08 Jan 2019 06:41:44 +0000 https://www.parcic.org/?p=14295 パルシックは、7月の豪雨被害被災地域である愛媛県西予・宇和島にて、中長期での緊急・復興支援を実施しています。今回は、宇和島で一緒に活動する団体を紹介します。7月の発災時に立ち上げ、地元NPOとして長期的な視点から被災者支援をしているのは、U.grandma、イフ、uwj、わなかの4団体です。発災から半年が経過し、各団体の中でも今後の支援の在り方についてどうあるべきか、被災地復興支援だけでなく山積する他課題にも取り組むべきではないかといった議論を行っています。

宇和島でも特に被害の大きかった吉田町は、高齢化率が高い地域であり、被災により関連する課題が顕著になりました。吉田町のサロン活動や見守り活動を通して、60-70代の元気なシルバー世代たちと出会い、このシルバー世代の人たちがよりイキイキと暮らせる地域づくり、若者が戻ってくる・若者を呼び込むプログラムやインターネットをうまく活用した情報発信、地域住民自身で行う防災、農業・漁業の後継者育成等、災害支援と従来から抱えてる課題との同時解決型の取り組みが不可欠と感じます。

U.grandma

Facebook:https://www.facebook.com/u.grandma/

同級生5名で発災時に立ち上げた宇和島ど旧市内を拠点とする団体です。各メンバーが、さまざまな活動を通して培ってきた独自の幅広いネットワーク(企業、PTA、学校、商工会、自治会、若い世代等)をフルに生かした活動をしています。7月の発災以降、炊き出し、支援物資倉庫からの生活物資支援、被災地でのサロン・見守り活動、未就学児・子どもを主対象とした3世代交流イベントを実施してきました。これらを実施する中で、発災時は本当に必要に駆られて必要なものを必要なところへ援助することから始めたけれど、これからどのように被災地に寄り添うべきなのか、これからも活動を続けていくのか…。支援のフェーズが移行していく中で、これからの活動とそれに対応するための組織体制、開始予定の子ども食堂事業との兼ね合いなどについて、地域のニーズや自分たちのキャパシティや資金状況を見ながら、メンバーの中でたくさん議論をされています。

U.grandma、サロン活動の様子

U.grandma、サロン活動の様子

U.grandma、見守り活動の様子

U.grandma、見守り活動の様子

uwj

Facebook:https://web.facebook.com/大好き宇和島⁻275775649552869/

代表・吉川優子さんが発災後、ライフラインが困難な地域へのおにぎりの炊き出し支援から開始。その後、炊き出し支援の団体が増えてくるにつれ、サロンを中心とした活動へ移行し、癒しの場を提供する支援や、ネットワークや賛同者を通した被災地での企画イベント(寄席、リースづくりワークショップ、出張美容院、サンタパレード等)を実施しています。メンバーの皆さんが“自分たちのできる範囲でできることを”というスタンスで関わっており、先を見据え、他団体のことをよく観察して不足している支援活動へ移行するなど、今後もカタチを変えながら宇和島がおもしろく、安心して暮らせて、自分たちのことは自分たちで守れる地域になるために、活動を継続されています。

uwj、イベントの様子

uwj、イベントの様子

イフ

Facebook:https://web.facebook.com/pg/Il-fiore-イルフィオーレ-1773616939546515/

災害発災当時はU.grandmaと連携し、9月以降はハンドベルやフラダンス等の本業を生かした音楽療法的なイベントやサロンの開催、小・中学校訪問を実施しています。他団体が開催した足湯をしながら傾聴を行うためのノウハウを学ぶ足湯研修にも参加し、10-11月に吉田町各地で東京都災害ボランティアセンターが実施したサロンで出張ハンドベルや足湯で協力するなど、ボランティアスタッフをうまく調整ながら他団体との連携を図っています。今後は、被災地での音楽イベント企画などでの助成金申請にもトライしながら継続的に活動できるような体制を検討されています。

イフ、コンサートイベントの様子

イフ、コンサートイベントの様子

わなか

Facebook:https://web.facebook.com/wanaka.459/

7月の発災以降、宇和島・西予の集会所でアロマトリートメントやリンパケアといった専門性を生かしたサロンを開催し、癒しの場を提供することで傾聴につながるボランティア活動を実施しています。できるだけ支援の届いていない場所へ癒しを届けたい、また、今回のボランティア活動を通して各メンバー自身の地域において災害が起こった災に経験や活動が共有できるはず、という想いで続けてこられています。今後の細く長い復興支援活動の中で資金的な部分が不安であり、助成金申請はトライしたいと考えており、今後も人が入っていないような地域の小さい集会所で喜ばれるようなサロン開催を企画しています。

長期的な被災地復興支援と地域課題の解決に向けて奮闘する宇和島のNPOを、ぜひ応援ください!

わなか、サロン活動の様子

わなか、サロン活動の様子

愛媛新聞掲載記事

2018年11月25日 愛媛新聞掲載記事

2018年11月25日 愛媛新聞掲載

2018年12月27日 愛媛新聞掲載記事

2018年12月27日 愛媛新聞掲載

(愛媛事務所 林知美)

]]>
愛媛県西予市での取り組み https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/14199/ Wed, 26 Dec 2018 08:53:07 +0000 https://www.parcic.org/?p=14199

7月の豪雨でダムの放流水により大規模に浸水した西予市野村町では、商店街のお店が一軒一軒と少しずつ復活し始めています。先日もクラウドファンディングの成功により復活した「スイーツ工房 絹」さんに開店のお祝いに行ってきました。

絹さんの店内。美味しいハンドドリップコーヒーが飲めます。うん、いい香り!

絹さんの店内。美味しいハンドドリップコーヒーが飲めます。うん、いい香り!

リニューアルした絹の店内。店主の進藤さん。

もともと「進藤呉服店」を営んでいた絹さんは、お店も自宅も大変な被害を受けながらも、町に元気を取り戻すべく店内にカフェスペースを併設してリニューアルオープン。野村町の人びとの憩いの場として笑顔を届けることを目指しているとのこと。

野村町では店舗や家屋の泥出し・解体など、見えやすい部分は一歩一歩、復旧が進んでいますが、表に出てこない見えないニーズを掘り出すことが現在の課題となっています。例えば、自宅の1階部分が浸水し2階で生活している、いわゆる「在宅」で避難されている方が冬を越す準備ができているか。仮設住宅や市営住宅への入居により、既存のコミュニティが喪失したことで、住民たちが引きこもりがちになっていないか、などです。

こういったニーズを掘り出すために、パルシックは野村町の商店街にある農産物直売所「百姓百品」のスペースを借り、西予市社会福祉協議会と協力して、傾聴カフェ「ほっこりカフェ」を実施しています。ほっこりカフェでは、パルシックの東ティモールコーヒーやハーブティー、地元のお茶屋さん「明芳園」のお茶をお出ししながら、毎週金曜日の昼下がりに、地元の人たちが気軽に「集える場」となっています。

ほっこりカフェの様子。道の駅のような地元産品を販売するお店の一角を借りています。

ほっこりカフェの様子。道の駅のような地元産品を販売するお店の一角を借りています。

11月初めからスタートしたほっこりカフェですが、最近はリピーターのおばあちゃんも現れ、お互いに誘い合う場面も目にする機会があります。

「美味しいけん、飲んできないや(美味しいから、飲んでいきなさいよ)」。

畑仕事の習慣がある地元の人たちにはハーブティーは特に人気で、地元で育つ花やハーブでどんなハーブティーが作れるだろうか、と話題に上がります。さらに、押し花ワークショップや商品化などのアイディアも出ています。

2019年には、地域の人びとが交流できる場として、被災した畑を再生したコミュニティ農園の運営を予定しています。

引き続き、住民の方々の声に寄り添って活動していきます。

(愛媛事業担当 シーバース 玲名)

関連リンク

スイーツ工房 絹HP
百姓百品

]]>
西予市宇和町 明間(あかんま)仮設での花壇づくり https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/14071/ Tue, 20 Nov 2018 04:28:36 +0000 https://www.parcic.org/?p=14071 パルシックでは、7月豪雨被害被災地域である愛媛県西予・宇和島で中長期での緊急・復興支援を開始しています。今回は仮設所での取り組みをレポートします。

愛媛県西予市宇和町明間(あかんま)に拠点を置くNPO法人どんぐり王国の全面協力のもと、明間仮設所の幅約20メートルほどの場所に花壇づくりを行っています。

明間仮設所にコミュニティガーデン建設中!

明間仮設所にコミュニティガーデン建設中!

ご協力いただいているどんぐり王国には、肥沃な堆肥がある農園が広がっている

ご協力いただいているどんぐり王国には、肥沃な堆肥がある農園が広がっている

農園にはやぎ、馬、牛も

農園にはやぎ、馬、牛も 

明間地区は斜面が崩壊するなど、直接的な被害がない住宅も含め71世帯に避難指示が出ており、旧明間小学校の敷地内に建設された仮設住宅へ26世帯が入居しています。入居されている方は、環境の変化からか体調を崩されたり、引きこもりがちになってたりしている方が多くいます。仮設で暮らすおばあちゃんの「地面に草が生えてて気になっているけど、何か植えるとかしないと草抜きする理由もないしなぁ。」というつぶやきをきっかけに、草抜きをカタチにすべく、そしてこれからますます寒くなる時期に、おじいちゃん・おばあちゃんが少しでも外に出て交流する場になればという思いで、開始しました。

花壇づくりを行っている場所は、もともと杉などの木が植えられていたこともあり土は固く、石も木の根も多く、整地作業には耕耘機、有機たい肥が大活躍。カンナやカッター等の大工道具一式がそろうどんぐり王国で、かわいい花壇の柵も作ってもらいました。

固い土をほぐすのに大活躍の耕耘機

固い土をほぐすのに大活躍の耕耘機

花壇用の柵を作成中

花壇用の柵を作成中

先日は、希望の森(宇和市内の障がい者施設)の協力でパンジーの苗200株を明間保育園の園児と一緒に植えました。まだ2区画残っているので、春になって咲くチューリップはどうかとか、やっぱり食べれるものを植えようか、などと話しています。ぼちぼち水やりや花のお手入れをいっしょに続けながら、入居者のみなさんの声を聞いていきたいと思います。

発災から4か月がたち、ボランティアの受け皿だった“災害ボランティアセンター”も“支え合いセンター”へと移行し、支援のフェーズが徐々に変わりつつあります。外部からの支援団体や地元団体の体制も、今後の中長期の事を考え少しづつ変化してきています。今後の各フェーズにおいて、どういうサポートをすることが今後の地域のためになるのか、これから発生するであろうと言われている災害(南海トラフ地震)に対応するためのネットワークづくり等、地元の支援者の皆さんとともに考えながら活動をしていきたいと思います。

保育所の子どもたちとパンジーの植え付け

保育所の子どもたちとパンジーの植え付け

活動が愛媛新聞に紹介されました!

活動が愛媛新聞に紹介されました!

※この事業はジャパン・プラットフォームの支援によって行っています。

(愛媛事務所 林知美)

]]>
物資配布と地元の皆様のご協力 https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/13645/ Tue, 28 Aug 2018 10:47:26 +0000 https://www.parcic.org/?p=13645 愛媛では、支援に必要な物資を購入する際、可能な限り地元で購入した物を
地元のボランティア団体であるうわじまグランマさんの倉庫や、必要とする場所へ届けております。

地域で共同使用するための二層式洗濯機とポンプを購入した際に、地元の電気屋さんの定員さんから

「宇和島市での支援活動、ありがとうございます!頑張って下さい」

とのお言葉をいただきました。
こちらの電気屋さん自身も、浸水後に再開されて間もない頃でした。

二層式洗濯機を設置し、別途購入したポンプとつなげる。電気屋さんに教えてもらったところによると、ホースを差して水を取れるのは二層式洗濯機のみだそうで、旧式のものが災害時には役に立つことが分かった。

グランマさんが炊き出しで使用する際のパッケージも地元のパッケージセンターで購入しているのですが、
こちらのお店の方からも

「愛媛で購入していただき、大変ありがたいです」

とお言葉をいただきました。

西予市の宇和町明間にあるどんぐり王国の倉庫近くの山は、大規模な土砂崩れが発生し、付近の家屋が巻き込まれた。どんぐり王国の倉庫も被害を受けた。

私たちパルシックが現地で活動する際に、地元の方々のご協力なくては活動ができません。
温かいお言葉と日々の活動へのご協力に、本当に有難く思います。
心より感謝申し上げます。

(東京事務所 小林悦子)

]]>
物資配布と断水地域のようす https://www.parcic.org/report/ehime/ehime_support/13606/ Fri, 10 Aug 2018 11:12:31 +0000 https://www.parcic.org/?p=13606 パルシックでは、公民館や集会所まで物資を取りに行けない人へ、物資を届けに行っています。

物資があるからといって、豪雨前のような生活ができるわけではありません。週に3回来ていた野菜の移動販売が来なくなってしまった、通っていた病院が浸水して営業停止してしまった、といった間接的な影響もあります。そのため、どんな不安を抱えていて、どういった支援を必要とされているか、といったお話も伺っています。

社協の方に案内していただいた道。山肌が崩れ、道路が川になっている。この先に高齢者宅があった。

社協の方に案内していただいた道。山肌が崩れ、道路が川になっている。この先に高齢者宅があった。

愛媛県に入ってすぐの頃、土地勘が何もない私たちのために、宇和島市社会福祉協議会(以下、社協)の方に、地域の独居の高齢者宅を案内していただきました。社協の方は、自身も被災しながら(靴がほとんど流されてしまったため、靴底が取れた靴をはいていらっしゃった!)、地域住民の為に、物資の輸送やニーズ調査を行っています。

住民の方には、自分なんかよりももっと大変なところに持って行ってと、遠慮される方も多くいらっしゃいます。

社協の方「水持ってきたからね、飲んでね」
住民の方「水あるから要らんよ」
社協の方「水何本あるの?」
住民の方「2本」
社協の方「2本じゃぁ全然足りないから、たくさん持ってきたからもらってね。水がなくてお風呂も入れないでしょう、体拭きシートも持ってきたよ」
住民の方「これで拭けばええのか、これはええなあ」

被災された方にとって必要なものは、日々変化し続けています。そのため、一度届ければ終わり、というわけではなく、何度も訪問し、ニーズを伺っては物資を届けています。
ある高齢者宅では、おしっこシートがあったらいいなあ、と言われました。

「紙パンツは履いたことが無い。いつも使っているおしっこシートがあるとええなあ。」

そこで、尿漏れシートを数種類購入して持って行くと、

「これはありがたいねえ。でももっと小さいサイズがええなあ」

このようなやり取りの後、ご希望のサイズの尿漏れシートを届けました。
公民館に行けば、確かにいくつもの物資があるけれど、こういった衛生用品は、なかなか自身のサイズに合ったものは無いのだろうと思われます。

宇和島市内では、まだ断水が続く地域もあり、そこでは、道路に置かれた生活用水タンクから、自身の使用分を汲まなければなりません。

私たちが愛媛県に入ってから数日後、ついに生活用水が整備されました。

私たちが愛媛県に入ってから数日後、ついに生活用水が整備されました。

ある地域では、地域の方が楽に選択できるよう、生活用水タンクのすぐ横に、洗濯機を設置していました。

共同で使える洗濯機。生活用水にも、誰かがブルーシートでふたを付けていました。

共同で使える洗濯機。生活用水にも、誰かがブルーシートでふたを付けていました。

ちなみに、私たちが物資を届ける際、グランマさんの倉庫や、他団体で物資をまとめているところから届けたり、自身で購入して届けたりしていますが、購入する際は、なるべく地元のお店で買うようにしています。

西日本豪雨の被災地は、東日本大震災の時とは異なり、被災地域が点在しています。
例えば、宇和島市全体が被災したわけではなく、市の中心部は特に問題ないものの、吉田町では大規模な土砂災害や浸水が起こりました。すぐ横の町では十分に水が出ているのに、こちらでは断水している、という状況です。

そのため、被災地の周りには、営業している商店も多いため、なるべく地元で物資を購入し、被災地域に届けることで、復興に役立てればと思います。

ある団地では、団地をまとめる区長さんが、何号室の誰が物資を取りに行けていない、という情報を把握し、私たちに教えてくれました。地区長さんが、物資を取りに行けない人のために自動車でまとめて物資を運びこんでいる地区もありました。このように、地域の繋がりがとても強い場所で、社協の方やグランマさんのおかげで、その繋がりの輪に入れていただきながら、被災地域の訪問を続けています。

(東京事務所 西日本豪雨事業担当 垣原)

]]>